2015/08/31

ディグダグ

【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1982年3月
【媒体】アーケード
【容量】456Kbit(システム基板:Namco Galaga)
【ジャンル】アクション




「神」が作ったナムコらしさの結晶


【概要】
 82年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたアクションゲーム。地中で敵にモリを撃ち込んでパンクさせるというユニークな発想、愛らしいデザインのキャラクター、軽快なBGMなど、ナムコらしい要素が詰まった良作として大ヒットした。主人公の「ディグダグ」が歩く度に鳴るキャッチーなBGMは「歩行音」で、作曲は後に『ゼビウス』や『パックランド』などのBGMを手がけた慶野由利子氏のデビュー作。

 尚、99年に発売された『ミスタードリラー』が当初『ディグダグIII』として開発されていた事もあってか、本作は後に「『ミスタードリラー』の前記譚」という後付け設定が加わり、主人公も「ディグダグ」から「ホリ・タイゾウ」へと名前が変更されている。これは『ミスタードリラー』の主人公「ホリ・ススム」の父親という設定だそうだ。これに伴い、本作は同社の「UGSF」シリーズに統合された。UGSFの概要は『ギャラガ』の項を参照あれ。本項では『ナムコミュージアムVOL.3』収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。


【ゲームシステム】
 サイドビュー縦スクロール形式のアクションゲーム。風船の様な赤い体に黄色のゴーグルがかわいい「プーカァ」と、一定のタイミングで火を吐く怪獣の「ファイガ」を全て倒せば1ラウンドクリア。モリを撃ち込んでパンクさせるか、岩を落として潰す事で倒せる。最後の1匹になると地上へ逃げて行くが、取り逃がしても特にペナルティはなく、そのままクリアとなる。また、共に時折「目変化(めへんげ)」して地中をすり抜け移動して来る。初心者にもとっつきやすく、それでいてモリの撃ち方や岩の下への誘導など、プレイヤーのテクニックがモノを言う場面も多い奥深いゲームだ。全255ラウンド。


【総評】
 まずは82年に発売されたという事に改めて驚き、その完成度の高さに唸る。85年にファミコン、04年にはゲームボーイアドバンスに移植された他、多くのプラットフォームで遊ぶ事ができるが、実質的な続編は85年発売の『ディグダグII』のみであるにも関わらず、現在でも高いネームバリューと根強いファンが多い事からも、本作がどれだけ練り込まれて作られたのかが分かる。

 古くからのゲームファンは誰しも「ナムコらしさ」という事を一度や二度考えた事があると思うが、『パックマン』の開発者である岩谷徹氏(現東京工芸大学教授)は、「どこか人の温もりがある新しいチャレンジ」と答えており、納得するまで没頭できる物作りの環境があったからだとしている。同じ様に『ギャラガ』を開発した横山茂氏(現バンダイナムコスタジオ常務取締役)は、それに加えて「開発者に共通していたのは手を抜かない事」とも語っている。この『ディグダグ』もプレイしてみれば、そんなナムコらしさに溢れているのが分かるはずだ。ちなみに僕が最も好きなナムコキャラは本作のプーカァだ。かわいいよね!

 本作を開発した深谷正一氏は、『ボムビー』や『キューティQ』、『キング&バルーン』、『スーパーパックマン』などを手がけ、岩谷氏や横山氏らと共に初期のナムコを支えた人物だ。『マッピー』、『ドルアーガの塔』、『ワープマン』(オリジナル版は『ワープ&ワープ』)などのファミコンへの移植も手がける一方、『ゼビウス』を開発した遠藤雅伸氏(現ゲームスタジオ代表取締役)ら、ゲームプログラマーの育成にも力を注いだ。温厚で人望も厚く、当時の社員からは「天才」や「神」とまで呼ばれていたそうだ。全ての要素が異様なまでの完成度の高さで融合した非常にナムコらしい本作は、ファミコン版で熱中した人もきっと多いはず。

 そんな「神」と呼ばれた深谷氏の経歴は、残念ながら『ワープマン』で止まってしまう。いよいよ本格的にビデオゲームの時代が到来しようとしていた85年、業務中に腹痛を訴え早退した深谷氏は、10日後に肝臓破裂で急死した。享年31歳というあまりにも早過ぎる突然の死は、ナムコファンはもとより社内の開発者達にも衝撃を与えた。深谷氏の死後にリリースされた『モトス』(生前に開発中だったという)、『イシターの復活』、『源平討魔伝』、『ドラゴンスピリット』のエンディングでは、深谷氏を偲んだ追悼のメッセージがエンドロールで流れる。これを見てもどれだけ崇敬されていたかが分かるだろう。

 ナムコ第一次黄金期のエッセンスが濃縮された本作。現在でも各ダウンロード販売をはじめ、オムニバスソフトにも必ずと言っていいほど収録されている。また、アーケード版よりも難易度がやや低く初心者には遊びやすいファミコン版も500円前後と比較的安価で入手しやすいため、未プレイの人はぜひ遊んでほしい1本だ。



(C)Produced by NAMCO LTD. (C)1982 1996 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2015/08/29

バード・ウィーク

【発売】東芝EMI
【開発】レナール
【発売日】1986年6月3日
【定価】4,900円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】128Kbit
【ジャンル】アクション




殺意に溢れるエコロジカルな世界観


【ストーリー】 
 ここは爽やかな風がそよぐ野鳥の王国。その自然の中で、木や花を相手に暮らす鳥がいました。その鳥の名はマミー。マミーはやがて大きくなり、卵を生み、その卵が孵った時、自分が巣を作った場所が危険な場所だと初めて気付いたのでした。でも、ヒナ鳥達はお腹が空くと大きな口を開けて騒ぎます。マミーは巣から飛び出しました。そこにはマミーをやっつけようとする動物達が待ち受けています。マミーは逃げ回りながらヒナ達にエサを食べさせているうちに、キノコが生えているのを見つけました。「そうだ、あのキノコでやっつけてやろう!」。マミーはキノコをぶつけて動物達を気絶させる事を覚えました。それからというもの、花が咲き誇っている春の日も、紅葉で綺麗な秋の日も、マミーはヒナ達のエサを求めて巣から飛び出して行くのでした。


【概要】
 親鳥の「マミー」を操ってヒナ鳥達にエサを与え育てるサイドビュー形式のアクションゲーム。殺伐とした目的のゲームが主流の時代に、のどかなBGMが流れる四季折々の花が咲いたフィールドに、登場する敵キャラクターはかわいらしい動物達ばかりのエコロジカルな雰囲気が特徴。東芝EMIの広告には「ファンタジー・ファミリー・ゲーム」と謳われており、発売直後には家族3人(両親とプレイヤー自身)の合計スコアを競う「家族対抗コンテスト」も企画された。


ゲームシステム】
 マミーを操り、襲い掛かる動物達をかわしながらエサの「ムシ」を捕まえてヒナに与え、巣にいる全てのヒナが巣立てば1ラウンドクリアとなる。マミーが動物達にやられるか、ヒナが餓死してしまうとミスになる。全36ラウンドで、以降はループ。任意のラウンドのみを練習する「STUDY GAME」モードもある。







【総評】
 ほのぼのとした雰囲気とは裏腹に、難易度はファミコンソフトの中でも上位に位置するほど非常に高い。しつこく追尾して来る「ワシ」、狙いを定めスクリュードライバーのごとくクチバシで特攻を仕掛ける「キツツキ」、同様に左右から飛翔して来る「ムササビ」、対空ミサイルかと思う様なあり得ないジャンプ力で地上から眼前に塞がる「カンガルーネズミ」、急な方向転換で激突を図る「ハヤブサ」、エサと同じ様に動き回りながら追尾して来る「ハチ」など、森の動物達はどいつもこいつも殺意に溢れ、マミーを殺そうと嫌らしい動きをしてくるのだ。きっとマミーはカニのお母さんでも殺めたに違いないと思わせるほどの一致団結っぷりである。

 そして、なんと言っても極悪なまでの操作性。画面を縦横無尽に移動する敵に対し、マミーは上下左右にしか移動できない。要は斜め入力ができないのだ。ほとんどの敵が斜め方向から迫って来るため、回避が相当に困難などころかハナから無理な場合もある。加えて、巣や地面に着地する際には慣性が邪魔をしてしっかり地に足を付ける事さえ難しい有様だ。地面には唯一の武器「キノコ」が生えているが、これも敵を倒す事まではできず、その場で相手の動きを一定時間止めるだけで、止まっている間も当たり判定は有効なため、接触すれば当然ミスになるコンチタビナシなヘッポコキノコだ。また、ラウンド24までは巣が安全地帯(敵からの当たり判定が無効)となっているが、前述の様になかなか着地がしにくく、退避できずにマミー死亡orエサを与えられずにヒナ死亡という痛ましいケースが多発。更にハチは動き次第でミス不可避な状況を作り出すので、テクニックだけではどうにもならない運の要素も少なくない。ふざけんなバカヤロー!恐らくゲーム開始から10分であなたもこう叫ぶに違いない。世界観とアイデアは悪くないのに、難易度調整がデタラメな、ある意味でヒジョーにレトロゲームらしいゲームである。本作をプレイして以降、異業種のメーカーが出すゲームは警戒してしばらく手を出さなかった。

 ファミコンには異業種からも多くのメーカーがサードパーティに参入したが、中でもレコード会社は最も多い異業種メーカーだった。東芝EMIの『パチコン』とポニーキャニオンの『おにゃんこタウン』が共に85年11月21日に発売されると、バップ、ビクター音楽産業(現JVCケンウッド・ビクターエンタテインメント)、CBS・ソニーレコード(現ソニー・ミュージックエンタテインメント)、EPIC・ソニー(現エピックレコードジャパン)、キングレコード、メルダック(現徳間ジャパンコミュニケーションズ)の8社が次々に参入。ビクター音産やキングレコードが佳作を発表する一方、他のメーカーは主に定価で買った事を後悔するゲームをどんどん量産していった。とは言え、下手なゲームメーカーよりも一応キャリアは積んでいるからか、スーパーファミコン時代になるとEPIC・ソニーの『ジェリーボーイ』や『ソルスティスII』など、良作も見られる様にはなった。また、CBS・ソニーとEPIC・ソニーの参入は、後にプレイステーションを発売するソニー・コンピュータエンタテインメントが設立される遠因にもなったと思うとちょっと感慨深いものがあるよーなないよーな。

 そんな中での東芝EMIの立ち位置はと言うと、これがなかなかビミョーなのだ。第1弾ソフトがファミコン初のパチンコゲーム『パチコン』で、次はパソコンの名作RPGをアレンジした『ハイドライド・スペシャル』、そして本作へという流れを見ると、ファミコンのメインターゲットである小中学生を避け、比較的高学年層やファミリー層をターゲットにしていたのは分からんでもないが、どれもこれもビミョーだった。『ハイドライド・スペシャル』は2ヶ月後に発売された『ドラゴンクエスト』(エニックス)の影に完全に隠れてしまい、本作も狙いこそ悪くないものの肝心の操作性で全てを駄目にしている。同社はその後もニッチな層をピンポイントで狙い撃ちしようとするが、移植作の『サンダースピリッツ』や『サイバリオン』でさえ微妙に的を外し、なんというか、頑張ってるのは分かるんだけどいつも空回りしてしまう人って感じなのだった。

 結局、99年にプレイステーションで発売した『キャプテン・ラブ』を最後にゲーム業界から撤退し、13年にユニバーサル・ミュージックに吸収合併されてしまった。一方、ゲーム開発部門のメンバーは99年にハムスターを設立。東芝EMIから発売された全作品の権利元となり、以降もジャレコや日本物産、ヒューマンなどの倒産したゲームメーカーの作品権利も積極的に取得。また、80年代のアーケードゲームを廉価でプレイステーション2に移植した『オレたちゲーセン族』シリーズをリリース。バーチャルコンソールやゲームアーカイブスなどのダウンロード販売を含め、今ではレトロゲームの復刻には欠かせないメーカーの1社として、業界内で重要な立ち位置を確立した。めでたし、めでたし。



(C)1986 TOSHIBA EMI / LENAR

2015/08/24

ナムコミュージアムVOL.3



【発売】ナムコ
【開発】ナウプロダクション
【発売日】1996年6月21日(PlayStation the Best版:1999年10月28日)
【定価】5,800円(PlayStation the Best版:オープン価格)
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】オムニバス
【周辺機器】ネジコン対応
【受賞】1996年:CESA大賞'96ゲームジャンル別賞バラエティ賞




昔のナムコが好きだ!その3


【ストーリー】
 お客様にご案内申し上げます。当ミュージアムもご好評のうちに第3弾を迎え、このたび館内を大幅にリニューアル致しました。ご利用方法はより快適なものへ改良し、展示通路ではゲームの雰囲気を再現。また、新たに図書室と劇場を設け、ゆったりと展示物をご観賞いただけます。それでは本日も「ナムコミュージアム」をごゆっくりお楽しみ下さい。



【収録作品】
01.ギャラクシアン(79年11月)
02.ミズ・パックマン(81年)
03.ディグダグ(82年3月)
04.ポールポジションII(83年10月)
05.フォゾン(83年11月)
06.ドルアーガの塔(84年7月)





【概要】
 ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)が太陽系一輝いていた頃に発売されたアーケードゲームの数々を完全移植で複数収録したオムニバスソフト。ゲームのみならず、多くの関連資料や同社の会社資料までも収録したプレイステーション用ソフトとして、全6本が順次発売された。本作はその第3弾。『ミズ・パックマン』、『ポールポジションII』、『フォゾン』は家庭用ゲーム機では初の移植である。『ポールポジションII』のみ別売りの周辺機器「ネジコン」に対応。

 また、『ドルアーガの塔』は特別付録の「アイテムリスト」が同梱されている他、本作独自仕様モードの「裏ドルアーガの塔」と「闇ドルアーガの塔」が追加されている。ミュージアム内は前2作から大幅にリニューアルし、資料類が更に充実。広報誌「namco COMMUNITY MAGAZINE NG」に冨士宏氏が連載していた『午後の国』も収録されており、権利の関係で単行本には未収録のナムコオールキャラが登場する特別編「午後の国スペシャル バレンタイン大作戦の巻」も読む事ができる。これを買わずして何を買うというのくわっ!


【ゲームシステム】
 ミュージアム内の基本的な構成は前2作と同じだが、グラフィックが一新。「受付小町」も音声で挨拶してくれる様になった。通路がやや長かった「ゲームルーム」は、レイアウトがコンパクトに整理され、より見やすくなった。新設された「劇場」には、これまで各ゲームルームに個別展示されていたドットパターンやBGMがまとめらており、こちらもより使いやすくなっている。同じく新設された「図書室」には、ゲームルーム内で紹介するにはボリュームが多い『ドルアーガの塔』に関する資料を中心に展示している。



【総評】
 『ギャラクシアン』、『ディグダグ』、『ドルアーガの塔』といった既にファミコンなどに移植されている作品だけ見ても充実のラインナップだが、ミュージアム内の作りや収録資料などもシリーズ3作目という事でかなりこなれてきた感が見て取れる。ロード時間が前作までに比べて短くなっているのも地味だが嬉しい改良点だ。前述した様に、図書室の充実ぶりには目を見張るものがあり、『ドルアーガの塔』では開発者の遠藤雅伸氏(現ゲームスタジオ代表取締役)がNGに書き下ろした詳細なストーリーや、ボツネタを含むイラスト類、ジオラマとイラストを組み合わせたパンフレットのメイキングなどがたっぷりと収録されており、これだけでもナムコファン垂涎モノだ。じゅるる。

 他にも『ギャラクシアン』宣伝用筐体などの珍しい資料もありまくる。また、『午後の国』が収録されているのも目玉のひとつだ。本作発売当時は単行本が絶版だったため、荒い画像とは言え全話が収録されているのはマンモスうれピー←相変わらずヘボいボキャブラリー。資料の収録点数自体が増えたうえに、『ドルアーガの塔』では新モードを追加、更にロード時間の短縮と、単に複数のソフトを収録しただけのオムニバスソフトに終わらず、ナムコの志の高さが垣間見える、もはや買わない理由がみつかならないパーフェクトな1本と言えましょう。




Books
『午後の国物語 REMIX+』










【著】冨士宏
【発売】徳間書店
【発売日】2008年10月1日
【定価】950円


 『ワルキューレの伝説』や『スカイキッド』、『トイポップ』、『バベルの塔』など、ナムコ黄金期のキャラクターデザインを務めた冨士宏氏が83~86年にNGで連載していた全14話の短編SFマンガ。

 NG連載と同時期に隔月刊誌アニメック(ラポート)の増刊誌にも『午後の国物語』として全4話を連載し、87年には書き下ろし2話とNG版を加えた単行本が発売された。その後、ラポートの倒産により絶版となっていたが、02年に一部店舗限定で前述の「バレンタイン大作戦」を除くNG版とラポート版を収録した『午後の国物語 REMIX』が発売。本書はその増補改訂版として08年に3度目の単行本化として徳間書店から一般販売されたもので、07年から公式サイト(現在は閉鎖)で連載されていた『午後の国 グレイスサイド』の1話を追加収録している。

 文明の発達によって巨大化した都市と、戦争の傷跡により荒廃した大地が広がる遠い未来。都市部から離れた集落「バルハラ」を舞台に、主人公の「ベル」と有尾族の「クリップ」を中心とした住人達の日々を描いた物語。どのキャラクターも氏特有の暖かい絵柄で活き活きしており、読んでいてわくわくする良書だ。旧式の汎用量産型家事ロボット「マノン」もかわいくていい味を出している。

 氏の作品は世界観からキャラクター、ストーリー、そのどれもがとても丁寧に描かれていて、特に子供達の表情が素晴らしいのだ。また、本書ではメカのデザインセンスやいい意味で80年代を感じさせる世界観も大好きなのだが、残念ながら未完である。短編物語としてはこの1冊で完結していると言ってもいいかもしれないが、大局を描く前に出版社が倒産してしまったのだ。氏の場合、不人気による打ち切りではなく、掲載誌が廃刊になるか大元の出版社が倒産するという不運に何度も遭遇している。これは『城物語』(マッグガーデン)も同じだ。冨士宏ファン最大の不幸は、そのどれもが良質な作品であるにも関わらず、そのどれもが不運な形で未完となっている事だ。




Produced by NAMCO LTD. (C)1996 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2015/08/16

ぼくのなつやすみ



【発売】ソニー・コンピュータエンタテインメント
【開発】ソニー・コンピュータエンタテインメント、ミレニアムキッチン、アトリエドゥーブル、草薙
【発売日】2000年6月29日(PlayStation the Best版:2001年6月14日)
【定価】5,800円(PlayStation the Best版:2,800円)
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】コミュニケーション
【周辺機器】アナログコントローラ対応(振動のみ)
【受賞】2001年:第5回日本ゲーム大賞ニューウェイブ賞
【受賞】2001年:第5回日本ゲーム大賞パッケージデザイン部門賞




大人になってしまった、あなたに


【ストーリー】 

 1975年、夏。小学3年生のボクは、おじさんの家で「なつやすみ」の1ヶ月を過ごす事になりました。おじさんの家のある村は、都会育ちのボクが見た事のないものでいっぱいです。

 さあ、どんな「なつやすみ」になるのでしょうか。



【概要】
 母親が臨月を迎えたため、8月の1ヶ月間だけ田舎の叔父宅に預けられた9歳の「ボク」が体験する、古き良き時代の日本の夏を追体験するコミュニケーションゲーム。8月1日から31日までの間、舞台となる「月夜野(つきよの)」の中を自由に行動できる。キャラクターデザインは、ライオンの「キレイキレイ」やNHK『きょうの料理』でお馴染みのイラストレーター上田三根子氏。背景美術は、『サザエさん』のオープニングをはじめ多くのアニメーション美術を手がける草薙が担当。大藤史氏の歌うテーマソング「この広い野原いっぱい」は、67年に森山良子氏が発表したフォークソングのカバー曲だ。第5回日本ゲーム大賞ニューウェイブ賞及び同パッケージ部門賞受賞。第3回文化庁メディア芸術祭展示作品。

  
【ゲームシステム】
 プレイヤーは、夏休みの31日間を叔父の「空野家」で過ごす。空野家は陶芸家の「おじちゃん」、専業主婦の「おばちゃん」、中学3年生の「萌(もえ)ねえちゃん」、小学2年生の「詩(しらべ)」、それに犬の「ケン坊」の4人と1匹家族。ゲーム開始時は空野家の周囲だけだった行動範囲もプレイヤーの行動次第で徐々に広がっていくその過程が、子供の頃に探検する場所が少しずつ広くなっていった感覚に似て楽しい。ゲーム内の虫は全60種で、全て捕まえる事ができ、昆虫図鑑を作ったり、地元の子供達と仲良くなれば虫相撲で戦わせる事もできるのだ。池や川には3種類の魚も泳いでおり、これまた釣る事ができる。

 日にちと時間の概念があり、朝→昼→夕→夜と時間と共に経過するグラフィックが美しい。1日は6時に起床し、22時に就寝。ラジオ体操、朝食、夕食などの時間を除く約12時間を自由に動き回れる。朝顔の世話、昆虫採集、魚釣り、凧上げなど、何をしてもいいし、逆に何もしなくてもいい。行動によってはイベントが発生し、それによって5種類のエンディングがあるが、特にどれが正しいエンディングというわけではなく、本作はとりわけ30代以上の「大人になってしまった」ユーザーがノスタルジックに、そして気ままにのんびりと「あの頃」の夏休みを思い出しながら楽しむのが正しい姿勢と言えましょう。


【総評】
 真夏の強い陽射しに湧き上がる入道雲、辺りを埋め尽くすセミの鳴き声、心を騒がせる様な夕暮れにこぼれ落ちんばかりの星空など、美しい背景美術と音響、プレイステーションならではの3D表現によって、子供の頃に見た夏の風景が見事なまでに再現されている。90年代中盤以降、メディアがCD-ROMになった事でゲームの表現力が大幅に高まり、それまでは実現不可能だった作品が多く輩出されたが、本作もそのひとつだ。陶芸家のおじさん、昔は東京でカメラマンを目指していたおばさん、思春期真っ盛りの長女に生意気盛りの次女、そして虫や魚…大袈裟に言えば、ゲーム内に流れる時間と共にCD-ROMの中に生きていて、それに干渉するかしないかはプレイヤーの自由だ。

 ゲーム中のBGMは、ミンミンゼミやヒグラシ、スズムシなどの虫の声に川のせせらぎなどが主で、まるで環境ソフトみたいな仕様が実に心地よく、時折挿入されるジングル的な扱いの曲も地味ながら切なさを感じさせてくれる。ゲームのBGMと言うのは、テレビや映画など他のメディアとは比較にならないほど長時間耳にするため、この「曲を流さない」という仕様は英断だと思う。空野家の面々の声は、ボク役と詩役に子役を起用している他、おじちゃん役は東宝特撮ファンにはお馴染みの佐々木勝彦氏。この佐々木氏の芝居がこれまた実にいい。一方、ナレーションのダンカン氏はちょっと聞き取り難い感じなのが残念。

 舞台となる月夜野は、「北関東のどこかにある架空の田舎」という設定だが、群馬県利根郡の月夜野町ではないかと言われている(本作発売から5年後の05年に合併し、現在はみなかみ町となっている)。僕はこの昭和50年に生まれたので、ゲームではボクの弟と同い年になるんだけど、ちょうど僕がボクと同じ歳の頃、母が病気で入院して祖父母の家にしばらく預けられた事があった。そこは大分県玖珠郡の山奥で、朝はトラックの荷台に乗ってカブトムシやクワガタを探して砂糖水をクヌギの木に塗り、昼は叔母が採れ立てのトウモロコシやトマトを食べさせてくれ、数日おきの夕方になると日用品を積んだ移動販売車が来てお菓子を買ってもらった。テレビの民放はチャンネルが2つしかなかったけど、夜は花火やバーベキューをしたり、牛も飼っていたので牧場でキャンプをしたりと、あの頃の夏休みの思い出は今でも宝物だ。でも、トイレが外にあったのだけはいくつになっても慣れずに、怖くて嫌だったなぁ(笑)。

 ゲーム内では「死」や「戦争」を意識する描写も僅かではあるが存在する。それはごく平均的な、そしてごく家庭的な一家の中での描写であり、決して多くを語られる事はなく、あくまで9歳児の目線からではあるが、これらもまた子供の「なつやすみ」には必要な事であり、ただの箱庭シミュレーターになっていない大事な要素のひとつだと思う。このゲームは僕が社会人になって数年後、少し疲れていた時に友達が誕生日プレゼントとして送ってくれたんだけど、毎晩ゲーム内時間で1日ずつ進めるうちに、子供の頃を思い出して前向きな気持ちになったのだ。今やるとやったで、今度はエンディングのスタッフロールで流れる写真と、編曲も素晴らしい「この広い野原いっぱい」で思わず泣きそうになった。

 偶然とは言え、僕が子供の頃に体験した思い出と本作のシチュエーションはかなり近いけど、02年にはプレイステーション2で『ぼくのなつやすみ2 海の冒険篇』、07年にはプレイステーション3用『ぼくのなつやすみ3‐北国篇‐小さなボクの大草原』、09年にはプレイステーション・ポータブル用『ぼくのなつやすみ4 瀬戸内少年探偵団「ボクと秘密の地図」』と、実際に自分が過ごした夏休みの思い出に合わせて好みのシリーズを選んでプレイするのがいいかも。また、06年にはプレイステーション・ポータブルで本作のリメイク版『ぼくのなつやすみポータブル ムシムシ博士とてっぺん山の秘密!!』も発売されている。ほんと、掛け値なしにとてもいいゲームですよ。




Books
『ぼくのなつやすみ公式ガイドブック~空が高かったあの頃~』










【著】本田やよい、ファミ通編集部責任編集
【発売】エンターブレイン
【発売日】2000年8月4日
【定価】950円


 ファミ通編集部責任編集本の中でも、著者名が明記されている本はその編集者の愛情溢れる作りになっている場合が多く、ハズレが少ないと思っているんだけど、これもそんな1冊だ。目を三角にして真のエンディングを目指すとか虫のフルコンプリートを目指すとかそういう類のゲームではないが、ボクが書いた絵日記やおばちゃんが作ってくれる朝ごはんと晩ごはんのメニュー、上田三根子氏によるふんだんなイラストなど、読み物としても楽しめる内容。月夜野の全体地図や虫獲りのポイントマップ、昆虫図鑑にイベントカレンダーなど、ファミ通編集部責任編集本の得意とするデータ類も充実している。表紙の装丁もナイス。



(C)2000 Sony Computer Entertainment Inc. All rights reserved.

2015/08/12

ソニック・ザ・ヘッジホッグ






【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】セガ・エンタープライゼス(ソニックチーム)
【発売日】1991年7月26日
【定価】6,000円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】アクション
【受賞】1992年:イギリスGolden Joystick Awards オーバーオールゲームオブザイヤー
【受賞】2004年:イギリスGolden Joystick Awards アルティメットゲーミングヒーロー
【受賞】2011年:イギリスGolden Joystick Awards アウトスタンディングコントリベーション
【受賞】2012年:All-TIME 100 Video Games
【受賞】2016年:ストロング国立演劇博物館世界ビデオゲーム栄誉の殿堂入り




セガの本気


【ストーリー】 
 ここサウスアイランドは宝石や遺跡の宝庫。そして、幻の「カオスエメラルド」が眠る島とも言われている。全ての生物にエネルギーを与える超物質で、兵器にも利用できる。そんなある日、島に危機が訪れた。ドクター・エッグマンとその一味が島に降り立ち、巨大要塞を造り出した。噂を聞いて、ソニックが駆けつけた。ドクター・エッグマンはソニックを宿敵と思っているが、ソニックにとっては相手じゃない。ところが、おや…なんだか様子がヘンだ。「見たかソニック!島の動物達をロボットにしてやったのだ。こいつらは皆、ワシの思い通りに動いてくれる。つまり、島中がおまえの敵なのだ!」

 …タイヘンだ!行け、ソニック・ザ・ヘッジホッグ!みんなが助けを待っている。


【概要】
 国内の家庭用ゲーム機市場でスーパーファミコンとPCエンジンの後塵を拝したメガドライブの巻き返しを図るため、また、好調な海外市場でのシェアを更に伸ばすための世界戦略の一環として、セガ・エンタープライゼス(現セガゲームス)が発売したアクションゲーム。『スーパーマリオブラザーズ』(任天堂)を多聞に意識しており、主人公はそれまでの同社のバタ臭いキャラクターから一転、音速で走り回るクールでスマートなハリネズミ「ソニック・ザ・ヘッジホッグ」。音楽はDREAMS COME TRUEの中村正人氏が作曲。ゲームセンターのクレーンゲーム機『ニューUFOキャッチャー』のBGMにも流用されているため、耳にした人も多いはずだ。

 従来のアクションゲームにはなかった爽快なスピード感とシンプルな操作性で、初心者から上級者まで幅広いユーザー層に支持され、全世界で1,500万本以上の大ヒットとなった。特に北米市場では、海外版スーパーファミコンのスーパーニンテンドーエンターテイメントシステムと海外版メガドライブのジェネシスが熾烈なシェア争いを繰り広げていたが、同年のクリスマス商戦でセガ・オブ・アメリカ社(SOA)が「マリオ」との挑発的な比較広告を大々的に展開し、最終的にジェネシスがトップシェアを獲る事になった。12年にはアメリカのタイム社が発表した歴史上最も偉大なビデオゲーム100本「All-TIME 100 Video Games」にも選出されている。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲームで、使うボタンは十字キーとAボタンのみ(A、B、C各ボタンは共通)。簡単操作で多彩なアクションができる。助走をつけてダッシュした状態で下ボタンを押すと、体が丸くなって高速で滑走する従来のアクションゲームにはないスピード感が本作の魅力だ。ライフ制ではないものの、ステージ内に散らばる「リング」を1つでも取っていれば、敵に当たってもリングが身代わりとなってくれる。リングを50個集めれば「スペシャルステージ」へ進め、100個集めると1UPする。各ステージは高速で駆け抜けられる構成と、仕掛けをじっくり進んでいく構成とに分かれている秀逸なアクションゲームだ。


【総評】
 88年にセガから発売されたメガドライブは、ファミコンを凌駕する性能を持ちながらも「マニアックな玄人向けハード」という印象を払拭できず、後発のスーパーファミコンはもとより市場2位のシェアもPCエンジンから奪えない状況にあった。アーケードからの移植が多かった事もあるが、いかんせんセガの供給するソフトは安定性に欠いていた。なにせメガドライブ初のオリジナルソフトが、そのあまりの出来に原作者がセガに乗り込んだという逸話もある『おそ松くん はちゃめちゃ劇場』である。マリオに対抗しようと「アレックスキッド」を起用するあたりもどうかしていた。加えて、アーケードの自社看板タイトルは競合ハードへ移植しまくるという理解不能な姿勢を取っていた。

 このままでは家庭用ゲーム機市場で通用しないとセガがようやく気付いたのは、91年の夏だった。比較的弱かったRPGのテコ入れとなった『シャインニング&ザ・ダクネス』、シリーズのコアなファンを唸らせた『アドバンスド大戦略~ドイツ電撃作戦~』、音楽も好評を得た『ベア・ナックル 怒りの鉄拳』、高い移植度の『アウトラン』など、「お?メガドラなんか変わった?」と思わせる怒涛のラインナップでようやく本気を見せてきたのだ。そして、中山隼雄社長(現中山隼雄科学技術文化財団名誉理事長)の「マリオに勝てるキャラクターとゲームを作れ」という社命の下、攻勢の目玉として発売されたのが本作である。マニア視点ではなく、「一般受け」という抽象的ながらセガが長年見出せなかった視点に立ったこの年の夏から、本当の意味での家庭用ゲーム機市場のシェア争いが始まったと言っても過言ではない。いや、やっぱ過言かも。ごめん、またテキトー言った。結果的にメガドライブが国内シェアのトップに立つ事はなかったが、前述の様に海外では念願のトップシェアを獲得。これを足がかりに次世代ハードでは任天堂の先手を取ったのだった。

 本作発売から1ヵ月後には早くもセガのマスコットキャラクターに据えられたソニック。「ポストマリオ」を狙い、国内外で大々的なプロモーション活動を行った。続編やシリーズ作品は現在でもジャンル、プラットフォームを問わずに発売されており、その数は国内だけでも50作を超える。

 92年には、Jリーグに参加表明したばかりのジェフユナイテッド市原(現ジェフユナイテッド市原・千葉)のユニフォームにその姿を見せた。通常のユニフォームスポンサーは企業名や商品名のロゴが入るが、ジェフのユニフォームには「SEGA」の横にボールを蹴るソニックの姿がリーグ戦用はカラーで、カップ戦用はモノクロの線画で描かれたのだ。今でこそ市民権を得たJリーグのマスコットキャラクターだが、当時このテのキャラは賑やかし以下の存在でしかなかった。ジェフには現在「ジェフィ」と「ユニティ」という秋田犬の兄弟がいるが、当時は「セイバーくん」と「ゲッターくん」などとテキトーに呼ばれており、よく分からない有象無象のマスコットが乱立する中、ソニックの存在は群を抜いていた。

 あ、言っておきますが、僕はジェフ大好きっ娘のメガドライバーです。結果、93年のジェフの観客動員数は全クラブの中で上から2番目、94年も上から3番目の多さだった。一方のセガも、地上波の全国放送で試合の生中継がバンバン流れていたため、狙い通りゲームファン以外の一般層やライトユーザーへのPRを果たした。当然、セガから発売されるサッカーゲームにもその恩恵があった。93年に発売された『Jリーグ プロストライカー』では、電源を入れると通常とは異なりユニフォームに描かれたソニック付きのロゴが現れ、ゲームタイトルよりも先に「撮影協力」としてジェフのロゴが表示される。実際の選手の動きを参考にしたリアルな動きも評価され、メガドライブ用サッカーゲームの決定版として全3作が発売。もちろん、TVCMにも選手の映像を使用した。ハードがセガサターンに世代交代した後も、実質的な続編である『Jリーグ ビクトリーゴール』シリーズのうち2作でクラブの協力を得ている。セガとジェフの関係は良好で、キャプテンのパベル・ジェハークが自分の髪にソニックを描いてプレーするなど、共に費用対効果は大きく、ソニックは92年から96年までの4年間、「ジェフの顔」となったのだ。

 海外では91年以降もSOAが大掛かりなプロモーションを展開していた。93年には世界で最も高額な広告媒体であるF1、それも強豪ウィリアムズ・ルノーのスポンサーとなり、車体やヘルメットにソニックが大きく描かれた。この年のウィリアムズのパイロットはアラン・プロストとデイモン・ヒルで、チームはコンストラクターズチャンピオンに、プロストは世界チャンピオンを獲得。ロータス・フォードのファンだった僕は内心フクザツな思いだったが、僕の他にもフクザツな思いに駆られてた人間がいたとしたら、それはアイルトン・セナ・ダ・シルバという男であろう。

 大のセガファンであり、92年にはメガドライブで自分の名を冠した『アイルトン・セナ スーパーモナコGPII』も発売したセナは、ライバルであるマクラーレン・フォードに所属していた。内心「えー」と思ったに違いない。

 結果的に2つのタイトルはウィリアムズに獲られたが、4月にイギリスで行われたヨーロッパグランプリでセナは強烈な印象を残した。SOAがレースの冠スポンサーとなり、コース上の看板は全て「SEGA」と「SONIC」に、空にはソニックのアドバルーンを浮かべ、レースクイーンにはソニックのコスプレまでさせるという狂った様な金の使い方で、さすがにこの時はセガファンの自分よりもロータスファンの自分が上回り、嫌味にしか感じなかったが、きっとセナもそう思ったはず!もはや同志!雨天のレースは5番手からのセナがポールポジションのウィリアムズ勢2人を早々に抜き去ると、タイヤ交換中に一度はプロストにトップを明け渡すも、再度逆転したセナが優勝。SOAが特注したソニックの優勝トロフィーは、皮肉な事にセナが受け取ったのだった。その後もマクラーレンの車体にはウィリアムズに勝つ度にぺちゃんこになったハリネズミのイラストが描かれていた。かわいさがあまったんだろうなー。

 本作発売から10年後の01年、セガはドリームキャストの失敗によって家庭用ゲーム機のハード事業から撤退。現在はソフトメーカーとしてかつて競合したメーカーのハードにソフトを供給している。ソニックシリーズも量産化され、今ではマリオとも仲良く競演しているが、なんとなく寂しい気持ちになるのは僕だけではないはずだ。上を向いてた頃はよかったぜ、フッ…。


【2016.5.5.追記】
 アメリカのストロング国立演劇博物館による本年度の「世界ビデオゲーム栄誉の殿堂入り」に、本作が選出されました。




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『ソニック生誕15周年記念オリジナルフィギュア』












【発売】セガ・エンタープライゼス
【発売日】2006年8月17日
【定価】1,580円
【原型】小林和史(モデリズム)
【備考】セガダイレクト専売


 ソニック生誕15周年記念の06年に完全受注限定品としてセガダイレクト(現セガストア)のみで販売されたフィギュア。全高約10cmで、頭部と両腕が稼動。98年にドリームキャストで発売された『ソニックアドベンチャー』のデザインを元にしているため、メガドライブ版よりも長身でスマートな体型になっている。原型はプロモデラーの小林和史氏の手によるもの。現在はオリジナルメカ「ウィーゴ」を展開中である氏のデビューから追いかけている僕はそりゃ買うに決まってますがな。


(C)SEGA 1991