2026/03/21

レイヤーセクション


    


   
【発売】タイトー
【開発】タイトー(熊谷研究所)、ビング
【発売日】1995年9月14日(サタコレ版:1997年4月25日)
【定価】5,800円(サタコレ版:2,800円)
【媒体】セガサターン用CD-ROM
【ジャンル】シューティング
【レーティング】全年齢




絶妙な難易度と爽快感が味わえる良作シューティング


【ストーリー】
 現在「Con-Human」システム(以下「システム」)は依然として、兵器の生産活動を継続しており、その戦力は我々だけでなく、全ての生命体にとって脅威になりつつある。繰り返し行われる敵艦隊の壊滅作戦により、人類の移住圏は消滅しつつある。もはや我々に残された道はただひとつ、「システム」=本星の破壊のみである。
 先に行われた第一次攻略戦は残念ながら我々の敗北に終わった。今回の第二次攻略戦は、もはや残り少ない戦力での敵艦隊戦力の突破という難題の解として立案された。現在、我々の残存艦隊は本星のリング状小惑星40万km後方に集結しつつある。リング付近には敵側の最前線防衛基地が建設中であるが、比較的突破は容易と考えられる。しかし、問題は後方にある。第一次攻略戦時の本星と衛星と化した、巨大な岩塊付近に駐留する敵機動艦隊である。そこで考案されたのが、残存艦隊による敵機動艦隊の陽動と機動性の高い小型機動兵器「RVA-818 X-LAY」による降下作戦である。


【概要】
 オリジナル版は94年2月にタイトーがアーケードで発売したシューティングゲーム『レイフォース』。95年にセガサターンへ『レイヤーセクション』としてに移植。タイトルの名称変更は、当時PCエンジンやPC-FXへソフトを供給していたレイ・フォース社との混同を避けるための措置である。本作は好評を博し、後年、タイトルの『レイ』を作品名に付けたシューティングゲームがシリーズ化された。これにより、本作は遡って「レイシリーズ」の第1作目となる。07年にプレイステーション2で発売された『タイトーメモリーズII 上巻』では、オリジナル版のタイトル『レイフォース』のまま移植された。音楽はタイトーのサウンドチーム「ZUNTATA」の河本圭代氏(現フリーランス)が作曲。


【ゲームシステム】
 トップビュー形式のパワーアップ型縦スクロールシューティングゲーム。自機は8方向に操作でき、対地対空で敵を撃ち分けながらラウンドを進んで行く。対地及び対低空度攻撃「ロックオンレーザー」では、複数の地上or自機より低空度に位置する敵をロックオンし、レーザーで一斉に攻撃できる。パワーアップアイテムは3つ取る事によりショットが1段階、最大で3段階パワーアップする。本作には「アーケードモード」と「セガサターンモード」の2バージョンがあり、「アーケードモード」では、ゲーム画面を90度回転させた状態で、オリジナル版と同じ感覚でプレーできる。全7ラウンドで、コンティニュー回数は4回。


【総評】
 アーケード市場でのシューティングゲームは88年から91年頃にかけて難易度のインフレ化が加速し、一部のマニアのジャンルになってしまい、対戦型格闘ゲームに主流を奪われた。現在でもその主流は変わらないが、その中で各メーカーは「弾幕系」と言われる方向性に転換したり、シューティングゲーム自体から撤退したりと、その在り方を模索していた。本作は、易し過ぎず難し過ぎずの絶妙な難易度設定と、レーザーの一斉照射による爽快感で、久々に正統派シューティングゲームとして「シューティングの雄」タイトーの実力を見せた。

 移植されたサターン版では6段階に難易度が選べるが、1番低い難易度が「NORMAL」である。多重スクロールや大き目の敵弾に比較して「当たり判定」が自機のグラフィックより小さく、「難しいけど頑張ればなんとかなりそう」と思わせる適正難易度だ。


 対地対空の撃ち分けと対地のロックオンは縦スクロールシューティングの元祖『ゼビウス』(ナムコ)と同じだが、これに加え自分より低空高度にいる敵にも複数ロックオンでき、レーザーを一斉照射する爽快感は、シューティングゲームの原点である「気持ちよさ」がある。低空高度の敵戦艦からガイドビーコンが光り「ガイドビーコンなんか出すな!やられたいのかい!」「母艦にお戻り下さい!」「どこに帰るっていうんだいっ!?」などと敵のやり取りが想像できる(←病気です)。自機の武装は対空の「ショット」と対地の「レーザー」のみで、アイテムも武装のパワーアップのみとシンプルなため、撃ち方に専念できる。

 ステージ構成は、宇宙から地球、地下都市、敵母星中心部とストーリーに沿った構成で、敵の攻撃と共にバラエティに富んでいる。また、音楽もZUNTATAらしいメロディで、タイトーファンはもちろん、シューティングゲームファンも1度プレイしてみる事をお勧めしたい。ただなー、エンディングがなー、切ないぜ!


(C)TAITO CORP. 1995

2026/03/16

機動警察パトレイバー~98式起動せよ~

 




【発売】マーバ
【開発】アドバンス・コミュニケーション
【発売日】1992年10月23日
【定価】7,800円
【媒体】メガドライブ用バックアップカートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】アドベンチャー




「商品」以前、独りよがりの決定的駄作


【ストーリー】
 今日も今日とて、忙しいのか暇なのか?とりあえず善良な市民のために日夜活躍し続ける警視庁自慢のレイバー部隊である特殊車両二課、「特車二課」こそは、キミが憧れ続けていた部隊。数々の厳しい訓練を乗り越え、今まさにキミが夢にまで見たあの「98式AV イングラム」に出会えるのだ!もちろん、すぐにイングラムを動かせるという訳ではないのだが…。ところが、突然クーデターが発生!あっと言う間に特車二課のメンバー達は囚われの身に…。だが、今日配属されたばかりのキミはまだ顔が知られていない。なんとか敵の監視の目をかいくぐり、情報を集め、最後はレイバーをキミ自身が稼働し、このクーデターを失敗に終わらせてほしい。成功を祈る。


【概要】
 ゆうきまさみ、出渕裕、高田明美、伊藤和典、押井守の5人からなる「ヘッドギア」原作による『機動警察パトレイバー』は、88年に発売されたオリジナルビデオアニメからスタートし、コミックス、劇場用アニメ、テレビアニメ、小説、実写映画、短編アニメとあらゆるメディアで展開された近未来ポリスアクションストーリーで、メディアミックス作品の先駆けとなった。26年には新作アニメ『機動警察パトレイバーEZY』の公開が予定されている。

 『パトレイバー』は主に3つのパラレルワールドがあり、メディアによってコメディやサスペンス、企業犯罪など様々なテーマを扱っているが、90年代末、「レイバー」と呼ばれる産業用ロボットによる犯罪に対抗するため、警視庁警備部内に新設された「特車二課・パトロールレイバー中隊」の隊員達による群像劇が根幹を成す。本作は押井氏が監督を行った。


【ゲームシステム】
 コマンド選択式のアドベンチャーゲームだが、移動手段や戦闘シーンはロールプレイングゲーム形式。特車二課に配属された日に起こったクーデーターを止めるため、二課棟に軟禁されている第2小隊のメンバーから情報を収拾しつつ、最終的にはイングラムでクーデータ-を鎮圧するのが目的。同じく新配属された「島いづみ」巡査がゲームオリジナルキャラクターとして登場するが、「香貫花クランシー」は未登場。セーブは隊長室で第2小隊隊長「後藤喜一」と話して行う。


【総評】
 度々書いていますが、当ブログは定番のクソゲーとして笑い者にするレビューサイトとは目的を異にしているため、できる限り当時の世相や状況を思い出しながら評価しているつもりです。作られた時代を考慮せず、ネット上での評判を元にして安易に「クソゲー」とは評さないスタンスですが、本作はそれ以前に「商品」として成り立っていない。


 まず、ネームレジスト画面ではカタカナが使えない。劇中で1度しか使われていないヘリポートを含め膨大な広さの特車二課の敷地を、鉄下駄を履いた様な遅さで歩き回らなければならない。グラフィックもパースが狂って抽象画の様になっていたり、そもそものキャラクターが似ていない。また、「泉野明(いずみのあ)」の名前が「いづみ」と誤表記。ギャグや敵キャラクターのグラフィックも石器時代のセンスだ。そんな不具合が多々見られる中、2つの大きな問題として、まず、フラグとフラグ立ちのタイミングがズレており、話の前後の辻褄が合わない。一度倒した中ボスも同じ部屋に行くとまた復活している。これによってストーリーが破綻している。

 もうひとつは、ロールプレイングゲーム形式で戦闘が行われるが、3,4歩歩くと現れるデバックも何もしていない鬼の様なエンカウント率。敵を倒しても「経験値」という概念がないため、単なる足止め、かさまし、時間稼ぎにしかなっていない。本作のクリア時間は5時間程度だが、そのうち4時間はこの不毛な戦闘に費やされていると言っても過言ではない。


 上記に比べれば、ゲームオリジナルキャラクターの島いづみの行動も最後まで動機が描かれておらず、単なる「客引き」のために生まれたキャラクターなんて些細な事と思えてしまう。

 本作はメガドライブ発売初期にバンダイ(現バンダイナムコエンターテインメント)が『パトレイバー(仮)』としてメガドライブ参入第1弾ソフトとして発表していたが、約3年発売が延期された。その後、バンダイはメガドライブのサードパーティーを取り止め、代わりに
子会社のマーバが参入…などなど、本作発売には紆余曲折あったのかもしれないが、そのためにグラフィックも恐らく開発当時のままで発売されたため、他の同時期に発売されたソフトに比べると総合的に劣り、グラフィックもファミコン並みのままである。

 そして、監督は押井氏だが、氏の独りよがりと、アドバンス・コミュニケーションの開発の雑さ...と言うか、デバックさえしていないと思われるクオリティの低さ。『パトレイバー』のファンなら怒りに震えるであろー。5時間ずっとストレスを与え続けるゲームだ。押井氏とアドバンス・コミュニケーションの組み合わせは90年にファミコンで発売された『サンサーラ・ナーガ』(ビクター音楽産業)などもあるが、これもゲームバランスが酷かった。

 最後に。押井守よ、「ゲーム」を舐めるな!



(C)HEADGEAR・EMOTION・TFC・SHOGAKUKAN (C)MA-BA 1992

2026/03/12

子育てクイズ マイエンジェル



  

【発売】ナムコ
【開発】ナムコ、礼音
【発売日】1997年11月13日
【定価】5,800円
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】クイズ




世のお父さんお母さんに捧ぐ(うそ)


【ストーリー】
 ねえ、このゲーム知ってる?タイトルの通り「子育て」をテーマにした新感覚のクイズゲームなんだ。あたしの性格はイベントや正解した問題で変わっていくから、上手に教育して、立派な大人に育ててよね。あー、あたしの事、お色気娘にしようと考えてるでしょう!…いっけない、もうこんな時間!続きはゲームでね!あー、今日も遅刻するぅ!


【概要】
 オリジナル版は96年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)がアーケードで発売。プレイヤーは女の子を持つ「お父さん」or「お母さん」となり、クイズに答えて「娘」を0歳から25歳まで育てていく。問題数はオリジナル版の7,000問から15,000問に大幅に増えた。問題のジャンルの正解率によって徐々に娘の性格が変貌していく。主題歌は斉藤由貴のカバー曲「少女時代」で、歌は声優の鈴木真仁氏が歌っている。


【ゲームシステム】
 育成シミュレーション要素のあるクイズゲーム。「アーケード」、「アットホーム」、「ラブラブ」の3モードがある。クリア後は「アルバム」で娘の成長記録が見られる。アーケードモードではセーブはできないが、コンティニューは無制限。プレイステーション版オリジナルのアットホームモードでは、アーケードモードの倍以上の問題が用意されており、1ステージが半年で構成、3年ごとにセーブできる。ラブラブモードでは、アットホームモードをクリア後、娘の高校3年間が舞台で、プレイヤーは恋人役になる。が、セーブもコンティニューもできないラブラブじゃないシビアさで、これをクリアしなければオールクリアとはならない。

 クイズは基本的に四者択一または三者択一で、問題に応じて正解するごとにパラメータが変化する。また、「養育費」も貯まって行く。この養育費はイベントでの資金源となり、早く回答するほど多く貯まる。お手付きや誤答をした場合は、ライフが減る。ライフが「0」になるとセーブ箇所まで戻ってやり直し。規定の正解数をクリアするとそのステージはクリアとなる。各ステージをクリアするとイベントが発生。これも四者択一で選び、選んだ結果により娘のパラメータが変化し、娘はさまざまな人生を送る事になる。

 パラメーター(性格)は大きく分けて2つあり、ひとつは「性格」。「まじめ」、「おいろけ」、「おたく」、「わんぱく」の4種類。最も高い数値のものがその時点での娘の性格となり、それによって娘の容姿が頻繁に変化する。次に来るのが、「素直な」、「セクシーな」、「カルトな」、「元気な」のこれまた4種類。この4種類×4種類で「セクシーなおたく」や「元気なまじめ」などといった娘になるのだ。めんどくせえな、子供!ちなみに、どれかひとつのジャンルに特化している場合は「ねっから(性格)」となる。

 更に、進学や就職の指標として、「人文科学」、「社会科学」、「自然科学」の3種類に分けられる。マジか!そんなめんどくさいか子育て!あ、基本的には2人協力プレイで娘を育てるが、ラブラブモードは1人プレイ専用だ。


【総評】
 娘のパラメータは、クイズに正解することで上昇する。「アニメ」に関する問題に正解すると「おたく」が上昇するなど、正解した問題によって上昇するパラメータが異なるが、通常のクイズゲームと違うのは、思い描く娘の性格にしたければ、問題によっては意図的に答えないor誤答をしなければいけない。自分の得意問題だと、「おたく」になっちゃったりするんだよなー。性格によってコロコロと変わる娘のグラフィックもかわいい。

 アーケードモードの設問は約7,000問だが、アットホームモードでは約8,000問が新規追加され、計15,000問の問題が用意されている。クイズの作成は学習研究社など3社が携わっており、かなり遊び応えがあるぞ。クイズゲームはその時代の世相や流行、風俗などが盛り込まれており、「Jリーグチームの横浜フリューゲルスの応援歌を歌っているのは?」など、涙なくてはできない問題もあって愉快だ。
 本作の好評を得て、同年にはアーケードで続編『子育てクイズ もっとマイエンジェル』が発売。その後も多くの続編がアーケード、プレイステーション、ワンダースワン、ニンテンドーDSといったプラットフォームで発売されている。クイズゲームは権利関係やその時代に合わせて作られるため、実機のみの発売が多いが、同世代の友達なんかとわいわいやると盛り上がって面白いヨ!


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