2026/06/08

ファイナルファイト

 

【発売】カプコン
【開発】カプコン(第1開発部)
【発売日】1989年12月4日
【媒体】アーケード
【容量】CPS-1
【ジャンル】アクション




昔のカプコンが好きだ!ベルトアクションも好きだ! その2


【ストーリー】
 超犯罪都市・メトロシティ。ここには平和も秩序もない。あるのは暴力と死だけだ。市長マイク・ハガーは、メトロシティを正義ある街にするために、巨大な暴力集団・マッドギアに徹底的に攻撃を加えた。だが、彼を待っていたのは、最も卑劣な報復だった。1990年の事である…。

 「ん、私だ。マイク・ハガーだ」
 「へっへっへ、市長さんよ、初めてお目にかかるなぁ。おっと、きっと後悔するぜ。何せ娘の命が係ってるからなぁ」
 「何っ?ジェシカに何をした!貴様は誰だ!」
 「まあ、焦るな。そこにあるテレビを点けると分かるかもよぉ」
 「きっさまーっ!」
 「あんた達はやり過ぎた。街は今まで通り、俺達マッドギアの好きにさせてもらうぜ!これ以上警察を介入させるなら、ジェシカの命はないと思いな!」

 「何っ!ジェシカがさらわれただと!なんと卑怯なマッドギアめ。俺がぶっ潰してやるぜ!」
 「ジェシカ?」
 「ああ、幼馴染だ」
 「なんと卑怯極まりない!拙者も助太刀致す!」



【概要】
 89年にカプコンから発売されたベルトスクロール型アクションゲーム。当初は87年にアメリカで発売された『ストリートファイター』の続編に、カプコンU.S.A.社が『ストリートファイター'89』として開発を依頼したが、開発中の画面を見た社内外から批判が続出。改めて『ダブルドラゴン』(テクノスジャパン)や『脱獄』(SNK)などを参考に仕切り直され、開発が再開した。『ストリートファイター』の正式な続編は、本作の開発陣を中心として別途『ストリートファイターII』として開発された。余談だが、『ストリートファイター』シリーズなどと同様に本作の著作権はカプコンU.S.A.社が所有している。
 本項では『カプコンベルトアクションコレクション』の収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。


【ゲームシステム】
 「ベルトアクションスクロール」とは、疑似的に「奥行き」が表現された横長ベルト状のフィールドを右方向に進んで行き、登場する敵を全滅させるとスクロールが進行するサイドビュー形式のアクションゲーム。国内では本作にも収録されている『ファイナルファイト』がこのジャンルを確立させた。他にも『熱血硬派くにおくん』シリーズ(テクノスジャパン)や『ベア・ナックル』シリーズ(セガ・エンタープライゼス)などが人気を博し、アーケードでもコンシューマでも一時代を築いた。2人同時プレイ可。全6ラウンド。



【総評】
 プレイヤーキャラは、主人公のオレはフツーでは生きてはいけない男「コーディ」、ジェシカの父親でメトロシティ市長の「マイク・ハガー」、コーディの友達で友情から協力をする「ガイ」の3人から選択が可能。それぞれに戦闘スタイルは違うが、レバーとボタンをガチャガチャしてればなんとかなる。アーケード版ではお金がかかるが、コンシューマ機では速攻コンティニューすれば、非常に調整されたゲームバランスと相まってストレス発散で気持ちがいい。


 画面は横に繋がっているが、ポイントごとに止まり、画面上の敵を全滅させなければならない。ある程度敵が減ったら「指印」が出現して「先へ行け」」と進行を促すが、無視して画面上の敵を全滅させないと次のポイントの敵まで合流してしまうので、後始末はきちんとしよう!また、敵の攻撃が同じく敵にヒットした場合は同士討ちになる。さすが暴力の街、本当の味方なんていないのさ!プレイヤーがやられ、次の1人が登場すると、自動的に画面上の全ての敵が一発攻撃を受け、ライフゲージの少ない敵はこれで倒せる。こちらのライフはドラム缶や木樽を壊すと出てくる、洗ってない果物や一応お皿に乗ってる肉の他、人間の尊厳と引き換えにラウンド3のボスが噛んで吐いたガムを食べても体力は回復するが、そんなもん食うなら死んだ方がマシである。


 ステージの合間には2回ボーナスステージがある。1つはジャパンバッシングの名残からか日本車をボコボコにするというもの。ここで「パーフェクト」を出すと、後から車の持ち主が現れて泣いてしまう。また、敵キャラクター「ポイズン」と「ロキシー」は見た目は女性だが、アメリカでクレームが入ったのを機に「ニューハーフ」という後付け設定にされた。下乳見えてるけど。



 しかし、誘拐された「ジェシカ」、テレビでの人質映像を見ると既に一発ヤられてるよなー。かわいそうだなー。日本国内のアーケード版は白い下着姿だが、アメリカ版や日本国内のコンシューマ版ではカットされ、「キャー!」という悲鳴だけか、姿が映っても下着ではなく赤いドレスに変更されている。とにかく、ゲームバランスもよくキャラクターも大きく描かれ、サウンドには、数々の賞を受賞している下村陽子氏(現フリーランス)をはじめとする同社のサウンドチーム「アルフ・ライラ・ワ・ライラ(後に「アルフ・ライラ」に改名)が担当しており、ゲームの性質上埋もれがちだが名曲が多い。万人にオススメのゲームである。



(C)CAPCOM CO.,LTD. 2018,  (C)CAPCOM U.S.A., INC. 1989,2018 ALL RIGHTS RESERVED.

2026/06/06

マーベルランド

 


 



【発売】ナムコ
【開発】トーセ
【発売日】1991年6月28日
【定価】7,000円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】アクション




高難易度理不尽即死の連続、地獄の遊園地


【ストーリー】
 光と平和の国コニーランドの真ん中に、マーベルランドという大きな遊園地がありました。マーベルランドは妖精族が守っていましたが、それを面白く思わない者もおりました。地底族の王モウルです。ーマーベルランドを支配する者は、コニーランドをも支配するーこんな言い伝えが昔からありましたから、地底だけでなく地上も自分のモノにしたいモウルには、我慢ならなかったのです。モウルは他の種族をそそのかし、遂にマーベルランドを占領してしまいました。しかも、ルクシー姫をはじめ4人の守護精を、マーベルランドの至宝トライデントスターと共に、闇の水晶球へ閉じ込めてしまったのです。

 「ルクシー姫とマーベルランドが危ない!」

 ドラゴン族の王子パコは、マーベルランドへ向け出発したのでした。


【概要】
 オリジナル版は90年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)がアーケードで発売したアクションゲーム。アーケード版は高難易度だったため、メガドライブへの移植に際しては、難易度設定や残機の増える条件がやや緩和され、難易度の下がる措置が施されているが、実際にはほとんど下がっていない。「マーベルランド」は同じナムコの『ワルキューレの伝説』でも舞台となっているが、両者に設定の繋がりは特にない。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。「ワールド1 花の国」、「ワールド2 森と水の国」、「ワールド3 お菓子と夢の国」、「ワールド4 マーベル城」の全4ワールドからなり、各ワールドは6~7のラウンドで構成されている。全17ラウンド。各ワールドの終わりには中ボスがおり、相手によって様々なルールや操作法で対処する事になる。主人公の「パコ」はドラゴン族の少年で、ザコ敵はジャンプして上から踏み付けるか、アイテムの「分身」を取ると攻撃できる。他に坂道での勢いをつけたジャンプや匍匐前進、アイテム「ウィング」で空を飛ぶ事もできる。


【総評】
 明るいサウンドにファンタジックなグラフィックとは裏腹にかなりの高難易度だ。前述の様にメガドライブ版には若干の難易度調整が行われている。難易度設定が3段階できる様になり、「HARD」と「NORMAL」に加え「DIGEST」(他のゲームの「EASY」にあたる)が追加されている。また、パスワードによるエリアセレクトも可能。残機も8機まで増やす事ができる。ただし、「NOMAL」と「DIGEST」では全てのステージをセレクトする事はできず、全ステージをクリアするなら「HARD」モードでしかない。他にも移植によって様々な変更点があるものの、やはり高い難易度である事には変わりはない。


 操作は十字キーとBボタンだけと至ってシンプルだが、「遊園地」という華やかな場所を描き込んだグラフィックが原色に近く、おじさんは目がチカチカするぞ。それに重なって敵キャラクターが現れ、背景と溶け込む。敵はジャンプして踏み付ける事で倒せるが、この「当たり判定」が結構シビアなため、ズレて触ってしまうと即死である。逆に踏み付けると即死してしまう敵キャラクターもワールド1から登場する。また、パコは歩いたりジャンプ後に若干「滑る」ため、狙った所にビシっと着地できず、それで水中に落ちたりすれば即死。いわゆる「初見殺し」も多く、思わぬところで即死と、即死のオンパレード、地獄の遊園地である。悪魔将軍にでも造られた遊園地じゃないか?

 中ボス戦はワールド1では「ポカスカじゃんけん」。3本勝負の2本先取だが、引き分けの場合は相手の勝ちになる理不尽さで即死。ワールド2ではジェットコースターに乗れるが、これが2種類あり、途中で乗り換えるため、同じエリアを2周しなくてはならず、その間に即死するであろー。もちろん、乗り換えに失敗すれば落下して即死だ。中ボス戦は連打勝負の「綱引き」。ワールド3は「お菓子の国」というだけあってオブジェクトのほとんどがお菓子になっているが、「わーいエクレアの雲が浮いてるぞー水中には100%濃縮オレンジジュースだー」などと空を見上げながらオレンジジュースに飛び込めば通常の水と同じく即死である。


 その後は難しくて僕の腕では無理ゲーでした(←そーゆー事もままある)。ラストボスの「モウル」との対戦は2回戦だったり、更にモウルを倒した後は崩れるモウル城を脱出したりするらしいが、いずれにせよ今後も即死は続くであろー。僕の様にナムコのゲームが好きでも、ちょーっとバランス調整を雑にやってやしませんかと思いたくなる。ギミックなどは楽しさが見出せるため、せめてライフ制にしていればもっとゲームを楽しめたかもしれない。

 アーケード版はWiiやニンテンドーSwitchなどに移植されているが、このメガドライブ版はどのコンシューマ機にも移植されていないにも関わらず、中古市場では1,500円前後と比較的入手しやすい。しかし、死にまくりんぐである。まいっちんぐー。


(C)1989 1991 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2026/06/03

ビクトリーゴール ワールドワイドエディション





【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】セガ・エンタープライゼス(チームアクイラ)
【発売日】1996年11月29日
【定価】5,800円
【媒体】セガサターン用CD-ROM
【ジャンル】スポーツ
【周辺機器】セガマルチコントローラー、マルチターミナル6対応
【レーティング】全年齢




次作までの「繋ぎ」ゲーの活用方法


【概要】
 『Jリーグ ビクトリーゴール'96』の続編。世界各国から選ばれた48チーム、8つに分けられた各ブロックを代表する6チームずつが世界の頂点を目指す。そのため、プレイする度に各ブロックの出場国が変わる。操作方法や操作感覚はソフト『'96』から引き継がれている。現在ではJリーグや日本代表のサッカーゲームを作る際は担当協会とライセンス契約を交わし、その代わりにゲーム内でクラブや選手を実名で使えるが、本作は全て架空の選手名である。


【ゲームシステム】
 これまでのシリーズ同様、トップビュー、サイドビュー、クォータービューへの切り替え式サッカーゲーム。ゲームモードは任意の国同士で戦える「エキシビジョン」、これまた任意の国をブロックごとから選べる「参加チームセレクト」、全48チームの頂点を目指す勝ち抜き戦「ワールドワイドカップ」、4~16チーム参加の「カップトーナメント」、選手名を自由に変更できる「選手名エディット」など。使用できる48チームは以下の通り。
・イングランド、スペイン、イタリア、スイス、ポーランド、ノルウェーの「ヨーロッパ1」。
・フランス、ルーマニア、デンマーク、アイルランド、クロアチア、ギリシャの「ヨーロッパ        
 2」。
・オランダ、ブルガリア、ベルギー、ウェールズ、トルコ、ロシアの「ヨーロッパ3」。
・ドイツ、ポルトガル、スウェーデン、スコットランド、北アイルランド、オーストリアの 
 「ヨーロッパ4」。
・ナイジェリア、南アフリカ共和国、カメルーン、エジプト、リベリア、モロッコの「アフリカ」。
・日本、中国、韓国、サウジアラビア、アラブ首長国連邦、オーストラリアの「アジア/オセアニア」。
・アメリカ、カナダ、メキシコ、コスタリカ、エルサルバドル、ホンジュラスの「北アメリカ」。
・ブラジル、コロンビア、アルゼンチン、ウルグアイ、ボリビア、パラグアイの「南アメリカ」。


【総評】
 オープニングムービー及びオープニング「TRY!!!」、そして試合中のBGMはその「TRY!!!」のインストゥルメンタルが流れ、もう1曲新曲が追加されているが、こちらはなんかポコペコポコペコ鳴ってるだけのヘボい感じだった。他のBGMは全て『'96』からの流用で、それはそれで別にいいんだけど、さすがに前作の歌のインストだったエンディングBGMまで同じなのは手抜き感を否めない。また、BGMを定番の「実況」にも変更できるが、知らない外国人のおじさんが1人英語で話してるだけだった。

 全体的にはシリーズ共通の高いクオリティを維持しているが、どーしてもサウンドの流用、目新しさのなさがが、ユニフォームのテクスチャーマッピング他をちょちょっと変えれば出来ちゃう『Jリーグ ビクトリーゴール'97』までの「繋ぎ」と言われても仕方のない出来だ。これは初代『Jリーグ ビクトリーゴール』から前作までの間に発売された
『セガ インターナショナルビクトリーゴール』も同じだった。まあ、要するにワールドカップのライセンス契約をしていない『ビクトリーゴール』の世界版ですな。



 さて、では、このソフトをどう活用しようと考えた。考えたったら考えた。フツーに本作をプレイする機会はそうそうないだろー。ならば、そうだ!選手エディットだ!と私のゴーストが囁き、僕の応援するジェフユナイテッド市原・千葉に所属した歴代外国籍選手に名前を変えて「ゲーム用データベース」にしてしまおうと3日3晩夜なべして本作に登場する国のかつての名選手達を登録していった。この際、架空の名前は邪魔なので、他の架空選手は数字に変えた。ジェフ千葉は「多国籍軍」と呼ばれ、いろんな国から外国籍選手達がやって来たが、旧ユーゴスラビア圏では91年から01年まで続いたユーゴスラビア紛争のため、特に多くの選手がやって来た。ただし、本作発売時はまだ戦時中であり、国連の制裁によってスポーツの国際大会への出場が出来ず、まだ本作での地図ではセルビア・モンテネグロ(新ユーゴスラビア)は割愛されている。また、ジェフ千葉で最初の外国籍選手であるパベル・ジェハーク氏(現SKスラヴィア・プラハアシスタントコーチ)やフランタ氏(FCヴィクトリア・プラゼニスポーツディレクター)の故郷であるチェコの力もまだ世界的には注目されておらず、これも割愛されている。逆にブラジル人選手や韓国人選手は多いため(特にブラジルは全選手入らず)、ポジション無視でエディットした。こうすれば、ジェフ千葉に新外国人選手が入団する度に本作を起動する必要ができるのだ。あったまいー!


 余談だが、Jリーグのゲームで初の実名を使用したのは、93年に発売された『Jリーグ プライムゴール』(ナムコ)、世界版は93年発売のスーパー・ニンテンドー・エンターテイメント・システム用『FIFA インターナショナルサッカー』(エレクトロニック・アーツ)で、現在ではサッカーゲームを作る際には必ずJリーグなどの契約が必要であり、国内での窓口はコナミデジタルエンタテインメントが請け負っている。


(C)SEGA ENTERPRISES,LTD.,1996

2026/06/01

カプコンベルトアクションコレクション

【発売】カプコン
【開発】カプコン(第1開発部)
【発売日】2018年9月6日(ダウンロード版)(パッケージ版:2018.12.6)(Best Prise版:2022.12.8)
【定価】1,990円(ダウンロード版)(パッケージ版:¥3,300)(コレクターズ・ボックス版:¥5,800)(Best Prise版:¥2,750)
【媒体】ニンテンドーSwitch用ダウンロードデータ
【容量】772MB
【ジャンル】オムニバス/アクション
【レーティング】CERO:B(12歳以上対象)




昔のカプコンが好きだ!ベルトアクションも好きだ!


【ストーリー】
 1990年代にゲームセンターを席巻した『ファイナルファイト』をはじめとするカプコンのベルトスクロールアクションが、初移植2タイトルを含む7タイトルを収録し、アーケード版忠実再現で現行機に蘇る!全てのタイトルでオンライン協力プレイが可能!「日本版」と「海外版」の2バージョンが収録されているので、遊びたい地域に合ったバージョンに切り替えて共闘を楽しもう。更に、「ギャラリー」では初公開を含むイラストや秘蔵の開発資料の数々を鑑賞できるぞ!



【収録作品】
01.ファイナルファイト(89年12月14日)
02.ザ・キングオブドラゴンズ(91年9月4日)
03.ナイツ オブ ザ ラウンド(92年1月)
04.天地を喰らうII 赤壁の戦い(92年10月)
05.パワードギア(94年10月)
06.キャプテンコマンドー(95年3月17日)
07.バトルサーキット(97年4月)


【概要】
 カプコンのいわゆる「ベルトアクションスクロール」と呼ばれるシリーズを完全収録したオムニバスソフト。ゲームのみならず、「ギャラリー」モードでは告知ポスターからノートに書かれた古いグラフィック資料まで収録。『パワードギア』、『バトルサーキット』は家庭用ゲーム機では初の移植。全てのタイトルでオンライン対戦が可能。先にニンテンドーSwitchやプレイステーション4などでダウンロード販売され、後にパッケージ版としても発売された。


【ゲームシステム】
 「ベルトアクションスクロール」とは、疑似的に「奥行き」が表現された横長ベルト状のフィールドを右方向に進んで行き、登場する敵を全滅させるとスクロールが進行するサイドビュー形式のアクションゲーム。国内では本作にも収録されている『ファイナルファイト』がこのジャンルを確立させた。他にも『熱血硬派くにおくん』シリーズ(テクノスジャパン)や『ベア・ナックル』シリーズ(セガ・エンタープライゼス)などが人気を博し、アーケードでもコンシューマでも一時代を築いた。



【総評】
 当ブログは10回に1回オムニバスソフトの紹介、そして、年代は80年から00年までとしていたが、100回突破記念とゲームを取り巻く環境も変わってきたため、レトロゲームに限って今回からニンテンドーSwitchも取り扱う事にしましたよー。


 本作は「オンorオフライン」、「オプション」、「ギャラリー」の3モードが選択できるが、せめてもうひとつ「サウンドテスト」くらいは欲しかったところ。「ギャラリー」モードはとにかく膨大な資料が収められており、特に鉛筆画のラフデザインや、大きな紙を切り貼りしてステージ構成が描かれており(変色したセロテープが歴史を物語っている)、これだけでもじっくり見ていれば1時間以上はかかるだろう。アナログでの資料は見ているだけで楽しい。


 収録作品は、ベルトアクションには欠かせない『ファイナルファイト』、女っ気がひとつもない剣と魔法の世界を舞台にした『ザ・キングオブドラゴンズ』、中世の『アーサー王物語』の『円卓の騎士』をモチーフにした『ナイツ オブ ザ ラウンド』、漫画家の本宮ひろ志原作の血がドバドバ出る『天地を喰らうII 赤壁の戦い』、キャプテンのテーマがイカス4人同時プレイも可の『キャプテンコマンドー』、メカを装着しながら進んで行く家庭用機では初移植の『パワードギア』、こちらも初移植で4人同時プレイ可能な『バトルサーキット』の全7作。

 コンシューマ機でのベルトアクションのいいところは、コンテニューを「無制限」にしてボタンをガチャガチャしてれば初心者でも愉快に遊べ、ストレス発散痛快愉快なところである。頭を使わせるゲームが多い中、頭ん中カラッポにして楽しく遊べる「ゲームの原点」がここにある!みたいな。


(C)CAPCOM CO.,LTD. 2018,  (C)CAPCOM U.S.A., INC. 2018 ALL RIGHTS RESERVED.

2026/05/28

源平討魔伝


 




【発売】ナムコ
【開発】ナムコ(源平プロジェクト)
【発売日】1986年10月1日
【媒体】アーケード
【容量】Namco SYSTEM 86
【ジャンル】アクション




浄瑠璃原案の和風アクション


【ストーリー】
 一一九二年、闇は来たれり。闇の源を「頼朝」といふ。頼朝、数多の魔族を率いて地を征す。対せし平家の者ことごとく討たれ、壇ノ浦に沈みたり。天帝、世の乱れを大いに憂い、三途の川の渡守「安駄婆」に命じて、平家の亡者よりひとりの豪の者を選ぶ。その名を「景清」といふ。景清、「ぷれいや」なる異世界の者の布施により、地獄より蘇りたり。


【概要】
 86年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された和風アクションゲーム。鎌倉時代の源平合戦を題材にした浄瑠璃『出世景清』(後に歌舞伎にもなった近松門左衛門作の人形浄瑠璃の演目)をモチーフにしている。主人公の「平景清」が、「ぷれいや」なる異次元の者っつーかプレイヤーからのお布施により復活して、「三種の神器」を集め、平家の仇敵「源頼朝」を討ち取るため、鎌倉へと東上する。エンディングでは、急逝した『ディグダグ』などの開発者である深谷正一氏を悔やむ辞世の句が流れる。

 本項では『ナムコミュージアムVOL.4』収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式の和風アクションゲーム。主人公は地獄から蘇った平景清で、怨敵・源頼朝を倒すため、鎌倉を目指す。ゲームでは状況に応じて「横スクロールモード」、落とし穴に落ちると「黄泉の国」に飛ばされてしまう「平面モード」、そして、ボス戦までの道中「BIGモード」の3通りがある。頼朝を倒すには「三種の神器」を揃える必要がある。ライフ制で、虫の息になると安駄婆(あんだあばあ)に「風前の灯火」と言われる。ナムコ製のゲームはよく「喋る」が、本作が同社の音声合成初作品でもある。全46ステージだが、目的の鎌倉へ行くルートはいくつかあり、1回のプレイだとだいたい12~15ステージほどだ。


【総評】
 難易度はわりかし高く、力押しで進むしかない場面もあるが、BIGモードで出現する頼朝や、「ひょっひょっひょ」、と笑いながら何度も現れ、名言「殺してしんぜよう」と発する「源義経」、「弁慶」などはそのビジュアルの大きさに圧倒されるが、攻撃自体は単調だったりもする。他にも「南無阿弥陀仏」と唱えながら『鳥獣戯画』の兎と蛙を投げて来る「琵琶法師」など、キャラクター、グラフィック、サウンド、フォントに至るまで徹底的に「和」で統一されているのがいとをかし。


 横スクロールモードで落とし穴に落ちると黄泉の国に飛ばされるが、このモードが1番難しい気がする。「閻魔大王」の元へ行き、複数の「つづら」のうち「生」を引き当てれば横スクロール画面に戻れるが、「死」を選ぶと即死してしまう。また、このモードではステージ分岐点となる鳥居が置かれており、ルートによっては難易度がそこそこ下がる。とは言え、京都以降のコンティニューと黄泉からの生還は京都からの再出発となり、加えて剣のパワーアップも元に戻り(シューティングゲームでよくありますな)、難易度が急激に上がる。更に、レトロゲームにはよくある事だけど、三種の神器の在り所はノーヒントである。えー。


 ババアはよく喋り、コンティニューをすると「ありがたや」、永久パターン防止の敵が現れる直前には「気を付けなされ」、黄泉の国に落ちると「愚か者」、コンティニューを選択しないと「諸行無常」などと言われる。うるせえババア!義経もうるせえ!主人公が「復讐」のためのダークヒーローというのも当時のユーザーは惹かれた。僕が初めてプレイしたのはX68000版だったが、自分もその1人だ。

 本作は当初、ナムコ内部で非公式に開発されていたが、社内コンペで中村雅哉会長の眼鏡に叶い、タイトルロゴのフォントは中村会長自らが書いた。また、映画『ゼイラム』や『手甲機ミカヅキ』などの映画監督である雨宮慶太氏による特撮プロモーションビデオも作られた。これは『ナムコミュージアムVOL.4』を起動する時にコントローラのL1+R1を押し続けると、本来のムービーではなく、このプロモーションビデオが流れる。

 88年にファミコン用ソフトに移植されると聞いてかーなーりー楽しみにしていたのに、いざ蓋を開けると容量の都合でボードゲームになっており、殺してしんぜようと思った。PCエンジンでは92年に『源平討魔伝 巻ノ弐』というオリジナルの続編が発売されている。尚、雰囲気が似ているためによく混同されがちなコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)のファミコン用ソフト『月風魔伝』の開発スタッフは、本作を参考にしたと後年打ち明けている。移植は多くのハードにされており、今でも気軽にプレイできる環境にあるため、一度は元祖「和の世界」を味わってみるのもいい。ありがたや。

 最後にネタバレにはなるが、エンディング後の辞世の句を下記に掲載しよう。

神様は死んだ
悪魔は去った
太古より巣喰いし
狂える地虫の嬌声も
今は、はるか
郷愁の彼向へ消去り
盛衰の於母影を
ただ君の
切々たる胸中深くに
残すのみ

神も悪魔も
降立たぬ荒野に
我々はいる

故深谷正一氏に
ささぐ。

 当時のナムコには「天上界」と呼ばれるほどのプログラマが2人おり、1人は後輩から「神」と崇められ、幾多のプログラマーを育てた深谷氏。もう1人は後輩から「悪魔」と恐れられ、『リブルラブル』など不可能と思えるプログラムを次々と手掛けた黒須一雄氏(現ゲームスタジオ相談役)の退社を指している。ナムコを支えてきた天才級プログラマーが立て続けに同社を去った事を偲び、「神も悪魔も降立たぬ荒野に我々はいる(=もう、2人に頼る事はできない)」と、ナムコの未来を憂う事もこの弔辞の意味のひとつである。結果的にそれは杞憂に終わるのだが、当時の社員のショックと不安が如実に表れていて諸行無常である。05年発売のプレイステーション2用ソフト『ナムコクロスカプコン』のでは、上記の一説「神も悪魔も降りぬ荒野に」がゲーム内のサブタイトルにもなった。色即是空。


Produced by NAMCO LTD. (C)1986 1996 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2026/05/26

バーチャファイターリミックス

  




【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】セガ・エンタープライゼス(第1AM研究開発部)、ワウエンターテイメント
【発売日】1995年7月14日(セガサターン百万台キャンペーンボックス同梱版:1995年6月16日)
【定価】3,400円
【媒体】セガサターン用CD-ROM
【ジャンル】アクション
【周辺機器】バーチャスティック、バーチャスティックプロ、セガサターンモデム対応
【受賞】1998年:アメリカ国立スミソニアン博物館アワード賞
【レーティング】全年齢




テクスチャーマッピングを施したリメイク版



【ストーリー】
 昭和の時代。軍は清朝最後の皇帝を利用すべく接近を図ったが、八極拳を使う彼の親衛隊の前に敗れ去った。軍は最強の歩兵部隊を造り出すため、この八極拳の極意を基に、究極の武術を完成したと伝えられる。それからおよそ半世紀の月日が流れた今、八極拳を使う1人の若者が、自分の腕を試すべく武者修行の旅に出た、彼の名は「結城昌」。これより、世紀末格闘伝説が始まる。

 「世界格闘トーナメント」。それは、世界中から集まったあらゆる格闘家が、己の肉体だけで死闘を繰り広げ、世界一の格闘王を決める究極の武闘大会である。この大会を彩る戦士達の顔ぶれは、そうそうたるものだ。八極拳を扱う結城昌、ジークンドーの担い手である「ジャッキー」と「サラ」のブライアント兄妹、虎燕拳(こえんけん)の「ラウ・チェン」、燕青拳(えんせいけん)の「パイ・チェン」親子。更に、パンクラチオンの使い手である「ジェフリー・ホークフィールド」、葉隠流柔術の「影丸」ら8人。そして、最後に待ち受けるのは…。


【概要】
 94年にセガ・エンタープライゼス(現セガ)がセガサターンで発売した世界初の3D対戦型格闘アクションゲーム『バーチャファイター』のリメイク版。キャラクターグラフィックはポリゴン初期の荒い造形に、ドット絵で描いた「テクスチャーマッピング」を貼り、キャラクターグラフィックの向上の他、ポリゴン欠けなど細部の修正が行われている。また、セガサターンモデムに対応し、日本中のプレイヤーと対戦できる様になった。オリジナル版は第2AM研究開発部が開発したが、本作リメイクは第1AM研究開発部とワウメンターテイメントが行った。「セガサターン百万台キャンペーンボックス」として、それまで定価49,800円だったハード本体の34,800円の値下げと共に同梱され、その後、3,400円という低価格で単独発売された。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式の対戦型格闘アクションゲーム。プレイヤーは使用するキャラクターを選択し、各種技を駆使して順に登場する対戦相手を倒せば、勝利。2本先取の3ラウンド制。各ラウンドには時間制限があり、タイムオーバーになると強制的にラウンド終了となる他、リングから落ちるとリングアウトとなる。アーケード版同様の1人プレイ専用「ARCADE」、2人対戦の「V.S」、各種設定の「OPTION」の3モード。1人プレイで対戦相手8人全員を倒すとボーナスラウンドが追加され、試合後は「RANKING MODE」で「段位」が認定される。要は『バーチャファイター』と同じだ。



【総評】
 つーわけで、キャラクターグラフィックと細部が向上されたリメイク版なので、通信対戦以外は特に書く事がねーっす(←おーい)。



 前作発売の後、モデムが新たに出たため、「XBAND」が開始された。これは、94年にアメリカのカタパルト社によって、スーパー・ニンテンドー・エンターテイメント・システム(北米版スーパーファミコン)、セガジェネシス(北米版メガドライブ)のみの対応だったが、これがコンシューマ機初のオンライン対戦となる。その後、ニフティサービスを運営していた日商岩井(現双日)とカタパルト社がスーパー・ニンテンドー・エンターテイメント・システムとセガサターンに対応。カタパルト社が撤退した後はセガ・エンタープライゼスが単独で99年7月まで運営していた。


 キャラクターデザインは、『探偵神宮寺三郎』シリーズ(データイースト)でもお馴染みの寺田克也氏が担当している。ただ、今見ると前作のシンプルなカクカクポリゴンもそれはそれでひとつの「様式美」みたいに思えてくるのは、やはり年月が過ぎたからだろうか。中古市場では前述の同梱パック分も含め前作同様約100万本発売されているため、100円くらいで買えちゃうのだった。


(C)SEGA ENTERPRISES 1993,1995

2026/05/24

バーチャファイター

 


 


【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】セガ・エンタープライゼス(第2AM研究開発部)
【発売日】1994年11月22日
【定価】8,800円
【媒体】セガサターン用CD-ROM
【ジャンル】アクション
【周辺機器】バーチャスティック、バーチャスティックプロ対応
【受賞】1998年:アメリカ国立スミソニアン博物館アワード賞
【レーティング】全年齢




ゲーム業界の流れを変えた衝撃のエポックメイキング作


【ストーリー】
 昭和の時代。軍は清朝最後の皇帝を利用すべく接近を図ったが、八極拳を使う彼の親衛隊の前に敗れ去った。軍は最強の歩兵部隊を造り出すため、この八極拳の極意を基に、究極の武術を完成したと伝えられる。それからおよそ半世紀の月日が流れた今、八極拳を使う1人の若者が、自分の腕を試すべく武者修行の旅に出た、彼の名は「結城昌」。これより、世紀末格闘伝説が始まる。

 「世界格闘トーナメント」。それは、世界中から集まったあらゆる格闘家が、己の肉体だけで死闘を繰り広げ、世界一の格闘王を決める究極の武闘大会である。この大会を彩る戦士達の顔ぶれは、そうそうたるものだ。八極拳を扱う結城昌、ジークンドーの担い手である「ジャッキー」と「サラ」のブライアント兄妹、虎燕拳(こえんけん)の「ラウ・チェン」、燕青拳(えんせいけん)の「パイ・チェン」親子。更に、パンクラチオンの使い手である「ジェフリー・ホークフィールド」、葉隠流柔術の「影丸」ら8人。そして、最後に待ち受けるのは…。


【概要】
 オリジナル版は93年12月にセガ・エンタープライゼス(現セガ)がアーケードで発売した世界初の3D対戦型格闘アクションゲーム。キャラクターグラフィックはポリゴン初期の荒い造形だが、モーションキャプチャーによる人間の動きを限りなく模したそれと、立体空間においての駆け引きという、当時の最新鋭技術を投入された今までの2D対戦型格闘アクションゲームとは根本的に異なる。個人で筐体ごと購入するユーザーもいた。それまでの2Dから3Dへとゲーム業界全体に大きな影響を与えたエポックメイキングな作品である。本作は、およそ1年後にセガサターンとの同時発売ソフトとしてほぼ忠実な移植で、約100万本を売り上げた。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式の対戦型格闘アクションゲーム。プレイヤーは使用するキャラクターを選択し、各種技を駆使して順に登場する対戦相手を倒せば、勝利。2本先取の3ラウンド制。各ラウンドには時間制限があり、タイムオーバーになると強制的にラウンド終了となる他、リングから落ちるとリングアウトとなる。アーケード版同様の1人プレイ専用「ARCADE」、2人対戦の「V.S」、各種設定の「OPTION」の3モード。1人プレイで対戦相手8人全員を倒すとボーナスラウンドが追加され、試合後は「RANKING MODE」で「段位」が認定される。


【総評】
 初期の3Dポリゴンゲームは、雑誌や当ブログの様に静止画では面白さが伝わらない。それまで見事なドット絵でグラフィックの向上が目覚ましい中、ロボットみたいなカクカクのキャラクターに紙の様にペラペラなオブジェクト。見た事のない様なゲームが登場した。だが、1度プレイしてみて、まるで人間の様な「動き」に衝撃を受けた。高校生時分の僕はアーケード版登場後、学校が終わると家とは逆方向の電車に乗って、同じクラスのヤマダくんと100インチ画面が設置されているイオン(←当時はサティかニチイだったかもしらん←どうでもいい)に毎日行って対戦したもんだ。途中でヤマダくんの家に寄って、ヤマダくんのおばちゃんによくピラフとかのオヤツやゴハンを御馳走になったヨ!ありがとう、ヤマダくんとヤマダくんのおばちゃん!


 ゲームはパンチとキックとガードのみなので、初心者でもガチャガチャやっていればある程度は戦え、その過程で固定技が指に自然と覚え始める。上級者は「フレーム」単位で動き、「ただ勝つ」だけではなく、「華麗に勝利する」事を目指した。その中でも一際その様なプレイスタイルで勝ち続けるユーザーは口コミで「有名人」となり、一部のプレイヤーはゲーム雑誌からスカウトされたり、各大会での賞金稼ぎになる者までいた。


 現在では当たり前の様にグラフィックも本作とは比べ物にならない美麗な3Dゲームで溢れているが、その全ての「起源」が本作と言ってもいい。『バーチャファイター』シリーズが現在まで続いている要因の一つは、この1作目の完成度が高過ぎ、以降のシリーズではブラッシュアップに専念できるからでもある。結果的にプレイステーションに敗れたセガサターンだが、スタートダッシュではプレイステーションには特にキラーソフトと呼べる物はなく、セガサターンの方に軍配が上がった(落ち目になった理由は『サクラ大戦』の項で書いたので、参照あれ)。とにかく、「サターンを持っていてよかったなー」とユーザー全員が思ったに違いないほどの再現度と、任天堂一辺倒だったそれまでとは違う業界の構造になるのではないかという予感。ゲーム業界に変革が訪れ、本作の発売は、これから活気に溢れる時代のスタートを切ったのであった。なんちて。


(C)SEGA 1993,1994