2026/06/10

グンペイ

 




【発売】バンダイ
【開発】コト、吉田山公房、トーセ
【発売日】1999年12月16日
【定価】3,980円
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】パズル
【周辺機器】アナログコントローラ(振動のみ)対応




「ゲームの父」による「枯れた技術」を投入された良作


【概要】
 オリジナル版は99年にコトがワンダースワンで発売したパズルゲームで、開発者の横井軍平氏は、任天堂時代に「十字キー」、ゲーム&ウォッチ、ゲームボーイ、バーチャルボーイなどの生みの親であり、ソフトでも多くの作品を開発した。96年に任天堂を退社後、コトを設立。本作の前身である携帯ゲーム『くねくねっちょ』を開発し、ワンダースワン発売と同時に『グンペイ』も発売。CESA大賞(現日本ゲーム大賞)優秀賞を受賞し、ワンダースワンがマイナーチェンジする度に『グンペイ』も度々発売。本作ではワンダースワン繋がりでバンダイから発売された。本作プレイステーション版は唯一の据え置き型ゲーム機での発売であり、2人対戦プレイが可能。


【ゲームシステム】
 縦10列、横5列からなるフィールド画面下から、徐々に競り上がるライン付きのパネル(それぞれ四隅が線で結ばれている「/」、「\」、「∧」、「∨」の4種)を上下を入れ替えて移動させ、フィールドの左右の壁をラインで繋ぐとラインを構成するパネルが消滅するパズルゲーム。競り上がるパネルがフィールドの最上段まで達すると、ゲームオーバーになる。


【総評】
 パネルは横一列に繋がる様にするだけでなく、「\」及び「/」を駆使して上下にずらしたりして、最終的に線が端から端に繋がる様にすれば消す事ができるため、1度で多くのパネルを消す事が可能になる。本作はウェスタン風のグラフィックにサウンドだが、サウンドをオフにして静かにだらーっとやっていると脳からドーパミンと口からヨダレが出て楽しいぞ。


 「ゲームの父」と呼ばれる横井氏は、いつも「枯れた技術」をモットーにしていた。任天堂に在籍しながらハイテク嫌いとして、ローテクに興味があった。「ハイテクが必要なわけではない。むしろ高価なハイテクは商品開発の邪魔になる」とローテク路線を取っていた。「枯れた技術」の水平思考とローテク路線が完全に噛み合ったのは、ゲームボーイで発揮した。スペックでは上回るゲームギアやリンクスといった他社の携帯ゲーム機を寄せ付けなかったのだ。「枯れた技術」はファミコンやスーパーファミコンにも活かされているが、次世代ゲーム機競争の中、任天堂もハイテク思考のニンテンドウ64を発売。ちょうど横井氏がいた開発第3課が中心となる事になり、ニンテンドウ64の発表時に退社した。だが、皮肉な事に、ニンテンドウ64用ソフトの開発は難航し、ゲームキューブまでの期間を繋いだのは、口コミで人気の広がった『ポケットモンスター』であった。ゲームボーイのソフトである。


 ワンダースワンはバンダイが開発した携帯機だが、横井氏もアドバイザーの肩書で携わっている。本作は当初『ガンピー』という名称だった。だが、独立から1年後の97年10月、交通事故で僅か56歳にてこの世を去った。そして、ソフト名も横井氏の最期の作品として『グンペイ』と名称変更して発売された。03年には、CEDEC(ゲーム・デベロッパーズ・チョイス・ワード)において、ゲーム業界への多大な貢献を称えられ特別功労賞を受賞した。

 横井氏が未だに健在なら、現状の高価格競争コンシューマゲーム機事情も変わっていたかもしれない。携帯ゲーム機は廃れ、据え置き機は気軽には買えないハイテクマシンとなっている。だが、横井氏が開発し、商業的には失敗したバーチャルボーイはニンテンドーSwitchで復活し、好評を得ている。本作はその「枯れた技術」、「ローテク」という事を頭の隅に置いてプレイすると、横井氏のポリシーや考え方が分かるだろう。そして、自分が時間を忘れてプレイしている事にハタと気付くはずだ。中毒性の高い良作だ。



(C)BANDAI 1999.

2026/06/08

ファイナルファイト

 

【発売】カプコン
【開発】カプコン(第1開発部)
【発売日】1989年12月4日
【媒体】アーケード
【容量】CPS-1
【ジャンル】アクション




昔のカプコンが好きだ!ベルトアクションも好きだ! その2


【ストーリー】
 超犯罪都市・メトロシティ。ここには平和も秩序もない。あるのは暴力と死だけだ。市長マイク・ハガーは、メトロシティを正義ある街にするために、巨大な暴力集団・マッドギアに徹底的に攻撃を加えた。だが、彼を待っていたのは、最も卑劣な報復だった。1990年の事である…。

 「ん、私だ。マイク・ハガーだ」
 「へっへっへ、市長さんよ、初めてお目にかかるなぁ。おっと、きっと後悔するぜ。何せ娘の命が係ってるからなぁ」
 「何っ?ジェシカに何をした!貴様は誰だ!」
 「まあ、焦るな。そこにあるテレビを点けると分かるかもよぉ」
 「きっさまーっ!」
 「あんた達はやり過ぎた。街は今まで通り、俺達マッドギアの好きにさせてもらうぜ!これ以上警察を介入させるなら、ジェシカの命はないと思いな!」

 「何っ!ジェシカがさらわれただと!なんと卑怯なマッドギアめ。俺がぶっ潰してやるぜ!」
 「ジェシカ?」
 「ああ、幼馴染だ」
 「なんと卑怯極まりない!拙者も助太刀致す!」



【概要】
 89年にカプコンから発売されたベルトスクロール型アクションゲーム。当初は87年にアメリカで発売された『ストリートファイター』の続編に、カプコンU.S.A.社が『ストリートファイター'89』として開発を依頼したが、開発中の画面を見た社内外から批判が続出。改めて『ダブルドラゴン』(テクノスジャパン)や『脱獄』(SNK)などを参考に仕切り直され、開発が再開した。『ストリートファイター』の正式な続編は、本作の開発陣を中心として別途『ストリートファイターII』として開発された。余談だが、『ストリートファイター』シリーズなどと同様に本作の著作権はカプコンU.S.A.社が所有している。
 本項では『カプコンベルトアクションコレクション』の収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。


【ゲームシステム】
 「ベルトアクションスクロール」とは、疑似的に「奥行き」が表現された横長ベルト状のフィールドを右方向に進んで行き、登場する敵を全滅させるとスクロールが進行するサイドビュー形式のアクションゲーム。国内では本作にも収録されている『ファイナルファイト』がこのジャンルを確立させた。他にも『熱血硬派くにおくん』シリーズ(テクノスジャパン)や『ベア・ナックル』シリーズ(セガ・エンタープライゼス)などが人気を博し、アーケードでもコンシューマでも一時代を築いた。2人同時プレイ可。全6ラウンド。



【総評】
 プレイヤーキャラは、主人公のオレはフツーでは生きてはいけない男「コーディ」、ジェシカの父親でメトロシティ市長の「マイク・ハガー」、コーディの友達で友情から協力をする「ガイ」の3人から選択が可能。それぞれに戦闘スタイルは違うが、レバーとボタンをガチャガチャしてればなんとかなる。アーケード版ではお金がかかるが、コンシューマ機では速攻コンティニューすれば、非常に調整されたゲームバランスと相まってストレス発散で気持ちがいい。


 画面は横に繋がっているが、ポイントごとに止まり、画面上の敵を全滅させなければならない。ある程度敵が減ったら「指印」が出現して「先へ行け」」と進行を促すが、無視して画面上の敵を全滅させないと次のポイントの敵まで合流してしまうので、後始末はきちんとしよう!また、敵の攻撃が同じく敵にヒットした場合は同士討ちになる。さすが暴力の街、本当の味方なんていないのさ!プレイヤーがやられ、次の1人が登場すると、自動的に画面上の全ての敵が一発攻撃を受け、ライフゲージの少ない敵はこれで倒せる。こちらのライフはドラム缶や木樽を壊すと出てくる、洗ってない果物や一応お皿に乗ってる肉の他、人間の尊厳と引き換えにラウンド3のボスが噛んで吐いたガムを食べても体力は回復するが、そんなもん食うなら死んだ方がマシである。


 ステージの合間には2回ボーナスステージがある。1つはジャパンバッシングの名残からか日本車をボコボコにするというもの。ここで「パーフェクト」を出すと、後から車の持ち主が現れて泣いてしまう。また、敵キャラクター「ポイズン」と「ロキシー」は見た目は女性だが、アメリカでクレームが入ったのを機に「ニューハーフ」という後付け設定にされた。下乳見えてるけど。



 しかし、誘拐された「ジェシカ」、テレビでの人質映像を見ると既に一発ヤられてるよなー。かわいそうだなー。日本国内のアーケード版は白い下着姿だが、アメリカ版や日本国内のコンシューマ版ではカットされ、「キャー!」という悲鳴だけか、姿が映っても下着ではなく赤いドレスに変更されている。とにかく、ゲームバランスもよくキャラクターも大きく描かれ、サウンドには、数々の賞を受賞している下村陽子氏(現フリーランス)をはじめとする同社のサウンドチーム「アルフ・ライラ・ワ・ライラ(後に「アルフ・ライラ」に改名)が担当しており、ゲームの性質上埋もれがちだが名曲が多い。万人にオススメのゲームである。



(C)CAPCOM CO.,LTD. 2018,  (C)CAPCOM U.S.A.,INC 1989,2018 ALL RIGHTS RESERVED.

2026/06/06

マーベルランド

 


 



【発売】ナムコ
【開発】トーセ
【発売日】1991年6月28日
【定価】7,000円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】アクション




高難易度理不尽即死の連続、地獄の遊園地


【ストーリー】
 光と平和の国コニーランドの真ん中に、マーベルランドという大きな遊園地がありました。マーベルランドは妖精族が守っていましたが、それを面白く思わない者もおりました。地底族の王モウルです。ーマーベルランドを支配する者は、コニーランドをも支配するーこんな言い伝えが昔からありましたから、地底だけでなく地上も自分のモノにしたいモウルには、我慢ならなかったのです。モウルは他の種族をそそのかし、遂にマーベルランドを占領してしまいました。しかも、ルクシー姫をはじめ4人の守護精を、マーベルランドの至宝トライデントスターと共に、闇の水晶球へ閉じ込めてしまったのです。

 「ルクシー姫とマーベルランドが危ない!」

 ドラゴン族の王子パコは、マーベルランドへ向け出発したのでした。


【概要】
 オリジナル版は90年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)がアーケードで発売したアクションゲーム。アーケード版は高難易度だったため、メガドライブへの移植に際しては、難易度設定や残機の増える条件がやや緩和され、難易度の下がる措置が施されているが、実際にはほとんど下がっていない。「マーベルランド」は同じナムコの『ワルキューレの伝説』でも舞台となっているが、両者に設定の繋がりは特にない。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。「ワールド1 花の国」、「ワールド2 森と水の国」、「ワールド3 お菓子と夢の国」、「ワールド4 マーベル城」の全4ワールドからなり、各ワールドは6~7のラウンドで構成されている。全17ラウンド。各ワールドの終わりには中ボスがおり、相手によって様々なルールや操作法で対処する事になる。主人公の「パコ」はドラゴン族の少年で、ザコ敵はジャンプして上から踏み付けるか、アイテムの「分身」を取ると攻撃できる。他に坂道での勢いをつけたジャンプや匍匐前進、アイテム「ウィング」で空を飛ぶ事もできる。


【総評】
 明るいサウンドにファンタジックなグラフィックとは裏腹にかなりの高難易度だ。前述の様にメガドライブ版には若干の難易度調整が行われている。難易度設定が3段階できる様になり、「HARD」と「NORMAL」に加え「DIGEST」(他のゲームの「EASY」にあたる)が追加されている。また、パスワードによるエリアセレクトも可能。残機も8機まで増やす事ができる。ただし、「NOMAL」と「DIGEST」では全てのステージをセレクトする事はできず、全ステージをクリアするなら「HARD」モードでしかない。他にも移植によって様々な変更点があるものの、やはり高い難易度である事には変わりはない。


 操作は十字キーとBボタンだけと至ってシンプルだが、「遊園地」という華やかな場所を描き込んだグラフィックが原色に近く、おじさんは目がチカチカするぞ。それに重なって敵キャラクターが現れ、背景と溶け込む。敵はジャンプして踏み付ける事で倒せるが、この「当たり判定」が結構シビアなため、ズレて触ってしまうと即死である。逆に踏み付けると即死してしまう敵キャラクターもワールド1から登場する。また、パコは歩いたりジャンプ後に若干「滑る」ため、狙った所にビシっと着地できず、それで水中に落ちたりすれば即死。いわゆる「初見殺し」も多く、思わぬところで即死と、即死のオンパレード、地獄の遊園地である。悪魔将軍にでも造られた遊園地じゃないか?

 中ボス戦はワールド1では「ポカスカじゃんけん」。3本勝負の2本先取だが、引き分けの場合は相手の勝ちになる理不尽さで即死。ワールド2ではジェットコースターに乗れるが、これが2種類あり、途中で乗り換えるため、同じエリアを2周しなくてはならず、その間に即死するであろー。もちろん、乗り換えに失敗すれば落下して即死だ。中ボス戦は連打勝負の「綱引き」。ワールド3は「お菓子の国」というだけあってオブジェクトのほとんどがお菓子になっているが、「わーいエクレアの雲が浮いてるぞー水中には100%濃縮オレンジジュースだー」などと空を見上げながらオレンジジュースに飛び込めば通常の水と同じく即死である。


 その後は難しくて僕の腕では無理ゲーでした(←そーゆー事もままある)。ラストボスの「モウル」との対戦は2回戦だったり、更にモウルを倒した後は崩れるモウル城を脱出したりするらしいが、いずれにせよ今後も即死は続くであろー。僕の様にナムコのゲームが好きでも、ちょーっとバランス調整を雑にやってやしませんかと思いたくなる。ギミックなどは楽しさが見出せるため、せめてライフ制にしていればもっとゲームを楽しめたかもしれない。

 アーケード版はWiiやニンテンドーSwitchなどに移植されているが、このメガドライブ版はどのコンシューマ機にも移植されていないにも関わらず、中古市場では1,500円前後と比較的入手しやすい。しかし、死にまくりんぐである。まいっちんぐー。


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