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2026/09/25

ウルトラセブン

  




【発売】バンダイ
【開発】ベック
【発売日】1993年3月26日
【定価】8,800円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】アクション/シューティング




ユーザーより愛を込めて


【ストーリー】
 19XX年。宇宙による惑星同士の侵略戦争は激化を極め、地球も例外ではなく、その抗争に巻き込まれようとしていた。宇宙人は地球より遥かに高い科学力を持ち、様々な方法で地球侵略の魔の手を伸ばしつつあった。世界の国々は協力し合い、「地球防衛軍」を組織。宇宙人の侵略に対し、常に防衛態勢を敷く様になった。日本も防衛軍の極東前線部隊として、「ウルトラ警備隊」がその任務にあたっていた。

 そして、ある日、見えない宇宙船に乗った「クール星人」が地球に全面攻撃を仕掛けて来た。その恐るべき科学力の前にウルトラ警備隊も成す術がなく、時間だけがいたずらに過ぎて行った。そして、遂に東京も壊滅か?と思われた緊急時に、その男はやって来た。

 自らを「風来坊」と称するその男、「モロボシ・ダン」は、ウルトラ警備隊に特殊噴霧装置による攻撃を提案する。特殊噴霧装置による反撃で一難を逃れた警備隊の前に、今度は「ウルトラセブン」が現れ、クール星人の宇宙船を撃破。危機は去り、地球は救われた。

 このウルトラセブンこそ、「M78星雲」からやって来たモロボシ・ダンの本当の姿だった。モロボシ・ダンは正体を隠し、ウルトラ警備隊に入隊。地球防衛軍の任務に就いた。未知なる宇宙には常に高い知能を持った別の生命体が存在し、地球侵略の隙を伺っている。

 さあ、この美しい星・地球を侵略者達の魔の手から守ろう!行け、ウルトラセブン!戦え、我らのヒーロー!


【概要】
 円谷プロダクションによって制作された特撮ドラマ『ウルトラマン』の続編で、67~68年に全49話放送された。大人向けの高い完成度の脚本が多く、シリーズの中でも1、2の人気を誇る。94~99年、02年にはそれぞれ別のパラレルワールドのテレビスペシャルとオリジナル・ビデオが、23年にはオリジナル脚本でのネット配信ドラマでと、現在でもその人気は根強い。

 本作は91年にバンダイ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された『ウルトラマン』の続編であり、開発は前作同様ベック(現B.B.スタジオ)が担当している。ステージ前には怪獣・星人と戦うまでのあらすじや、ウルトラ警備隊の大型戦闘機「ウルトラホーク1号」によるシューティングゲームが追加されている。尚、歴代『ウルトラ』シリーズの防衛チームの中でも、侵略者による対空中戦(円盤)での撃破率は、ウルトラ警備隊が最も多い。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。前作では1人プレイ専用だったが、本作では2人対戦プレイが可能で、全ての怪獣・星人が使用できる。キックやパンチ、投げ技などで相手のパワーゲージを減らし、「FINISH」と表示されると「アイスラッガー」か「ワイドショット」で相手を倒せる。逆に言えば、いくらダメージを与えても、上記の2つの必殺技でしか止めを刺せず、相手のパワーも少しづつ復活してしまう。「必殺技ゲージ」を最大に溜めると発射できる他、「ハンディショット」、「クロスショット」、「エメリウム光線」など、止めは刺せないが他の必殺技も選択できる。

 本作の特徴として、敵と戦う前に「カプセル怪獣」を使うか否かが選択できる。カプセル怪獣は原作通り「ウィンダム」、「ミクラス」、「アギラ」。使用しても勝手にライフが減っていくうえ、敵怪獣は倒せないため、ウルトラセブン登場前にある程度ライフを削っておきたい相手に使おう。つっても、本編同様ほとんど役に立たないけど。また、3ステージごとにボーナスステージとしてウルトラホーク1号によるシューティングゲームが入り、敵円盤を倒すと出現するウルトラ警備隊のマークを取れば、使えるカプセル怪獣の回数が増える。

 タイムリミットは3分間で、30秒を切ると警告音が鳴る。敵にやられるか、3分間以内に勝負を付けられなければ敗北だ。コンティニューは3回。コンフィグ画面で難易度設定ができる。全12ステージ。


【総評】
 ウルトラセブンは元々、第2話「緑の恐怖」での活躍から、「ウルトラ警備隊7人目の隊員」という意味で名付けられたため、ホーク1号の登場は、「全ての隊員で地球を守っている」というコンセプトが垣間見れる。いや、ホントにそんなコンセプトがあったかどうかは知らないけど、にしてもいい演出だ。架空の戦闘機でどのジャンルの中でもいっちゃんカッチョいいのはウルトラホーク1号だと思う。3ステージごとにあるボーナスステージだけでなく、第38話&第39話「セブン暗殺計画(前後編)」にあたるステージ9では、「ガッツ星人」に囚われ空中で十字に張り付けられている拘束具を攻撃して外すなど、ストーリー上必須の存在だ。ホーク1号は「α号」、「β号」、「γ号」が合体しており、1発被弾すると各号機が爆破される。実質3機なわけだ。


 格闘アクションゲームとしては前作同様、「ハイジャンプキック」が主体技となるが、これまたタイトル画面から全編に渡って開発陣のこだわりが随所に見られて、嬉しくなってくる。登場する怪獣・星人の選択も前作同様どいつもこいつもナイス選択だ。また、各ステージ前には「ファンは知っているであろー」という前提の元にあらすじが表示される。これもいい演出だ。


 ステージ1は、第3話「湖のひみつ」より「宇宙怪獣 エレキング」。前作より難易度がやや上がっており、尻尾巻き巻き攻撃には用心したい。アイスラッガーで倒すと原作通り首が切断され血を吹くぜ!ステージ2は、第8話「狙われた街」より「幻覚宇宙人 メトロン星人」。エレキングより動きが早く、飛び道具も使うため、いきなり何度もやられてしまう強敵だ。ステージ3は、第10話「怪しい隣人」より「異次元宇宙人 イカルス星人」。テレポーテーションを使って来るこれまた厄介な相手だ。ホーク1号のボーナスステージを挟み、ステージ5は、第14話&第15話「ウルトラ警備隊、西へ(前後編)」と同じく神戸港を舞台に「宇宙ロボット キングジョー」。分裂やバリアを使用してくるが、ハイジャンプキックで意外と簡単に倒せる。かも。


 ステージ6は、第25話「零下140度の対決」。「冷凍怪獣 ガンダー」は、短距離を飛行し、口から冷凍光線を吐いてくる。こいつも難易度が高い。第26話「超兵器R1号」から「再生怪獣 ギエロン星獣」。前作の「水棲怪獣 ジャミラ」と同じく、言わば「犠牲者」の立場のため、倒した後の演出が通常ステージとは違う。残念なのは、原作では黄色い花畑とそこに流れる小川が印象的だったが、本作ではなぜか夜の墓地になっている。これは本当に残念。エレキング同様、こいつもアイスラッガーで両腕が切断され黄色い血が吹くぞ!

 第27話「サイボーグ計画」からは「甲冑星人 ボーグ星人」。こいつはまた案外簡単に倒せちゃうんだなー。第31話「悪魔の住む花」では、松坂慶子の体内で「宇宙細菌 ダリー」と戦うためにセブンがミクロ化。このダリー、松坂慶子の腸内に潜って下から出現と思ったら、回避が難しい上から奇襲をかけてきたりと、さすがステージが進んだだけあって強敵だ。松坂慶子の体内を戦場にした代わりに、このステージもクリア後の演出が異なる。


 前述した「セブン暗殺計画」では、「分身宇宙人 ガッツ星人」と戦う前に、ホーク1号でセブンを助けなければならない。第46話「ダン対セブンの決闘」では、「ロボット超人 にせウルトラセブン」が登場。ドッペルゲンガーよろしくハンディショットやエメリウム光線をバンバン使ってくるこいつも強敵だ。





 そして、最後は第48話&第49話「史上最大の決戦(前後編)」。ダンが「アンヌ隊員」に「自分がウルトラセブンだ」と告白する例のシーンも再現されている。登場怪獣は、近寄れば火炎攻撃、離れると岩石投げの強敵「双頭怪獣 パンドン」。そして、最終ボスは「双頭怪獣 改造パンドン」。これをアイスラッガーでぶった切り、西の空に明けの明星が輝く頃、一つの光が宇宙に飛んで行くセブンをウルトラ警備隊全員が見守って終わる。

 前作同様、キャラクターゲームとしては一流である。サウンドも前作は主題歌のみの流用だったが、本作では「ウルトラ警備隊の歌」や劇伴(タイトル名が分からず…)が採用されており、ベックのキャラクターゲームへのこだわりは本物だ。『ウルトラマン』は多くのハードに移植されたが、本作では実機のみなのが勿体ない。中古市場ではカートリッジのみだと1,000円程度なので、『セブン』ファンはぜひプレイしよう!ジュワッ!


(C)円谷プロ (C)BANDAI 1993
JASRAC V-922211号

2026/07/30

悪魔城ドラキュラ


【発売】コナミ
【開発】コナミ(開発2課)
【発売日】1993年2月5日
【定価】3,900円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】1M
【ジャンル】アクション




傑作ゴシックホラーアクションシリーズ第1作


【ストーリー】
 中世ヨーロッパにある平和な小国トランシルバニア。この国にはドラキュラにまつわる伝説がある。

 「魔王ドラキュラは百年に一度、キリストの力が弱まる頃、邪悪な心を持つ人間の祈りによって復活する。そして、その復活の度に、彼の魔力は強くなる」

 ある年のイースターの夜、街ではキリストの復活を記念して壮大なカーニバルが催されていた。それは、かつての英雄「クリストファー・ベルモンド」がドラキュラを滅ぼしてから、ちょうど百年が経とうとしていた時だった。突如、邪悪な雷鳴が街を覆い、一筋の稲妻が修道院を貫いた瞬間、暗黒の野望を持つ魔王ドラキュラが再びこの世に舞い戻った。この危機を救おうと、ベルモンド一族の血を受け継ぐ青年「シモン・ベルモンド」は、父譲りの不思議な力を秘めた鞭を手に、1人、ドラキュラ城に乗り込んで行ったのである。


【概要】
 オリジナルはコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)から86年にファミコン用ディスクカードで発売されたアクションゲームで、93年にファミコン用カートリッジで復刻された。ディスクカード版との大きな違いは、ハード上の仕様で音源が1音減っている点と、難易度に「EASY」モードが追加された点、セーブ機能がなくなった点である。ただし、セーブ機能については『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』で復活している。
 本項では『悪魔城ドラキュラ アニバーサリーコレクション』収録作品として、収録されたオリジナル版(ファミコン版カートリッジ)について記述する。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。主人公「シモン・ベルモンド」を操り、「ドラキュラ」を倒すため、悪魔城までの道のり、そして、城内を進んで行く。武器の「鞭」は2段階にパワーアップする。他にサブウェポンとして、「十字架(クロス)」、「斧」、「聖水」、「懐中時計」があり、各所にあるロウソクを消すと出現する「ハート」を集めると、使える回数が増える。また、一部のブロックを鞭で壊すと体力回復の「肉」が出現するため、怪しそうな所は鞭で叩いてみると吉。全6ステージ。



【総評】
 まず、第1作目にも関わらず、高いクオリティで世界観とゲーム性が確立されている事に改めて驚く。鞭が正面にしか打てない、攻撃中は移動できない、空中制御ができない、ダメージを受けると一瞬固まる&後退するなど、動きの制限も多くあるが、これがデメリットではなく、かえってリアリティを出しており、難易度は高め。プレイヤーのアクションゲームのセンスが求められる。おお、じゃあ、やってやろうじゃねえか!まだ1作目なので「力押し」でボスを倒すしかない場面もあるが、これが、いわゆる「魅せるプレー」へと後々繋がるわけだ。ここに『ドラキュラ』シリーズの「美学」があると個人的には勝手に思っている。高い難易度も何度も繰り返しプレーする事で徐々に先へと進め、理不尽さはない。もちろん、何度も繰り返すのが嫌で放り投げるプレイヤーもいるだろうけどさ。そこは個人の好みですな。



 敵キャラクターもどいつもこいつも個性的で、後のシリーズにも登場する「常連」も多い。レギュラーのボスキャラクターの中では、ドラキュラと戦う前に相まみえなければならないシリーズ通しての強敵「死神」。まず、死神のいる場所へ行くまでが難関であるが、こいつを倒せばドラキュラは目前、諦めずに何十回とチャレンジが必要だ。僕の場合(←ヘタの横好き)。



 当時のゲームは全体的に難易度が高く、トライ&エラーでなんとかクリアするってのが多かった。中には「ただ難易度さえ上げりゃいい」っつー理不尽なゲームもたくさんあったが、シリーズが現在も続いてる本作は、開発者がプレイヤーに真っ向から勝負を挑んできたゲームとも思える。実際、いろんなメーカーの元開発者の人達がそういう思いで作ってたって話は近年よく目にするんだよね。ならばこちらも受けて立とう!


 そしてそして、『ドラキュラ』と言えば、今も数々の名曲を輩出しているサウンドも欠かせない(断言)。コナミ矩形波倶楽部による、時に躍動感溢れるハイテンションな、時に不気味さを醸し出す静かな名曲の数々。スーパーファミコン版の時にも述べたが、本作「Vampire Killer」、『ドラキュラII 呪いの封印』の「Bloody Tears(血の涙)」、『悪魔城伝説』の「Beginning」という後に「ドラキュラ三大名曲」と言われる各メインテーマをはじめ、秀逸なサウンドは、シリーズが進むにつれ作曲者が入れ替わろうと未だ健在である。本作だと「Vampire Killer」から始まり、他のシリーズよりも「ゴシックホラー」感が強めだが、これもまたよし!「Vampire Killer」を作曲したのは、85~87年までコナミに在籍していた寺島里恵氏で、短い期間に『グーニーズ』や『がんばれゴエモン!からくり道中』なども担当。現在はゲーム業界から退いているらしいが、文字通り後世に残る名曲である。

 『悪魔城ドラキュラ』というゲーム内容は別だがナンバリングやサブタイトルがタイトルに入っていない作品は、前述したスーパーファミコン版の他、86年発売のMSX版、88年のアーケード版(06年にプレイステーション2用ソフトとしてハムスターより『俺たちゲーセン族 悪魔城ドラキュラ』名で移植)、93年発売のX68000版がある。また、本作自体も多くの機種に移植されており、今でも手軽にプレイできるので、1度はやってみよー!


(C)KONAMI 1986,1993 ALL RIGHTS RESERVED. (C)2025 Konami Digital Entertainment

2026/07/01

ガンスターヒーローズ

 


  



【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】トレジャー
【発売日】1993年9月10日
【定価】6,800円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】アクション
【受賞】2012年:アメリカ国立スミソニアン博物館アート・オブ・ビデオゲーム展選出




トレジャー、鮮烈なデビュー作!


【ストーリー】
 時は未来…。地球ははびこる悪で荒廃し、地上の人々は混乱をきたし、秩序は失われていた。しかし、その様な中で、真実と正義を貫く集団が世界中をまたに駆け、活躍していた。その名は「ガンスターヒーローズ」!人々から、「ガンスターズ」と呼び讃えられ、悪者を次々と倒していく彼らの戦いは、時を超え、どこまでも続く。世界に真の平和が訪れるまで...。


【概要】
 コナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)の元社員達が独立して起ち上げた新会社「トレジャー」の第1作。コミカルなキャラクターと斬新なアイデア、メガドライブの能力を最大限に発揮したアクションゲーム(終盤はシューティングゲームにもなる)で、その完成度の高さからデビュー作ながら一躍「トレジャー」の名を知らしめた傑作である。12年には膨大な収蔵品数と展示数を誇るアメリカの国立スミソニアン博物館が世界中の優れたビデオゲームを特別展示した「アート・オブ・ビデオゲーム展」にも選出された。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。主人公の「レッド」と「ブルー」は、「投げる」、「スライディング」、「ダッシュ」、「ぶら下がり」、「拾う」、「投げる」などの多彩なアクションと、移動しながら一方向に撃てる銃or8方向に撃てるが移動中には撃てない銃に、「フォース」、「ライトニング」、「ファイアー」、「チェイサー」の4種の合成武器を組み合わせ、多種多様な攻撃がいずれも簡単な操作でできる。2人同時プレイ可。全7ステージ。




【総評】
 まず目に行くのは、各キャラクターの細かなアクションで、これは敵キャラクターや無害な「原住民」なども同じだ。キャラクター全てがモニターの中で生き生きしている。そして、有機物から無機物まで凝った敵キャラクターのデザイン。アニメ『ふしぎの海のナディア』の敵3人組みたいな連中だったり、多関節や移動しながら変形するロボットだったり、商業デザインではなくアーティスティックなキャラクター(初見だと頭が一瞬混乱する)だったり、プレイヤーキャラの半分の背丈しかない敵キャラクターが肉弾戦を得意とする難敵だったりと、横で見ているだけでも楽しいグラフィックだ。ホント、敵キャラクターデザイナーは天才だと思う。


 プレイヤーもボスキャラクターもライフ制だが、グラフィックではなく、数字で表れるのがちょっと見難いかな。まあ、本作の欠点らしい欠点はそれくらいだ。4種の合成武器は1度に2種類持て、単発or2種の合成による計10種類の攻撃の組み合わせがある。難易度は3種から選択でき、歯応えのある本来の難しさを堪能するもよし、ザコキャラを蹴散らす爽快感を楽しむもよしだ。全7ステージ中序盤の4ステージは任意に選べる。ステージ5から7までも趣向の凝った作りだ。


 セガ・エンタープライゼス(現セガ)社内では当初、新規のデベロッパーによる完全オリジナル作品が売れるのか懐疑的な意見もあり、「保険」として、マクドナルド社のキャラクターを使った『マクドナルド・トレジャーランドアドベンチャー』を同時開発させたが、トレジャー側から「どうしてもオリジナルの本作を先に出したい」という強い申し出から、開発の終わっていた『マクドナルド・トレジャーランドアドベンチャー』より先に発売された。ていうか、もうパッケージデザインからして安っぽいマクドナルド社のキャラクター使うとか、なぜセガはこーゆー明らかにユーザー受けしなさそうなモンを選ぶのか?



 爽快感のあるアクションと多彩な武器、派手な演出のステージ、バラエティ豊かな敵、優れたゲームバランスなど、「横スクロールアクション」という見慣れ過ぎたジャンルの中で、これ以上はない良質なゲームだ。一時期はプレミアが付いていたが、06年にプレイステーション2で発売された『SEGA AGES 2500シリーズVol.25 ガンスターヒーローズ~トレジャーボックス~』(←長い)を機に、各種ハードに移植され、Wiiのバーチャルコンソールでの配信では、10万ダウンロードを超えるヒットを記録。現在でも19年発売の「メガドライブ ミニ」への内蔵やニンテンドーSwitchでの「メガドライブ for Nintendo Switch Online」に収録されており、気楽に遊ぶ事ができる。やりなはれ。


(C)1993 SEGA

2026/06/15

スーパーファミリーテニス

  






【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1993年6月25日
【定価】7,900円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】スポーツ
【周辺機器】マルチプレイヤー5対応




テニスゲーム随一の完成度と操作性


【ストーリー】
 休日の予定はお決まりでしょうか?もし、決まっていないのでしたら、「ナムコット・テニスプラン」はいかがでしょう?朝もや霞む軽井沢で早朝テニス、白銀を一望する豪華ホテルで屋内テニス、沖縄の眩しい陽を浴びてビーチテニスなんていうのもいいですね。ナムコットでは、各種テニスツアーを取り揃え、皆様のお越しをお待ちしております。


【概要】
 87年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)がファミコンで発売した『ファミリーテニス』の続編。トップスピンやスライスなどの球の回転、サーブのスピード、各キャラクターのフットワークなどに明確な設定付けをし、非常に高い完成度を誇る。本作はその続編で、システム的には前作を踏襲しつつ、全体的にブラッシュアップされている。マルチプレイヤー5対応で、最大4人までの同時プレイが可能。


【ゲームシステム】
 トップビュー形式のテニスゲーム。マルチプレイヤー5を使えば最大4人でのダブルスも可能。トップスピンにフラット、スライスからロブまで様々なショットを打ち分ける事ができる。各選手にもボールの強さや異なるショットなど、キャラクター性が確立されている。対コンピュータ戦での1人プレイ、対人戦の2人プレイから上記のダブルスまでできる。1人プレイ用では5つの大会を勝ち進んでいく。トーナメントで優勝すると、「栄光の南十字星」というスポ根ドラマ風仕立ての新モードが始まる。このモードは裏技で、スタート画面でセレクトボタンを5回押せば遊べる。タイトル画面に「栄光の南十字星」のサブタイトルが出れば成功だ。


【総評】
 Aボタンで強打、Bボタンで弱打、Xボタンでロブを打ち分けられる直感的なシステムと、シンプルな操作性がストレスなくプレイできる。地味だけど大事な部分だ。トーナメントの三連覇モードを選択すると、その後、各トーナメントで『プロ野球ファミリースタジアム』から「ぴの」、『カイの冒険』から「カイ」、『ワンダーモモ』から「モモ」がゲストプレイヤーとして登場する。




 各テニスコートは、グラスコート、ハードコード、クレイコートの他に、早朝の屋外、夕暮れの神社、ゲレンデが外に見える屋内コート、沖縄のビーチ、絶壁コートなど、8ヶ所ある。プレイヤーキャラクターは男女合わせて10人で、それぞれ特徴を持ち、キャラクター選択で初心者から上級者までのハンディキャップも埋められる。BGMはアイキャッチ程度に入るだけで、効果音が静かなテニスの試合に非常に合っている。


 「栄光の南十字星」モードは、女性キャラクターの1人「マコ」を操り、各キャラクターに勝利を重ね、最終的には男性キャラクター「レッドエース」を倒す事…なんだけど、初戦の相手「ビューティ」をおじさんは倒せませんでした。悲しみ。各キャラクターのやり取りはアドベンチャーゲーム風に描かれており、これを隠しモードにするのは非常に勿体ない。このモードではパスワード制で続きが遊べる様になっている。いつもはプレイヤーキャラクターで使ってるが、このモードではいつか倒すぜ!レッドエース!




 リアルタッチではなく、3等身キャラクターを採用し、文字通り効果的な効果音の使い方、奥深い操作性と戦略性をも併せたシンプルなボタン割り。他のテニスゲームをそーんなに数多くプレイしたわけではないけど、テニスゲームの中でも最高峰のゲームだと思う。


Prroduced by NAMCO LTD.,(C)1993 ALL RIGHTS RESERVED

2026/05/02

へべれけのぽぷーん




【発売】サンソフト
【開発】サンソフト、東海エンジニアリング
【発売日】1993年12月22日
【定価】8,500円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】パズル




またもオリジナリティの薄さをキャラクターでカバー


【概要】
 サンソフトの看板キャラクター「へべ」、「おーちゃん」、「すけざえもん」、「ぢぇにふぁー」達が登場する落ち物パズルゲーム。翌94年6月にはアーケード用(開発はサンソフトとサクセス、発売はアトラス)に逆移植された。アクション、格闘アクション、レース、ピクロスやタイピングソフトなど、幅広いジャンルで展開されている『へべれけ』シリーズだが、落ち物パズルゲームとしては本作後、95年に『ポポイっとへべれけ』も発売された。


【ゲームシステム】
 『ポポイっとへべれけ』が『ドクターマリオ』(任天堂)的なアレであるならば、本作は『ぷよぷよ』(セガ・エンタープライゼス)的なアレっつーか、いやもう、「アレ」ではごまかせきれない感じだ。画面上部から2匹セットで落ちて来る4色の「ぽぷーん」を回転させつつ、同じ色のぷよじゃねえぽぷーんを上下左右に3つ以上積んで揃えて消していくという例のアレである。ぽぷーんが消える事で、その上に積んであったぽぷーんが下に落ち、そこで再びくっついて消えるという連鎖がキモなとこまでアレだ。
 消したぽぷーんの数や連鎖の回数によって相手のフィールドにこちらのぽぷーん(「ぽろぽろ」)を降らせる事ができる。また、相手から送られて来るぽろぽろは、同色のぽぷーん1つで消える。他にも各キャラクターに用意されている「すぺしゃるあたーく」などで追い込み、画面全てがぽぷーんとぽろぽろで埋まってしまうとゲームオーバー。対コンピュータ戦では難易度が5段階選べる。用意されているモードは、1人用の「ストーリーモード」、最大8人によるトーナメント対戦の「勝ち抜き」、任意の対コンピュータ戦「戦う」、「サウンドモード」の計4モード。


【総評】
 『ポポイっとへべれけ』と異なり、ぽろぽろが降って来るため、対人戦ではある程度ぽぷーんを配置する戦略性が求められる。


 これまたオリジナリティはほぼないが、『へべれけ』シリーズは、その強烈なキャラクターと世界観で「なんとなくいっか」と思わせるこれまたミョーな魅力がある事も以前書いた通りだ。また、毎度の事ながらサウンド面には異様に力が入っており、へべに林原めぐみ、おーちゃんにかないみか、すけざえもんに若本規夫、ぢぇにふぁーには千葉繁各氏を無駄遣いじゃねえあまり喋らないスーパーファミコンで器用している(シリーズ通して各氏が担当)。そして、サウンドも毎回様々なジャンルを試みているが、本作ではジュリアナ系テクノポップ調(声優の使い方も上手い)が主体であり、他社のサウンド担当者からも「サウンドはプロの仕事」と一目置かれている。

 『ポポイっとへべれけ』が発売されたのも、本作の作り込みが単なる「模倣ゲーム」ではないほどしっかりしている点と、やはりキャラクターの魅力から、ユーザーを惹き付ける何かがあるにょー。



(C)1993 SUNSOFT

2026/04/29

スターフォックス

 


 



【発売】任天堂
【開発】任天堂(情報開発本部)、SRD、アルゴノーツ・ソフトウェア社、エー・エヌ・ソフトウェア社
【発売日】1993年2月21日
【定価】9,800円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M+スーパーFXチップ
【ジャンル】シューティング
【受賞】2012年:アメリカ国立スミソニアン博物館アート・オブ・ビデオゲーム展選出




スーパーファミコンの意地を見せた「スーパーFXチップ」


【ストーリー】
 ライラット系…広大な銀河のほぼ中央に位置する惑星集団である。ここに住む全ての生き物は、周りの星々が羨むほど恵まれた環境の中で、ゆったりとした時の流れを楽しんでいた。あの男が現れるまでは…。「アンドルフ皇帝」、かつての天才科学者Dr.アンドルフの事である。ライラット系第IV惑星「コーネリア」で生まれ育った彼は、子供の頃から異彩を放ち、若くして超次元空間における動力機関開発の第一人者となった。しかし、その優れた頭脳を私欲のためだけに使う様になってからは危険な実験を繰り返し、遂にコーネリア星から追放されたのだった。

 時が経ち、人々がDr.アンドルフの名を忘れ始めていたある日、コーネリア防衛隊は第I惑星「ベノム」の異常に気付いた。ベノムより発進される様々な未確認物体。思えばこれがコーネリアに怨みを抱くアンドルフからの宣戦布告だったのである。完全にアンドルフ皇帝の軍事基地と化したベノム。そして、瞬く間にライアット系の他の惑星にもアンドルフ軍の魔の手は伸びていた。コーネリア防衛隊長のジェネラル・ペパーは、開発中だった超高性能戦闘機「アーウィン」を乗りこなすパイロットを養成するには、事態はあまりに緊急を要していたのだ。

 「そうだ!スターフォックスだ!」

 ペパーはそう叫んだ。宇宙狭しと名を馳せる雇われ遊撃隊「スターフォックス」。彼ら4人に下された任務は、惑星ベノムの奪回とアンドルフ軍制圧である。上手くアーウィンを操り、ライアット系の平和を回復できるかどうか。チームリーダーであるあなたの腕にかかる期待は計り知れない。


【概要】
 93年、業務用ゲームも家庭用ゲーム機もポリゴン描写が主流になり始めた頃、ポリゴン描写の機能がないスーパーファミコンに「三次元描画方面強化回路」を搭載し、ポリゴン描写を可能にした「スーパーFXチップ」搭載第1弾ソフト。任天堂とイギリスのアルゴノーツ・ソフトウェア社(現アルゴノートゲームス社)が共同開発した3D視点のシューティングゲーム。また、スーパーファミコン用ソフトとしては初の3Dゲームである。


【ゲームシステム】
 後方視点の3Dシューティングゲーム。プレイヤーは狐の「フォックス」となってアーウィンに乗り込む。他に鳥と兎と蛙が仲間で、編隊を組んで攻め込むが、仲間が敵の攻撃を受けるとダメージを受けてしまうので、3匹のケモノをフォローしながら進んで行く。アーウィンはLRボタンで左右クイックターン&ローリング、Xボタンは一時的な加速のブースト、Aボタンはスマートボムの発射&起爆、Bボタンは逆噴射(ブレーキ)、Yボタンは通常攻撃とボタンはフルに使用する。コーネリアからベノムまでのルートは難易度によって3ルートあり、2つが全6ステージ、最も難易度が高いルートは全7ステージで、ライフ制。


【総評】
 シューティングゲームとして見れば特段目新しい部分はない。自機のアーウィンは滑らかに動くが、『エクセリオン』(ジャレコ)の様な疑似3Dをスーパーファミコン用にブラッシュアップすればよかったのではないかと個人的には思える。静止画像では面白さが全く伝わらないであろーシンプル過ぎるライラット系の星々。サウンドは任天堂が誇る近藤浩治氏によるものだが、これもほぼ似た様な控え目で単調な曲であり、新技術の「実験ソフト」以上でも以下でもない印象を受ける。


 スーパーファミコンにはポリゴンにテクスチャーマッピングを貼る術がなかった事もあり、セガサターンやプレイステーションのソフトと比べるのは酷とも言えるだろうし、ゲーム中に味方のケモノから通信が入る演出もあるにはあるが、それでも、あまりにシンプル過ぎる。シューティングゲーム特有の高揚感も薄く、全体的に淡々としている。


 ネームバリューに比べてゲームの内容はそうでもないが(←ファンの人すまんす)、ここで培った続編のニンテンドウ64用ソフト『スターフォックス64』は、全世界で約400万本を売り上げ、11年にイギリスのギネス・ワールド・レコーズ社より「最も世界で売れたシューティングゲーム」としてギネス世界記録に認定。また、これとは別にスーパーファミコンで続編『スターフォックス2』が開発中だったが、ニンテンドウ64本体の発売が迫っていたため、発売はいったん中止されたものの、17年に任天堂から発売された「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」に収録される事になった。また、ニンテンドーSwitchでも遊べる。

 業務用ゲームでは『バーチャファイター』(セガ・エンタープライゼス)や『リッジレーサー』(ナムコ)など、3D表現のゲームが主流になっており、家庭用ゲーム機では94年に発売されたセガサターンとプレイステーションが凌ぎを削っていた。一方、3D表現にこだわった任天堂はニンテンドウ64(当初の発表名は「ウルトラ64)」)の開発に紆余曲折していた。その間2年、スーパーファミコンは両社の「次世代機」と戦わなくてはならなかった。その短い期間にポリゴン能力を備え戦力として投入されたのが「スーパーFXチップ」である。開発はニンテンドー・オブ・アメリカ社とアルゴノーツ・ソフトウェア社が共同出資してアメリカに作られたエー・エヌソフトウェア社が行った。しかし、国内では本作以外では『ワイルドトラックス』や『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』など僅か6本に止まり、出遅れたニンテンドウ64は国内でのコンシューマ市場では初めてトップを取れないまま終わった。また、需要がなくなったスーパーFXチップは、04年にアルゴノーツ・ソフトウェア社とエー・エヌソフトウェア社を連鎖倒産に追い込むバッドエンドとなったが、もしかしたら関係者はあくまでスーパーFXチップは「2年持てばいい」という考えの元、2社の倒産も予期していたのかもしれない。尚、アルゴノーツ・ソフトウェア社はアルゴノートゲームス社として24年に再建している。

 『スターフォックス』の意義、それは、コンシューマ業界での各社熾烈な争いと、各メーカーの技術開発競争が激しかった中、世界中で約5,000万台の売り上げを誇ったスーパーファミコンの限界値を超えて最後まで戦い抜いた意地のソフトである。


(C)1993 Nintendo