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2026/06/10

グンペイ

 




【発売】バンダイ
【開発】コト、吉田山公房、トーセ
【発売日】1999年12月16日
【定価】3,980円
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】パズル
【周辺機器】アナログコントローラ(振動のみ)対応




「ゲームの父」による「枯れた技術」を投入された良作


【概要】
 オリジナル版は99年にコトがワンダースワンで発売したパズルゲームで、開発者の横井軍平氏は、任天堂時代に「十字キー」、ゲーム&ウォッチ、ゲームボーイ、バーチャルボーイなどの生みの親であり、ソフトでも多くの作品を開発した。96年に任天堂を退社後、コトを設立。本作の前身である携帯ゲーム『くねくねっちょ』を開発し、ワンダースワン発売と同時に『グンペイ』も発売。CESA大賞(現日本ゲーム大賞)優秀賞を受賞し、ワンダースワンがマイナーチェンジする度に『グンペイ』も度々発売。本作ではワンダースワン繋がりでバンダイ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された。本作プレイステーション版は唯一の据え置き型ゲーム機での発売であり、2人対戦プレイが可能。


【ゲームシステム】
 縦10列、横5列からなるフィールド画面下から、徐々に競り上がるライン付きのパネル(それぞれ四隅が線で結ばれている「/」、「\」、「∧」、「∨」の4種)を上下を入れ替えて移動させ、フィールドの左右の壁をラインで繋ぐとラインを構成するパネルが消滅するパズルゲーム。競り上がるパネルがフィールドの最上段まで達すると、ゲームオーバーになる。


【総評】
 パネルは横一列に繋がる様にするだけでなく、「\」及び「/」を駆使して上下にずらしたりして、最終的に線が端から端に繋がる様にすれば消す事ができるため、1度で多くのパネルを消す事が可能になる。本作はウェスタン風のグラフィックにサウンドだが、サウンドをオフにして静かにだらーっとやっていると脳からドーパミンと口からヨダレが出て楽しいぞ。


 「ゲームの父」と呼ばれる横井氏は、いつも「枯れた技術」をモットーにしていた。任天堂に在籍しながらハイテク嫌いとして、ローテクに興味があった。「ハイテクが必要なわけではない。むしろ高価なハイテクは商品開発の邪魔になる」とローテク路線を取っていた。「枯れた技術」の水平思考とローテク路線が完全に噛み合ったのは、ゲームボーイで発揮した。スペックでは上回るゲームギアやリンクスといった他社の携帯ゲーム機を寄せ付けなかったのだ。「枯れた技術」はファミコンやスーパーファミコンにも活かされているが、次世代ゲーム機競争の中、任天堂もハイテク思考のニンテンドウ64を発売。ちょうど横井氏がいた開発第3課が中心となる事になり、ニンテンドウ64の発表時に退社した。だが、皮肉な事に、ニンテンドウ64用ソフトの開発は難航し、ゲームキューブまでの期間を繋いだのは、口コミで人気の広がった『ポケットモンスター』(任天堂)であった。ゲームボーイのソフトである。


 ワンダースワンはバンダイが開発した携帯機だが、横井氏もアドバイザーの肩書で携わっている。本作は当初『ガンピー』という名称だった。だが、独立から1年後の97年10月、交通事故で僅か56歳にてこの世を去った。そして、ソフト名も横井氏の最期の作品として『グンペイ』と名称変更して発売された。03年には、CEDEC(ゲーム・デベロッパーズ・チョイス・ワード)において、ゲーム業界への多大な貢献を称えられ特別功労賞を受賞した。

 横井氏が未だに健在なら、現状の高価格競争コンシューマゲーム機事情も変わっていたかもしれない。携帯ゲーム機は廃れ、据え置き機は気軽には買えないハイテクマシンとなっている。だが、横井氏が開発し、商業的には失敗したバーチャルボーイはニンテンドーSwitchで復活し、好評を得ている。本作はその「枯れた技術」、「ローテク」という事を頭の隅に置いてプレイすると、横井氏のポリシーや考え方が分かるだろう。そして、自分が時間を忘れてプレイしている事にハタと気付く中毒性の高い良作である。



(C)BANDAI 1999.

2026/05/19

メガパネル


 



【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1990年11月22日
【定価】4,900円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】2M
【ジャンル】パズル




80年代のイラストが懐かしい「15パズル」の発展形


【ストーリー】
 「15パズル」というのを知っていますか?4×4のマス目の中でブロックを縦横に動かして絵を完成させたりするパズルです。キミも1度くらいは遊んだ事があるかも。で、『メガパネル』は、その15パズルを応用、発展させたもの。単純な、でも、実に奥深いゲームなのです。ブロックの織り成す不思議な世界へ、しばしキミを案内致しましょう。


【概要】
 ナムコ(現バンダイナムコゲームス)初のメガドライブ用オリジナルソフト。他機種や海外機への移植は行われておらず、22年発売の「メガドライブ ミニ2」に収録されているに止まる。原案は1874年にアメリカ人のノイス・チャップマン氏が、「GEM PUZZLE」として考案したもので、日本では明治40年(1907年)に出版された『世界遊戯法大全』(松浦政泰著)に「十五置き換え遊び」の名で紹介されている。ビデオゲーム化も多くされているが、このルールを応用、発展させてオリジナル要素を加えたのが本作である。


【ゲームシステム】
 15パズルの発展形パズルゲーム。「1人用練習モード」、「1人用ピンナップモード」、「2人用対戦モード」の計3モードが用意されている。練習モードは、ラウンドごとにスナフキン風の男がお題を出し、それをクリアしていく。メインのピンナップモードでは、右画面に隠されたイラストを見るため、ブロックを縦か横に4つ並べて消すと、上にある爆弾が落ちてパネルを壊し、イラストが徐々に見えてくる。共に全30ラウンド。対戦モードは知らぬ!だって、独り者のおじさんは人とこのゲームやった事ないんだもん。自分で調べれ。


【総評】
 一見すると落ち物パズルゲームの様だが、実際には逆で、画面下からブロックが競り上がって来る。空きマスは1つしかないため、ブロックを動かしようがない場合、通常は一定時間で競り上がってくるブロックを任意で1段競り上げる事もできる。ここが頭の使いようなのだ。





 パッケージにはバニーガールの女の子、ピンナップも女の子、説明書も女の子と女の子だらけだが、まだ「ギャルゲー」などという言葉もなかった時代。アーケードでは似た様な画面構成でパネルがめくれるとアッハーンなイラストや取り込み画像が出現するゲームはあったが、本作はそのあたりのセクシャル部分は一切排除し、どれも80年代後半を感じさせられるところがおじさんには好感が持てる。ナムコは一時期、『ワルキューレの伝説』や『バーニングフォース』、『カイの冒険』、『ワンダーモモ』など、女の子を主人公にしたゲームを多く輩出していたが、どれもなんつーか、セクシャルな要素はあまりなく、本作でもダボダボのセーターを着た女の子がネコと戯れているだけの、言ってしまえばなんつー事はないイラストが、今見るとノスタルジーを感じさせていいのだ。


 で、ゲームの内容だが、ある程度まで惰性でできる落ち物パズルゲームに比べ、最初から頭を使うのが本作だ。ジジイゲーマーは半年に1度ほどプレイすればボケ防止になるかもしれない。落ち物パズルゲームとはまた別の部分の脳みそを使う感じだ。


 あと、ナムコファンは他機種に移植されていない意味では貴重なソフトなので、コレクションに加えると吉である。


(C)1990 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2026/05/02

へべれけのぽぷーん




【発売】サンソフト
【開発】サンソフト、東海エンジニアリング
【発売日】1993年12月22日
【定価】8,500円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】パズル




またもオリジナリティの薄さをキャラクターでカバー


【概要】
 サンソフトの看板キャラクター「へべ」、「おーちゃん」、「すけざえもん」、「ぢぇにふぁー」達が登場する落ち物パズルゲーム。翌94年6月にはアーケード用(開発はサンソフトとサクセス、発売はアトラス)に逆移植された。アクション、格闘アクション、レース、ピクロスやタイピングソフトなど、幅広いジャンルで展開されている『へべれけ』シリーズだが、落ち物パズルゲームとしては本作後、95年に『ポポイっとへべれけ』も発売された。


【ゲームシステム】
 『ポポイっとへべれけ』が『ドクターマリオ』(任天堂)的なアレであるならば、本作は『ぷよぷよ』(セガ・エンタープライゼス)的なアレっつーか、いやもう、「アレ」ではごまかせきれない感じだ。画面上部から2匹セットで落ちて来る4色の「ぽぷーん」を回転させつつ、同じ色のぷよじゃねえぽぷーんを上下左右に3つ以上積んで揃えて消していくという例のアレである。ぽぷーんが消える事で、その上に積んであったぽぷーんが下に落ち、そこで再びくっついて消えるという連鎖がキモなとこまでアレだ。
 消したぽぷーんの数や連鎖の回数によって相手のフィールドにこちらのぽぷーん(「ぽろぽろ」)を降らせる事ができる。また、相手から送られて来るぽろぽろは、同色のぽぷーん1つで消える。他にも各キャラクターに用意されている「すぺしゃるあたーく」などで追い込み、画面全てがぽぷーんとぽろぽろで埋まってしまうとゲームオーバー。対コンピュータ戦では難易度が5段階選べる。用意されているモードは、1人用の「ストーリーモード」、最大8人によるトーナメント対戦の「勝ち抜き」、任意の対コンピュータ戦「戦う」、「サウンドモード」の計4モード。


【総評】
 『ポポイっとへべれけ』と異なり、ぽろぽろが降って来るため、対人戦ではある程度ぽぷーんを配置する戦略性が求められる。


 これまたオリジナリティはほぼないが、『へべれけ』シリーズは、その強烈なキャラクターと世界観で「なんとなくいっか」と思わせるこれまたミョーな魅力がある事も以前書いた通りだ。また、毎度の事ながらサウンド面には異様に力が入っており、へべに林原めぐみ、おーちゃんにかないみか、すけざえもんに若本規夫、ぢぇにふぁーには千葉繁各氏を無駄遣いじゃねえあまり喋らないスーパーファミコンで器用している(シリーズ通して各氏が担当)。そして、サウンドも毎回様々なジャンルを試みているが、本作ではジュリアナ系テクノポップ調(声優の使い方も上手い)が主体であり、他社のサウンド担当者からも「サウンドはプロの仕事」と一目置かれている。

 『ポポイっとへべれけ』が発売されたのも、本作の作り込みが単なる「模倣ゲーム」ではないほどしっかりしている点と、やはりキャラクターの魅力から、ユーザーを惹き付ける何かがあるにょー。



(C)1993 SUNSOFT

2022/03/31

ヨッシーのクッキー



【発売】BPS
【開発】任天堂、ホームデータ、トーセ
【発売日】1993年7月9日
【定価】6,600円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】パズル




ファミコン版から正当進化したリメイク作


【概要】
 オリジナル版は92年に任天堂から発売されたファミコン版及びゲームボーイ版。ファミコン版でライセンス提供で関わったホームデータ(現魔法)が開発を担当し、BPSが発売元となっている。アーケードゲーム以外で『マリオ』シリーズの発売元が任天堂でない事は珍しい。


【ゲームシステム】
 枠内にランダムに並んでいる6種類のクッキーを、縦or横に同じ種類並べると、その列が消滅するパズルゲーム。10ステージで1ラウンド、全10ラウンド100ステージ。スーパーファミコン版の本作では、指定された手数以内で全消しを目指す詰み将棋風の「パズルモード」が追加された(本来のパズルモードは「アクション」にモード名が変わっている)。ファミコン版より難易度が高くなっており、あまりだらだらとプレイできくなった。対戦プレイの内容も改善されているらしいが、前も書いた様におじさんは独りなのでそこはよく分かりません(遠い目)。

【総評】
 一言で言うなれば、「ファミコン版から正当に進化したリメイク作」。ファミコン版ではクッキーを焼くのが「マリオ」だったが、「ヨッシー」に変更されている。背景も『マリオ』シリーズの世界観を再現と、グラフィック面での強化がなされた(当たり前っちゃ当たり前だけど)。メインとなるアクションモードはファミコン版の項を参照して頂き、こちらでは新たに追加されたパズルモードについてちょこっとばっかし述べていきたい。ちょこっとね。

 画面内のクッキーを全て消すのはアクションモードと同じだが、追加のクッキーは発生しない。画面右に表示されている手数内に置かれている全てのクッキーを消すのが目的。これがなかなか難しく、やり応えがある。熟考したり、パッとしたひらめきで大量のクッキーが連鎖して一気に消えていくのはアクションモードより爽快感がある。けど、なかなか上手い事いかないんだよなー。こちらも全100ステージ。個人的にはアクションモードよりこちらのパズルモードにハマった。



 03年発売のゲームキューブ用ソフト『NINTENDO パズルコレクション』(任天堂)に収録されている以外では、08年にWiiでのダウンロード販売が行われたが、現在は終了している。任天堂、BPS、ホームデータと権利関係が複数社にまたがっているためか、現状では実機でしか遊ぶ事ができない。また、余談だが、本作では松下電器産業(現パナソニック)の販促用ソフト『ヨッシーのクッキー クルッポンオーブンでクッキー』が500本限定で作られており、現在では15万円前後のプレミア価格が付いている。じゅうごまんえんってあんた…。


(C)1993 BPS (C)1992,1993 Nintendo LICENCED BY NINTENDO Original design by Home Data Corp.

2022/03/21

ヨッシーのクッキー

  

【発売】任天堂
【開発】任天堂(開発第1部)、トーセ
【発売日】1992年11月21日
【定価】4,900円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】2M
【ジャンル】パズル




独特の操作とルールで全990ステージの遊び応え


【概要】
 プロデューサーにファミコンの生みの親の1人である横井軍平氏、ディレクターに『ドクターマリオ』の山上仁志が名を連ねる、「ヨッシー」を主人公にしたパズルゲーム。ゲームボーイ版も同時発売。原型となったのは、BPSが海外で発売した『INARO』と、ロケテストのみが行われたホームデータ(現魔法)のアーケードゲーム『ヘルメティカ』という作品。そのため、両社とも本作には「ライセンス提供」という形で関わっており、93年発売のスーパーファミコン版ではBPSが発売元となっている。


【ゲームシステム】
 枠内にランダムに並んでいる6種類のクッキーを、縦or横に同じ種類並べると、その列が消滅するパズルゲーム。クッキーの種類は、「ハート」、「フラワー」、「ダイヤモンド」、「チェック」、「サークル」、そして、ヨッシーの顔をかたどった「ヨッシークッキー」。10ステージで1ラウンド、全10ラウンド100ステージで一応クリアだが、通常エンディング後にラウンド11以降が始まる。ここからはクッキーではなく、「クリボー」や「パックンフラワー」、「ゲッソー」など、『マリオ』シリーズでお馴染みのキャラクター達を消していく。全99ラウンド990ステージ。2人対戦プレイも可能。


【総評】
 ボタンを押しながらベルトラインを上下左右に動かす事で1列ごとのクッキーを動かす→同じクッキーを1列ずつ揃えて消していく→クッキーが消えた事で1列揃った列ができたら、連鎖でその列も消える→わーい。といった感じ。上と右から新しいクッキーが押し寄せて来るため、画面いっぱいになる前に全てのクッキーを消せばステージクリア。何個かクッキーが残っていても、新しいクッキーが来るので、消し続けていけばそのうちにクリアできてしまうので、とりあえず惰性でも、だらだらと10ラウンドくらいまでなら進める事ができる。

 低学年層をターゲットにしているのか、タイトル画面など、ファミコン後期のゲームに見られるベタ塗りグラフィックの色使いが幼いけど、中身は「ベルトラインでクッキーの列ごとに順番を変えて動かす」という珍しい操作と、列が減るごとに揃えるクッキーの必要数が減るため、「クッキーの列がどれだけ減ったタイミングで、どの順番で消すか」という戦略を瞬時に考えなければならない奥深さがある。グラフィックは大き目に描かれており、画面レイアウトは『ドクターマリオ』に準じている。


 ラウンド11以降はクッキーなんてもはや関係ねえイカやキノコを消していく事になり、難易度もここからが本番といったところだが、いかんせんグラフィックが見難くなるのが減点ポイント。クッキーの場合は形が簡単なので見た瞬間にある程度の位置関係が掴めるが、キャラクター達になると描き込まれたグラフィックが仇となり、一瞬の判別がし難いのだった。尚、メニュー画面で「SPEED」を「HI」に、「MUSIC TYPE」を「OFF」にし、Aボタン+セレクトボタンでラウンドセレクトが可能なので、クッキー時とはまた趣が異なるラウンド11以降も手軽にプレイできる。まあ、それまでとは打って変わって惰性でだらだらしながらなんてできないんだけど。

 

 見た目の幼稚さとは裏腹に、戦略性が高くて奥が深いが、その反面、独特の操作とルール(このゲーム、説明がし難いんだよー)は、ターゲットユーザ層に対してちょっと難易度が高いかもしれない。2人対戦プレイ時はルールが若干違うらしいが、これを書いているおじさんは独り身なのでそこは割愛だ。だって、分からないんだもん(涙)。


(C)1992 Nintendo

2021/09/23

ポポイっとへべれけ




【発売】サンソフト
【開発】サンソフト、東海エンジニアリング
【発売日】1995年7月28日
【定価】8,900円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】パズル




オリジナリティの薄さはシリーズ独特の魅力でカバー


【概要】
 サンソフトの看板キャラクター「へべ」、「おーちゃん」、「すけざえもん」、「ぢぇにふぁー」達が登場する落ち物パズルゲーム。95年の年明けにアーケードで発売後、3月にセガサターン、5月にプレイステーション(『へべれけステーションポポイっと』)、7月に本作スーパーファミコンへとかなり早いペースで各ハードに移植された。アクション、格闘アクション、レース、ピクロスやタイピングソフトなど、幅広いジャンルで展開されている『へべれけ』シリーズだが、落ち物パズルゲームとしては93年発売の『へべれけのぽぷーん』以来2作目となるぴょー。


【ゲームシステム】
 いわゆる『ドクターマリオ』(任天堂)的なアレである(←伝われっ!)。画面上に始めから配置されている各キャラクター達の顔ブロック「ぽろぽろ」を全て消すとクリアとなる。ぽろぽろを消すには、上から落ちて来る「ぽぷーん」を操作して、同じ色同士、縦または横に4つ揃えればいい例のアレ的なルールだが(←伝われっ!その2)、ぽろぽろはぽぷーんをくっ付けるまで左右に1マス分わきわき動いているのがポイントだにょー。


【総評】
 ぽぷーんはぽろぽろを挟まずとも、縦か横に4列以上揃うと消滅し、最上段まで積んでしまうとアウト。ぽぷーんは横並びで片側下段に支えがなくても下に落ちる事はないため、偶然の連鎖が起こり難く、消滅対象が予め画面に表示されている。


 ただし、前述した様に、ぽろぽろがわきわき動くのが難易度を上げている。「今だそこにぽぷーんを落とすんで消えれー!」と思ったら横にひょこっと動かれて全然関係ない位置にぽぷーんを落としてしまう事多々あり。一応ぽろぽろは動き出す前に合図として2秒ほどその場でわきわき動くのだが、ステージが進むに連れてぽろぽろの数も増えるため、直感的には分かり辛い。これが本作のポイントでもある。ステージの合間に挟まれる寸劇はベタ塗りなのに、ぽろぽろだけはミョーに立体的な質感、これがまた見難いんだにょーん。



 オリジナリティはほぼないが、『へべれけ』シリーズは、その強烈なキャラクターと世界観で「なんとなくいっか」と思わせるこれまたミョーな魅力がある事も確かだ。また、誤解を避けるためにフォローしておくと、他作品と似ていても、しっかりした作り込みは行っている。ハイパーテクノ系のサウンドを聞きながらジュリアナ気分でプレイするのが正しい姿勢と言えよう(うそ)。あ、対戦モードもあるけど、これ書いてるおじさんはひとりぼっちなので、対戦できないのでした(涙)。いやー、しかし、落ち物パズルゲームを文章で紹介するのって難しいなぁ。それこそ「とりあえず1回やってみれば分かる」ジャンルだし。



(C)1995 SUNSOFT

2015/09/04

ぷよぷよ


【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】コンパイル
【発売日】1992年12月18日
【定価】4,800円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】パズル





『ぷよぷよ』の光と影


【ストーリー】 
 魔導の書、時の章に記されているオワニモの呪文。時空の狭間へ魔物を消し去る究極の呪文のひとつである。だがこの呪文、この世に生まれてからただの一度も使われた事がない、とまで言われている。難しいからではない。使用価値がないからである。なぜなら、4匹の同じ色の魔物を揃えなければ、どこにも吹っ飛ばす事ができない難儀な魔法だからだ。うーん、こじつけ。しかし、封印にも似た長い眠りにあったこの究極呪文にも、ついに日の目を見る時がやってきた。アルルよ!このぷよぷよ地獄で思う存分この呪文を使いまくってくれ!頼むから!



【概要】
 オリジナル版はコンパイルが91年にMSX2とファミコン用ディスクカード書き換え専用で同時発売した落ち物パズルゲーム(ファミコン版の発売元は徳間インターメディア)。その後、システムやグラフィックを大幅に強化し、同社のMSX2用ソフト『魔導物語1-2-3(いっちょうめにばんちさんごう)』のキャラクターを起用したアーケード版が92年10月にセガ・エンタープライゼス(現セガ・インタラクティブ)より発売され、その僅か2ヶ月後にメガドライブへ移植されたのが本作である。ハードの性能差からキャラクターのボイスが大幅に割愛されている以外は、アーケード版と比べても遜色のない忠実な移植だ。


【ゲームシステム】
 画面上部から2匹セットで落ちて来るいろんな色の「ぷよぷよ(ぷよ)」を回転させつつ、同じ色のぷよを上下左右に4つ以上積んで揃えて消していくという例のアレである←ちゃんと説明せれ。ぷよが消える事で、その上に積んであったぷよが下に落ち、そこで再びくっついて消えるという連鎖がキモ。消したぷよの数や連鎖の回数によって相手のフィールドに「おじゃまぷよ」を降らせる事ができる。画面全てがぷよで埋まってしまうとゲームオーバー。対コンピュータ戦では16人の個性的なキャラクターと対戦できる。


【総評】
 世界的大ヒットとなった『テトリス』(エローグ社)登場後、柳の下のタケノコ亜流ゲームが爆発的に増殖した中で、本作は最も、そして唯一と言っていいほど成功したゲームであり、その人気は今でも高い。取扱説明書の中でスタッフ自ら「元々オリジナリティのないゲームです」と書いたりしているが、「同じ色のぷよを重ねて連鎖させる」という『テトリス』とはまた違った面白さは、シンプルなルールと見た目の分かりやすさに加え、対戦格闘ゲームブームの恩恵から対人戦が白熱した。緩いキャラクターと世界観も今見ると同人誌的な内輪ノリではあるが(取扱説明書の内容も一貫してそんな感じ)、その緩さとかわいらしさが受け入れられたのだ。

 当時のゲームセンターは対戦格闘ゲームのブーム真っ盛りであり、ユーザー層がよりマニアックに偏りつつあった。そこに女性客や高年齢層を呼び込んだ看板ソフトのひとつが、アーケード版の『ぷよぷよ』だ。客層の変化により、暗くて怖い「ゲームセンター」を明るく気軽なデートスポット「アミューズメントセンター」へと変えたタイトルのひとつと言ってもいいかもしんない。アーケード版発売直後の移植という事で、本作はメガドライブの看板ソフトでもあり、その存在は緩い見た目とは裏腹に案外大きいのだばよえーん。


 『ぷよぷよ』の大ヒットは、開発したコンパイルの運命を大きく変えた。それまで『ザナック』や『アレスタ』などの良作シューティングゲームから『魔導物語』まで硬軟幅広い作風の同社の事業は、完全に当シリーズのみに特化してしまったのだ。就職活動中だった当時、同社の会社説明会に行った友達が「ぷよまん」を手土産にやって来たので、会社資料を見せてもらったのだが、96年以降のあまりに『ぷよぷよ』頼み過ぎる事業内容に思わず苦笑いしたものだ。全国規模のゲーム大会やキャラクターグッズの販売、果てはレーシングチームの設立まで、全てが『ぷよぷよ』であり、逆に言えば『ぷよぷよ』以外何もなかった。素人の学生から見ても明らかに企業体力とは不釣合いな経営で、「ココはそう持たんよな」などと話したのを思い出す。

 ついこの間まで自社のゲーム開発と並行してセガの下請けなども行い、広島で地に足を付けていた同社の急激な変貌ぶりは、友達とそんな会話をして半年も経たないうちに予想通りの結末となる。98年3月、コンパイルは負債総額約75億円を抱えて和議を申請。これは、01年に負債総額約380億円という桁違いの大型倒産を引き起こしたSNKを除けば、当時のゲーム業界では最大級の経営破綻だった。和議成立後は『ぷよぷよ』の所有権をセガに譲渡。その後、02年まで『ぷよぷよ』の使用権が与えられ、再建のチャンスを得たと思われたが、新たな商品を生み出せないまま使用権切れを迎え、活動を停止。03年に破産宣告され、負債総額約54億円を残したまま翌04年に費用不足のために破産廃止となり、コンパイルは消滅した。広島にあった本社事務所はとうに撤退しており、最後は埼玉にあるマンションの地下室にまで規模を縮小していたという。

 現在『ぷよぷよ』の所有権はセガホールディングスが保有しており、今でも新作が多くのプラットフォームで発売されている。『ぷよぷよ』以外のコンパイル製品の所有権は、アイキというコンパイルの元社長が設立した会社が一時期保有していたが、07年にまたも破産(そりゃ経営者が同じじゃねぇ…)。現在はアイディアファクトリーの子会社であるコンパイルハートが所有権を保有している。「コンパイル」の名を冠したこの会社は、設立当初こそ元社長との繋がりがあったものの、現在は一切の関係を解消している模様。前述の様に、『ぷよぷよ』のキャラクター達は『魔導物語』が出典元なので、このへんの権利関係がちょっと複雑になっているみたいだが、何はともあれ、よくも悪くも非常に大きな影響を与えた90年代を代表する中毒性のあるゲーム、1本くらいは持っておいても損はないと思う。




Food
「ぷよぷよまんじゅう 35周年記念パッケージ」













【販売元】平安堂梅坪
【発売日】2026年5月上旬
【定価】1,650円
【仕様】こしあん、クリーム、キャラメルあん各2個、
    「35周年記念ビジュアルステッカー」 1枚
【協力】ぷよぷよを通じて広島を盛り上げるプロジェクト



 かつてコンパイルがもみじ饅頭の「ぷよまん」を展開していたが、コンパイル倒産後、02年に販売が終了。その後、元コンパイル社員の手によって「ぷよまん」の金型が発見され、23年に大正7年創業の老舗・平安堂梅坪から「ぷよぷよまんじゅう」として販売される事となった。権利の関係で一部の製造方法が「ぷよまん」とは異なるが、こしあん、クリーム、キャラメルあんとどれも非常に美味しい。35周年記念パッケージでは、元コンパイルのグラフィッカーによる描き下ろしのシール(全8種)が1枚付いてくる。おいしーヨッ!


(C)SEGA / COMPILE 1992
(C)SEGA (C)2018 Heiando UMETSUBO Co.,Ltd.

2015/05/20

ロードランナー

【発売】ハドソン
【開発】ハドソン
【発売日】1984年7月31日(再販版:1991年10月4日)
【定価】4,500円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【ジャンル】パズル
【周辺機器】ファミリーベーシック専用データレコーダ対応
【受賞】2006年:文化庁メディア芸術祭10周年エンターテインメント部門賞




昔も今も買わなきゃハドソン!


【ストーリー】 
 地下の金鉱には金塊がいっぱい。でも、恐いロボットが見張っているし、落とし穴もあります。「ランナー」は金塊を持って無事に脱出できるかな…。


【概要】
 オリジナル版はアメリカのブローダーバンド社が83年にApple IIで発売したアクションパズルゲーム。84年にファミコン初のサードパーティとして参入したハドソン(現コナミデジタルエンタテインメント)がアレンジして移植した。固定画面のオリジナル版よりもキャラクターが大きいため、スクロールさせないと全体マップを見る事ができず、結果的に本作はファミコン初の横スクロールゲームとなった。また、プレイヤーがオリジナルステージを作成できるエディットモードも話題になるなど、約110万本を売り上げた。作ったステージは別売りのファミリーベーシック専用データレコーダ(任天堂)に記録できる。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。左右に穴を掘る「ランナー」を操り、ステージ内にある金塊を全て集めるのが目的。ランナーの移動は上下左右で、ジャンプはできない。また、穴は真下には掘れず、掘った穴もしばらくすると元通りに埋まってしまう。例えば、地面を掘って3段下に降りたい場合は、1段目に3ブロック分以上の穴を開けてスペースを確保しつつ、穴が埋まらないうちに2段目に降りて今度は2ブロック分以上の穴を開けるっつー具合だ。ステージ数が多く、トライアンドエラーを繰り返すゲームなだけに、ステージセレクト機能が付いているのが嬉しいポイント。全50ステージ。


【総評】
 本作の魅力は、そのとっつきやすさと奥深さだ。ゲームを構成するオブジェクトとプレイヤーのアクションはシンプルで、説明書を見なくても気軽に遊ぶ事ができる。一方で、瞬時のヒラメキとアクションが必要とされるため、気が付くといつの間にか熱中しているのだ。僕は「面白さ」ってのは時代背景なんかの外的要因に左右されやすく、特にハードウェアのスペックに寄るところが大きいビデオゲームはそれが顕著だと思ってるんだけど、こういう『ロードランナー』みたいなゲームはそれに当てはまらないですな。昔も面白いけど今も面白い万人にオススメできる買わなきゃハドソンなゲームと言えましょー。

 本作はハドソンの代表作『ボンバーマン』とも関連性があり、敵の「ロボット」が自分達の製造している爆弾を武器に地下迷宮を脱出し、人間のランナーとして再び地下へ入って行くという設定なので、ロボットと「ボンバーマン」のグラフィックは同じなのだ。

 91年にはハドソン創立20周年記念として、ファミコン用ソフトとしては珍しく再販もされた。この時のイメージキャラクターにはダウンタウンが起用され、しばらくハドソンのCMや広告(主にPCエンジン関連)に出ていたが、せっかくダウンタウン使ってるのにちっともお笑い要素がなくてもったいなかったなぁ。近年では例によってWiiとWii Uでダウンロード販売もされている。また、85年には箱に「警告!ロードランナー未経験者お断り!」と書かれた上級者向けの『チャンピオンシップロードランナー』が発売され、本作と共に05年発売のゲームボーイアドバンス用ソフト『ハドソンベストコレクションVol.2 ロードランナーコレクション』に収録されている。



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