2021/09/23

ポポイっとへべれけ




【発売】サンソフト
【開発】サンソフト
【発売日】1995年7月28日
【定価】8,900円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【ジャンル】パズル




オリジナリティの薄さはシリーズ独特の魅力でカバー


【概要】
 サンソフトの看板キャラクター「へべ」、「おーちゃん」、「すけざえもん」、「ぢぇにふぁー」達が登場する落ち物パズルゲーム。95年の年明けにアーケードで発売後、3月にセガサターン、5月にプレイステーション(『へべれけステーションポポイっと』)、7月に本作スーパーファミコンへとかなり早いペースで各ハードに移植された。アクション、格闘アクション、レース、ピクロスやタイピングソフトなど、幅広いジャンルで展開されている『へべれけ』シリーズだが、落ち物パズルゲームとしては93年発売の『へべれけのぽぷーん』以来2作目となるぴょー。


【ゲームシステム】
 いわゆる『ぷよぷよ』(セガ・エンタープライゼス)的なアレである(←伝われっ!)。画面上に始めから配置されている各キャラクター達の顔ブロック「ぽろぽろ」を全て消すとクリアとなる。ぽろぽろを消すには、上から落ちて来る「ぽぷーん」を操作して、同じ色同士、縦または横に4つ揃えればいい例のアレ的なルールだが(←伝われっ!その2)、ぽろぽろはぽぷーんをくっ付けるまで左右に1マス分わきわき動いているのがポイントだにょー。


【総評】
 ぽぷーんはぽろぽろを挟まずとも、縦か横に4列以上揃うと消滅し、最上段まで積んでしまうとアウトという、一見すると『ぷよぷよ』とさして変わらない見た目だが、ぽぷーんは横並びで片側下段に支えがなくても下に落ちる事はないため、偶然の連鎖が起こり難く、消滅対象が予め画面に表示されている事から、どちらかと言うと『ドクターマリオ』(任天堂)に近い。


 ただし、前述した様に、ぽろぽろがわきわき動くのが難易度を上げている。「今だそこにぽぷーんを落とすんで消えれー!」と思ったら横にひょこっと動かれて全然関係ない位置にぽぷーんを落としてしまう事多々あり。一応ぽろぽろは動き出す前に合図として2秒ほどその場でわきわき動くのだが、ステージが進むに連れてぽろぽろの数も増えるため、直感的には分かり辛い。これが本作のポイントでもある。ステージの合間に挟まれる寸劇はベタ塗りなのに、ぽろぽろだけはミョーに立体的な質感、これがまた見難いんだにょーん。



 オリジナリティはほぼないが、『へべれけ』シリーズは、その強烈なキャラクターと世界観で「なんとなくいっか」と思わせるこれまたミョーな魅力がある事も確かだ。また、誤解を避けるためにフォローしておくと、他作品と似ていても、しっかりした作り込みは行っている。ハイパーテクノ系のサウンドを聞きながらジュリアナ気分でプレイするのが正しい姿勢と言えよう(うそ)。あ、対戦モードもあるけど、これ書いてるおじさんはひとりぼっちなので、対戦できないのでした(涙)。いやー、しかし、落ち物パズルゲームを文章で紹介するのって難しいなぁ。それこそ「とりあえず1回やってみれば分かる」ジャンルだし。



(C)1995 SUNSOFT

2021/09/21

シティコネクション

 



【発売】ジャレコ
【開発】トーセ
【発売日】1985年9月27日
【定価】4,500円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】256Kbit
【ジャンル】アクション




80年代のポップさが詰まった惜しい作品


【ストーリー】
 カリフォルニア生まれのスピード狂少女・クラリスが、世界中のハイウェイを走り回って各国はもう大騒ぎ!!追いかけまくるパトカー達もなんのその。オイルをぶつけてスピンさせ、体当りで跳ね飛ばしちゃう。6ヶ国の美しい背景を舞台に繰り広げられるクラリスカーとパトカーのハチャメチャパニックカーチェイス!!


【概要】
 オリジナル版は85年にジャレコがアーケードで発売したアクションゲーム。同年にはファミコンに移植された。ファミコンでは初の女性が主人公のゲーム。パッケージイラストやゲームのモデルとなった車はホンダ・シティ初代AA型ターボIIに見えるが、ゲーム内では「ジャンプ機能を備えたツインターボエンジン搭載の4WDSのミッドシップ車」とされ、タイトルにかかる「シティ」は、あくまでもゲーム内での各国の都市を意味する。でも、ホンダ・シティだよなー。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。「クラリスカー」はパトカーに追われながらアメリカ、イギリス、フランス、ドイツ、インド、日本の世界6ヶ国のハイウェイを走破するのが目的。路面にあるパターンはクラリスカーが通過すると塗り潰され、全ての路面を通過すると1ステージクリア。全6ステージ。パトカーは道に落ちているオイル缶を投げ付け体当たりする事で倒せるが、ランダムに現れる「オジャマ猫」を轢き殺すとアウト。また、時折路面から生えてくる鉄製の「タケノコ」に激突してもミスとなる。


【総評】
 パッケージイラストとステージ1の摩天楼のグラフィックが80年代のポップさとオシャレ感をよく醸し出している。BGMはピョートル・チャイコフスキーの「ピアノ協奏曲第1番変ロ短調第1楽章」だが、当時よくあった著作権切れのクラシック音楽を単に鳴らすのではなく、
各ステージごとにアレンジされている部分も好感が持てる。一大ブームとなったホンダ・シティも絡め、見た目からは当時のジャレコなりのオシャレ感が伝わってくる。敵のパトカーも各国ごとに種類が異なり、クラリスカーのグラフィックパターンも多く、車へのこだわりも見える。

 ハイウェイのパターン(マス目)を走り、塗り潰していくアイデアも悪くない。が、数段に分かれているハイウェイに行くには十字キーの上ボタンを押しながらAボタンで大ジャンプをするこの操作性が最悪と言っていい。大ジャンプをするにはある程度の飛距離が必要だが、少しでも飛距離が足りないと、上段のハイウェイに天井をこすって失敗する。また、大ジャンプが成功しても、ハイウェイ先端のマス目を飛び越えるため、ここを埋めるためには先端ギリギリで車体を左右に上手く操作してやる必要がある。クラリスカーにはブレーキがなく常に走り続けているため、この操作がこれまた難しい。

 そして、なんと言ってもオジャマ猫の存在だ。出現場所はランダムで、画面をスクロールさせると消える場合もあるが、大ジャンプしたその先にまるで死を待ち望んでいたかの様に立っていたり、クラリスカーを挟む様に2匹で現れたりと、どうにも避けようのない場合が多い。轢くと「猫踏んじゃった」が流れてお空に飛んで逝くが、そんなに死に急ぎたいのかー>ネコチャン。コンセプトも明確で操作も単純明快ながら、詰めの甘さがジャレコらしいと言えばそうだが、そこをあと少し詰めていれば「良作」になっていたかもしれない惜しさを感じてしまう。

 尚、14年に倒産したジャレコ作品の知的財産権は12年にハムスターが獲得するが、その後、本作の名を冠した株式会社シティコネクションに渡り、リメイクや関連商品の展開など、新たな活動をこれまた本作の主人公のクラリスにちなんで、「クラリスレコード」名義で他社へジャレコ作品のゲームライセンスの貸与などをしている。発売当時はMSXなどで、現在では各ハードのダウンロード版などで気軽にプレイできる他、オリジナルのアーケード版はプレイステーション4及びNintendo Switchでダウンロード販売(共に発売はハムスター)されている。

 どーでもいい話だが、僕は10年ほど4代目ホンダ・シティ(日本名は「ホンダ・フィット・アリア)に乗っていたのでした。セダンだけどステアリングに半ミッションへ変換される「スポーツモード」が搭載されてたりといい車だったなー。もう売っちゃったけどっつーか、本当にどーでもいい話だな。



(C)1985 JALECO LTD.

2021/09/19

バーガータイム

 



【発売】ナムコ
【開発】データイースト
【発売日】1985年11月27日
【定価】4,500円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】320Kbit
【ジャンル】アクション




高い難易度とシュールな世界観でバーガー作り


【ストーリー】
 どんどん作って、美味しく食べよう!キミも一流コックさんになれる。おもしろハンバーガーゲーム出現!襲い掛かるウインナー、ピクルス、タマゴ軍団をものともせず、美味しく焼き上げるのがキミの使命だ。テクニック次第でいくつでも食べられるぞ。さあ、頑張って作ろう。


【概要】
 オリジナル版は82年にデータイーストがアーケードで発売したアクションゲーム『ハンバーガー』で、アメリカ(発売元はミッドウェイゲームズ社及びデータイーストUSA社)や日本国内でヒットし、LSIゲーム(バンダイ)まで発売された。後に商標権の問題を避けるため、途中からタイトル名を『バーガータイム』に変更。ファミコン版はデータイーストが開発し、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された。


【ゲームシステム】
 固定画面サイドビュー形式のアクションゲーム。主人公のコック「ピーター・ペッパー」を操作し、巨大なハンバーガーを作り上げるのが目的。画面には縦方向に具材が並んでおり、この巨大な具材を土足で踏みつけて歩く事で、連鎖的に具材が一段ずつ落下する。画面内の全ての具材を土足で踏み歩いてハンバーガーを完成させればステージクリア。全7ステージ。敵はピーターと同じ大きさのウインナー、目玉焼き、ピクルスである。





【総評】
  画面には縦一列にバンズ、ハンバーグ、レタス、チーズといった具材が並んでおり、前述した様に、この上を土足で歩いて具材を下に落としていき、最下段の受け皿に全てのハンバーガーを完成させればステージクリアとなる。操作性は悪くないが、縦方向へは梯子を、横方向へは床を移動する際に、1ドットズレると引っかかってしまうので案外シビアだ。敵キャラクターは基本的にピーターを狙って直線的に動く。敵が具材の真下にいれば、具材を落とす事で挟んで倒せる。また、上手く誘導して具材の上に敵がいる状態で落とすと、通常だと1段ずづ落ちる具材が敵の重みで2段3段と落ちていく。また、ピーターは、手持ちの「コショー」を振りかけて、敵を一時的に動作不能にする事もできる。

 んがっ!ピーターのコショーは僅か5回しか使えず、やられてリスタートしようがステージをクリアしようと基本的には増えない。たまにボーナスアイテムが現れ、コショーを増やすチャンスになっても、そのボーナスアイテムはわりかしとっとと消えてしまう。挟み込んで倒した敵もすぐに復活し、更に時間が経つに連れ、敵の速度が上がってくる。ゲームが進むに連れ、プレイヤーはどんどん不利になっていくのだ。うそーん。本作を買って30年以上経つが、僕の腕前ではステージ4にたまたま1度だけ進んだ以外、大抵がステージ2で全滅してしまう。コショーがなければ僕の様なへなちょこゲーマーにはこれが限界の高難易度なのです。

 巨大なハンバーガーにプレイヤーと同等身の食材が敵キャラクターというデータイーストらしいシュールな世界観だが、これが画面上では違和感なくまとまっている。美味しそうな画面だ。単調だが軽快で邪魔にならないBGMもよい。当時、母に買ってもらったのだが、『バベルの塔』と悩んだ末、この「美味しそう」という理由で本作を選んだ。昔から食い意地が張ってたんだなー。高難易度ではあるが、現在でも根強い人気で、各ハードでパッケージ版及びダウンロード版がプレイできる。中でも91年にデータイースト本家からゲームボーイ用ソフトとして発売された続編『バーガータイムデラックス』はいずれ手に入れようと思っている。あと、このゲームやってるとお腹が減るので注意!



(C)1985 DATA EAST CORP. 1985 NAMCO LTD.

2021/09/11

ゴールデンアックス

   

  
【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】セガ・エンタープライゼス(セガ第7AM研究開発部)
【発売日】1989年12月23日
【定価】6,000円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】アクション




セガらしいアカ抜けなさと尻


【ストーリー】
 古の時代、闇の世界より現れた巨人族は、大いなる神々に戦いを挑んだ。両者の力は均衡しており、戦いは永遠に続くかと思われた。だが、戦いは突然終わりを告げ、巨人達はその力を封じ込められ、再び闇へと追いやられた。戦いを終焉に導いたもの。それは、地の神が命を込め鍛え上げた1本の斧「ゴールデンアックス」であった。長い時が経ち、地上には神に代わり人間が台頭していた。ゴールデンアックスも既に神の手を離れ、人間によって治められていた。悪しき巨人の生き残りの1人、デス・アダーは、人間を騙し、これを奪った。闇の力は解放され、再びこの世は地獄となった。物語はこれより始まる…。


【概要】
 オリジナル版は89年にセガ・エンタープライゼス(現セガ)がアーケードで発売したベルトスクロール型アクションゲーム。メガドライブへの移植は同年とかなり早い時期に行われ、以降の他機種への移植はアーケード版でなく、このメガドライブ版を基にした作品が多い。


【ゲームシステム】
 ベルトスクロール型アクションゲーム。プレイヤーは、オールマイティーなほぼ裸のバーバリアン「アックス・バトラー」、スピードに優れ魔法も強力なビキニで戦うアマゾネス「ティリス・フレアー」、服を着た爺さんのドワーフ「ギリウス・サンダーヘッド」の3タイプのキャラクターから選択できる。魔法を使うには「魔法の壺」を集める事で発動できる。ギリウスは最小数の壺で比較的弱めの魔法、ティリスは最大数の壺で最強の魔法、アックスはその中間である。基本的にはジャンプと攻撃ボタンをガチャガチャやっていれば、敵キャラクターとの位置や距離で自動的に攻撃方法が変わる。全8ステージ。


【総評】
 バタ臭いキャラクターにメリハリの弱い色使いのグラフィック、ドンドコドンドコビャンビャンしたサウンドと、ある意味でこの頃のセガらしい作品と言えばそうだが、肌色で描かれたタイトル画面の「戦斧」の当て字をゲームセンターで見かけた時は、ちっとも面白そうに思えなかった。特に魔法の壺を持つオッサン顔のシーフとか酷いぜ!そんな『ゴールデンアックス』のメガドライブ版。ボディビルダー勢揃いなパッケージイラストと、画面の見た目の印象はアーケード版と変わらなかったが、プレイしてみると、これが案外サクサクと進む比較的低めの難易度だ。

 僕はキャラクター選択のできるゲームでは大抵が女性キャラクターを選ぶのだが、その理由は、これまた大抵の特性が身軽(スピードが速い)なのと、ゲームでむさ苦しい野郎のグラフィックを見たくないからである。そんなわけで、ティリスを選択。ビキニ一丁で地面に直で雑魚寝する姿が漢らしいが、尻のグラフィックには気合が入っており、大変よい。やはり女性キャラは尻であると強く断言していきたい!ティリスの最大魔法では画面の半分を占める巨大なドラゴンの顔が現れて画面上の敵に炎を吐く。このあたりはさすが16ビットのメガドライブである。

 敵が乗り物として使っている謎の動物やドラゴンを奪って自分が乗って攻撃できるのは愉快だ。全体的には可もなく不可もない出来だが、ベルトスクロール型のアクションゲームとしては、86年にアーケードで発売され、翌87年にはファミコンに移植された『熱血硬派くにおくん』(テクノスジャパン)や、本作と同じ年に発売された『ファイナルファイト』(カプコン)などと比べると、やや色褪せて見えるのは個人の感想ですっつーかこのブログ全部個人的な感想だよ!これ、ゲームの出来っつーよりは表面的なアカ抜けなさが原因だよなー。『ダイナマイト刑事』とかもそんな感じの、いくつかある「セガ色」の中のひとつって感じで。

 本作ではアーケードモードの他に、ステージ数と敵キャラクターを減らした初心者用の「ビギナーモード」(10分くらいでクリアできる)、2人で対戦or1人でデス・アダー軍兵士達との勝ち抜きバトル「対戦モード」が追加されている。また、「オプションモード」ではコントローラのボタン設定を変える事ができるが、デフォルトでは1番よく使うAボタンが「魔法(MAGIC)」になっているため、ここはCボタンを魔法にあてがう事をお勧めしますです。あとはティリスの尻を見ながらサクサクっとゲームを進めると吉。その尻具合は、19年に発売されたメガドライブミニにも本作が収録されているので、男なら自分の目で確かめようぜ!



(C)SEGA 1989

2021/09/07

マッピー

 

【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1983年3月20日
【媒体】アーケード
【容量】422Kbit(システム基板:Namco Super Pac-Man)
【ジャンル】アクション




追って追われてキャット・チェイス



【ストーリー】
 正義感溢れる元気なポリス、マッピー!一生懸命だけど、おっちょこちょいが玉にキズ。いたずら者のニャームコ達を追いかけて、やって来ましたニャームコ屋敷!中にはニャームコ達が盗んできた品物がどっさりこん。金庫、モナリザ、マイコン…と高価な物ばかり。「みんな取り返すぞ!」と意気込んで入ってみたものの、屋敷の中はどうも勝手が違う。階段がなくて、あるのはトランポリンだけ。盗品探してピョンピョン行ったり来たり、追いかけっこ。頑張れ、マッピー!うろうろしていると、ニャームコ達に捕まっちゃうぞ!


【概要】
 ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)第一次黄金期の83年にアーケードで発売されたサイドビュー形式のアクションゲーム。愛らしいキャラクターに軽快なBGM、スピード感あるゲームシステムなどで人気を博し、ファミコンやゲームボーイなどの家庭用ゲーム機にも多くが移植された。

 ネズミの警察官「マッピー」は、81年11月に財団法人ニューテクノロジー振興財団が主催し、科学技術館で開催されたマイクロマウス(迷路脱出用ロボット)大会用に、泥棒の「ニャームコ」は、80年開催のマイクロキャット大会のデモンストレーション用に開発された、いずれもロボットとしての登場が最初である。「マイクロマウスマッピー」は、ゲーム内の「展示通路」にあるグッズ(下敷き)でその姿を見る事ができる。また、ナムコと遊戯用ロボットのエピソードは『ナムコミュージアムVOL.4』も参照されたし。本項では『ナムコミュージアムVOL.2』収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。


【ゲームシステム】
 マッピーを操り、泥棒猫のニャームコとその子分「ミューキーズ」を避けながら、屋敷内にある盗品を全て取り返せば1ラウンドクリア。16ラウンド以降は難易度が上がったループで、全256ラウンド。床では左右に移動できるが、縦方向への移動はトランポリンで行う。トランポリン中は敵に触れてもノーダメージだが、床(横移動)で接触するとアウト。また、同じトランポリンを4回連続で昇降させると破れてしまい、床に激突死or奈落の底に転落死してしまう当ブログではお馴染みの漢の一発即死系ゲームである。また、ある程度の時間が経つと、無敵キャラクター「御先祖様」も登場する。


【総評】
 3ラウンドクリアごとにボーナスステージがあるも、ラウンドが進むにつれニャームコやミューキーズ達の速度が速くなり、特にミューキーズ達の速度はラウンド6以降急激にアップし、マッピーは簡単に追いつかれてしまう。数も最初は3匹だが、ラウンドが進むに連れいつの間にか増えている。なんとか追っ手のミューキーズから逃げようと画面をスクロールすると、前方からいきなり出てきたミューキーズとの挟み撃ちに遭う事もままある。親分はニャームコだが、子分のミューキーズ達の方が圧倒的に手強い。トランポリン中にうまく散らすか、謎の毒電波を発射する「パワードア」により一時的に場外へと放り出せるが、すぐに復活するため、「敵キャラクターを全滅させる」という概念はない。

 そんなミューキーズ達の行動も、賢いキャラクタールーチンによるものだ。自力でドアを開けてもマッピーのところへ行けない場合は、それを学習して迂回路を通って来たりもする。でも、自分で開けたドアに当たって気絶するなど、ニャームコも含め憎めない茶目っ気が、ナムコのキャラクター設定の妙だったりするんだよねー。ドット絵のかわいさもさすがナムコと言ったところ。ていうか、毒電波で一瞬でも屋外に退去させている隙に盗品を奪い返すよりも、マッピーは警察官なんだからイラストに描かれてる警棒を使って反撃して欲しいキモチ。逮捕せれ。

 ゲームシステムとしては、『パックマン』の様にドットイートタイプだが、グラフィックの大幅な向上と画面スクロールによって、そうとは感じさせないアクションゲームに仕上がっている。色使いも当時のナムコらしくカラフルだ。ナムコ最初期のヒット作として知名度も高い。耳に残るサウンドは、後に『リブルラブル』や『メトロクロス』、『ドルアーガの塔』などの音楽を担当した大野木宣幸氏によるもの。「名作」に相応しく、現在でも新ハードからスマートフォンまで幅広いプラットフォームで楽しめるニャン☆←うっせぇ。




Goods
『ナムコミュージアム カセットピンズコレクション』











【発売】バンダイ
【発売日】2018年12月
【定価】300円


 バンダイからカプセル玩具用に発売された、ナムコ製ファミコン用カートリッジのピンズコレクション。パッケージの再現度は非常に高く、ピンズの手触りもよい。泣き顔のミューキーズがかわいいが、この泣き顔に騙されてはダメだぜー!全10種。


Produced by NAMCO LTD. (C)1983 1995 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED