2026/04/29

スターフォックス

 


 



【発売】任天堂
【開発】任天堂(情報開発本部)、SRD、アルゴノーツ・ソフトウェア社、エー・エヌ・ソフトウェア社
【発売日】1993年2月21日
【定価】9,800円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M+スーパーFXチップ
【ジャンル】シューティング
【受賞】2012年:アメリカ国立スミソニアン博物館アート・オブ・ビデオゲーム展選出




スーパーファミコンの意地を見せた「スーパーFXチップ」


【ストーリー】
 ライラット系…広大な銀河のほぼ中央に位置する惑星集団である。ここに住む全ての生き物は、周りの星々が羨むほど恵まれた環境の中で、ゆったりとした時の流れを楽しんでいた。あの男が現れるまでは…。「アンドルフ皇帝」、かつての天才科学者Dr.アンドルフの事である。ライラット系第IV惑星「コーネリア」で生まれ育った彼は、子供の頃から異彩を放ち、若くして超次元空間における動力機関開発の第一人者となった。しかし、その優れた頭脳を私欲のためだけに使う様になってからは危険な実験を繰り返し、遂にコーネリア星から追放されたのだった。

 時が経ち、人々がDr.アンドルフの名を忘れ始めていたある日、コーネリア防衛隊は第I惑星「ベノム」の異常に気付いた。ベノムより発進される様々な未確認物体。思えばこれがコーネリアに怨みを抱くアンドルフからの宣戦布告だったのである。完全にアンドルフ皇帝の軍事基地と化したベノム。そして、瞬く間にライアット系の他の惑星にもアンドルフ軍の魔の手は伸びていた。コーネリア防衛隊長のジェネラル・ペパーは、開発中だった超高性能戦闘機「アーウィン」を乗りこなすパイロットを養成するには、事態はあまりに緊急を要していたのだ。

 「そうだ!スターフォックスだ!」

 ペパーはそう叫んだ。宇宙狭しと名を馳せる雇われ遊撃隊「スターフォックス」。彼ら4人に下された任務は、惑星ベノムの奪回とアンドルフ軍制圧である。上手くアーウィンを操り、ライアット系の平和を回復できるかどうか。チームリーダーであるあなたの腕にかかる期待は計り知れない。


【概要】
 93年、業務用ゲームも家庭用ゲーム機もポリゴン描写が主流になり始めた頃、ポリゴン描写の機能がないスーパーファミコンに「三次元描画方面強化回路」を搭載し、ポリゴン描写を可能にした「スーパーFXチップ」搭載第1弾ソフト。任天堂とイギリスのアルゴノーツ・ソフトウェア社(現アルゴノートゲームス)が共同開発した3D視点のシューティングゲーム。また、スーパーファミコン用ソフトとしては初の3Dゲームである。


【ゲームシステム】
 後方視点の3Dシューティングゲーム。プレイヤーは狐の「フォックス」となってアーウィンに乗り込む。他に鳥と兎と蛙が仲間で、編隊を組んで攻め込むが、仲間が敵の攻撃を受けるとダメージを受けてしまうので、3匹のケモノをフォローしながら進んで行く。アーウィンはLRボタンで左右クイックターン&ローリング、Xボタンは一時的な加速のブースト、Aボタンはスマートボムの発射&起爆、Bボタンは逆噴射(ブレーキ)、Yボタンは通常攻撃とボタンはフルに使用する。コーネリアからベノムまでのルートは難易度によって3ルートあり、2つが全6ステージ、最も難易度が高いルートは全7ステージで、ダメージ制。


【総評】
 シューティングゲームとして見れば特段目新しい部分はない。自機のアーウィンは滑らかに動くが、極論を言えば、『エクセリオン』(ジャレコ)の様な疑似3Dをスーパーファミコン用にブラッシュアップすればよかったのではないかと個人的には思える。静止画像では面白さが全く伝わらないであろーシンプル過ぎるライラット系の星々。サウンドは任天堂が誇る近藤浩治氏によるものだが、これもほぼ似た様な控え目で単調な曲であり、新技術の「実験ソフト」以上でも以下でもない印象を受ける。


 スーパーファミコンにはポリゴンにテクスチャーマッピングを貼る術がなかった事もあり、セガサターンやプレイステーションのソフトと比べるのは酷とも言えるだろうし、ゲーム中に味方のケモノから通信が入る演出もあるにはあるが、それでも、あまりにシンプル過ぎる。シューティングゲーム特有の高揚感も薄く、全体的に淡々としている。



 ネームバリューに比べてゲームの内容はそうでもないが(←ファンの人すまんす)、ここで培った続編のニンテンドウ64用ソフト『スターフォックス64』は、全世界で約400万本を売り上げ、11年にイギリスのギネス・ワールド・レコーズ社より「最も世界で売れたシューティングゲーム」としてギネス世界記録に認定。また、これとは別にスーパーファミコンで続編『スターフォックス2』が開発中だったが、ニンテンドウ64本体の発売が迫っていたため、発売はいったん中止されたものの、17年に任天堂から発売された「ニンテンドークラシックミニ スーパーファミコン」に収録される事になった。また、ニンテンドーSwitchでも遊べる様になった。

 業務用ゲームでは『バーチャファイター』(セガ・エンタープライゼス)や『リッジレーサー』(ナムコ)など、3D表現のゲームが主流になっており、家庭用ゲーム機では94年に発売されたセガサターンとプレイステーションが凌ぎを削っていた。一方、3D表現にこだわった任天堂はニンテンドウ64(当初の発表名は「ウルトラ64)」)の開発に紆余曲折していた。その間2年、スーパーファミコンは両社の「次世代機」と戦わなくてはならなかった。その短い期間にポリゴン能力を備え戦力として投入されたのが「スーパーFXチップ」である。開発はニンテンドー・オブ・アメリカ社とアルゴノーツ・ソフトウェア社が共同出資してアメリカに作られたエー・エヌソフトウェア社が行った。しかし、国内では本作以外では『ワイルドトラックス』や『スーパーマリオ ヨッシーアイランド』など僅か6本に止まり、出遅れたニンテンドウ64は国内でのコンシューマ市場では初めてトップを取れないまま終わった。また、需要がなくなったスーパーFXチップは、04年にアルゴノーツ・ソフトウェア社とエー・エヌソフトウェア社を連鎖倒産に追い込むバッドエンドとなったが、もしかしたら関係者はあくまでスーパーFXチップは「2年持てばいい」という考えの元、2社の倒産も予期していたのかもしれない。尚、アルゴノーツ・ソフトウェア社はアルゴノートゲームス社として24年に再建している。

 『スターフォックス』の意義、それは、コンシューマ業界での各社熾烈な争いと、各メーカーの技術開発競争が激しかった中、世界中で約5,000万台の売り上げを誇ったスーパーファミコンの限界値を超えて最後まで戦い抜いた意地のソフトである。


(C)1993 Nintendo

2026/04/23

100回ポスト記念イラスト

 

 えー、12年前(遠い…)に開設した当ブログですが、半分の6年間は寝ていたので、第1回の『北海道連鎖殺人オホーツクに消ゆ』(アスキー)から前回の『ナムコアンソロジー2』(ナムコ)でようやく連載100回目を迎えました。これもひとえにゲームばっかりやっていた自分と、飽きずにお付き合い頂いた読者ちゃん様達のおかげございます。

 こーゆーブログをやっていると、たまーにX(旧Twitter)で当時の開発者様や関係者様、子供時分に読んでいた専門誌のライター様達にありがたくもコメントを頂き、その度に「やっててよかったぜ、ゲームゲーム!」と思った事です。

 基本的には80年から00年までのソフトレビューの予定でしたが、近年は新型機でのレトロゲームのオムニバスソフトやダウンロード専売など、コンシューマゲームを取り巻く環境も変わったため、当ブログでも今後は(レトロゲームに限って)、そういったソフトも加えていこうと思います。そんなこんなで、今後も飽きずにたまーに覗いてやって末永くお付き合いをお願い致しまっす!


 で、ブログタイトル同様、貧乏性なので拡大したやつも置いておきますー。今回はこれまでプレイしたソフトよりの出典です。見れたら見てネ!


【1】
出典:『ゼビウス』より「ソルバルウ」、『ちゃっくんぽっぷ』より「ちゃっくん」、『探偵神宮寺三郎 未完のルポ』より「神宮寺三郎」。






【0】
出典:『海腹川背・旬』より「海腹川背」、『悪魔城ドラキュラ』より「シモン・ベルモンド」、『ドアドア』より「チュン」、『ドラゴンスピリット』より「ブルードラゴン」。

2026/04/20

ナムコアンソロジー2

 



発売】ナムコ
【開発】トーセ
【発売日】1998年9月23日(PlayStation the Best for Family版:1999年10月14日)(PS one Books版:2001年12月6日)
【定価】5,800円(PlayStation the Best for Family版:2,800円)PS one Books版:2,200円)
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】オムニバス




昔のナムコが好きだ! その8

【ストーリー】
 この度は『ナムコアンソロジー2』をお買い上げ頂きまして、誠にありがとうございます。おかげ様で前作の『ナムコアンソロジー1』もご好評を頂き、今回も新たに4本の作品を厳選して皆様にお届けする事ができました。前作共々末永くご愛用下さい。




【収録作品】
01.『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』(ファミコン版:86年    
  8月1日)
02.『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』(アレンジ版)
03.『キングオブキングス』(ファミコン版:88年12月9日)
04.『キングオブキングス』(アレンジ版)
05.『ナムコクラシックII』(ファミコン版:92年3月13日)
06.『ナムコクラシックII』(アレンジ版)
07.『パックアタック』(SNES版:93年10月)
08.『パックアタック』(アレンジ版)


【概要】
 ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)が、過去に家庭用ゲーム機で発売した作品のオリジナル版とアレンジ版を収録したナイスソフトとして、全2本が発売された。本作はその第2弾。アーケードゲームを完全移植した『ナムコミュージアム』シリーズとは異なるコンセプトだが、ナムコファンとしてはまたまた嬉しいソフトである。
 尚、『パックアタック』は、海外版スーパーファミコンであるスーパー・ニンテンドー・エンターテインメント・システム(SNES)で先行発売され、日本では92年にアーケードで発売された『コズモギャング・ザ・パズル』にアレンジされて発売されている。国内での純粋な移植は94年にゲームボーイ用ソフト『パックパニック』に名称変更され発売された。


【ゲームシステム】
 98年はインターネットが家庭に普及した時期でもあり、本作のメニュー画面もそれを意識した作りになっている。ホーム画面では各タイトルと、「ナムコアイランド」というセーブ&ロードや、各タイトルの説明が表示される。アレンジ版にはオープニングムービーが加えられており、これもホーム画面で見る事ができる。





【総評】
 本作収録作品の中は、比較的新しい『パックアタック』を除けば、大幅にアレンジされている。『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』は、ファミコン版の様に初期設定はなく、画面構成からサウンドまで『ワルキューレの伝説』に準じている。ファミコン版では全方位スクロールだったが、アレンジ版では画面切り替え式になっており、すぐに敵キャラクターに追い詰められてしまったりして難易度は高いが、ゲーム開始前に冨士宏氏のイラストのムービーがあるので、個人的には嬉しい。



 『キングオブキングス』は、ロード画面のロゴも入り、これだけで1本のゲームとして発売してもいいくらいアレンジに気合いが入っているが、ファミコン版の開発元であるアトラスとの権利関係からか、サウンドはオリジナルのものになっている。欲を言えばファミコン版のN160音源を意識したサラウンドの効いた響くものにして欲しかった。


 『ナムコクラシックII』もこれまた1本のゴルフゲームとして発売されてもおかしくないくらいのアレンジだ。ファミコン版では質問に答える事でキャラクターが設定されるが(僕がやるとおっさんになる)、アレンジ版ではアニメ調の男女6人のキャラクターから任意に選択できる。また、キャディーも4人おり、こちらは立ち絵とメッセージウインドウが表示され、更にフルボイスではないが喋る。全27ホール。



 前作の時も書いたが、本作の制作コンセプトは、当ブログのコンセプトと一致しており、見た目は古くても、まだまだゲーム性じゃ今出ているゲームにも負けない作品が山の様にあるのだ。特に今作はアレンジ版の『キングオブキングス』と『ナムコクラシックII』はファミコン版の超正当進化系として、今でも熱中して遊べる完成度だ。中古市場での価格は定価からあまり下がっていないが、機会があればやりなはれ。





Books
『ナムコアンソロジー2 攻略マニアックス』












【発売】ティーツー出版
【発売日】1998年11月30日
【定価】1,400円


 『マニアックス』というタイトル通り、オリジナル版とアレンジ版のデータ類、マップ類、裏技を全て網羅しており、実用的な内容になっている。『ワルキューレの冒険 時の鍵伝説』はムービーの全グラフィックや一部ボツ案などが掲載されているのが嬉しい。最後の2ページは本作までに発売されたナムコのコンシューマゲーム機用ソフトの一覧まで付いていて、必携だと言えよー。


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