【発売】ハドソン
【開発】ハドソン
【発売日】1987年3月6日
【定価】4,900円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】64Kbit
【容量】64Kbit
【ジャンル】アクション
ディズニーのこだわりに応えたハドソンらしい佳作
【ストーリー】
夢の中で「不思議の国」に迷い込んだアリス。楽しく遊んでいるうちに、トランプの女王に捕まって帰れなくなってしまいました。ディズニーの仲間達と遊んでいたミッキーの耳に、遠くからアリスの声が聞こえました。「ミッキー、助けてーっ!」、「アリスが大変だ!」。仲間達に応援されて、ミッキーと仲良しミニーがアリスを助け出しに行く事になりました。ハラハラドキドキがいっぱいの不思議の国に向かって、「さあ、出発だ!」。
【概要】
本作はファミコン初のウォルト・ディズニー製のキャラクターを使用しており、ディズニー側の厳しいチェックをクリアし、雰囲気やBGMを世界観に合わせている。「ミッキーマウス」と「ミニーマウス」の2人で行動するのもディズニー側からの要望だったが、ハドソン(現コナミデジタルエンタテインメント)は見事に破綻なく良質なアクションゲームに仕上げた。本国のニンテンドー・エンターテイメント・システム版は、カプコンU.S.A.社からリメイクされ発売されている。
【ゲームシステム】
サイドビュー形式のアクションゲーム。『不思議の国のアリス』(ルイス・キャロル著)の世界を舞台に、ミッキーとミニーが「トランプの女王」にさらわれた「アリス」を救い出すのが目的。プレイヤーはミッキーを操作し、その後ろ、キャラクター1人分のスペースを開けたミニーがトレースして着いて来る。そのため、ミッキーがギリギリのジャンプで穴などを超えても、1キャラクター分のスペース後方にいるミニーは穴に落ちてしまう。ただし、敵の攻撃はミニーにはヒットしない。武器は「消しゴム」。ライフ制で全5ステージ。
【総評】
前述した様に、ディズニー側のキャラクターチェックの厳しさは、後に開発者も語っていた。また、ミニーが着いて来るのも、「ミッキーとペア」という先方の要望だったとの事。中でもパワーアップキャラクターの「ドナルド・ダック」の顔には修正が何度も入ったらしい。その甲斐あってか、ファミコンのグラフィックとしては各キャラクターとも非常に似ていて、かわいらしい。ゲームが始まると、まずは武器となる「消しゴム」を探す。「倒す」や「殺す」ではなく、「消しゴムで消す」という表現はディズニーへのハドソン側の配慮だろう。
ゲーム自体もまとまってよくできている。ミッキーの操作性や、何もない所に消しゴムがヒットするとアイテムが出現するなど、非常にハドソンらしい作品だ。ミッキーのジャンプは若干のクセがあり、『迷宮組曲 ミロンの大冒険』と似た操作感覚と言っていい。実際、この時期はハドソンがノってる時期だけあって、本作も『迷宮組曲』同様に活き活きとした作品に仕上がっている。サウンドも『迷宮組曲』の国本剛章氏が担当している。
コンティニュー方法は取扱説明書に書かれているし(ゲームオーバー画面でコントローラの右とスタートボタンを同時押し)、裏技でステージセレクトも可能と、初心者救済措置もあり、一見するとライトユーザー向けに映るかもしれないが、実際にはミッキーの後ろをトレースして来るミニーの存在や、画面を切り替えると(ボス以外)復活する敵キャラクター、ランダムにミニーが鳥さんに連れさらわれるとミニーを探すためにステージを無駄に彷徨い歩く事になったり、いろいろ大変である。一方、ライフは各ステージの固定オブジェを消すと出現する「ダイヤモンド」で回復できたり、Bugってハニーじゃねえ「ティンカー・ベル」が無敵にしてくれたりもする。

ステージは、サイドビュー形式と、画面切り替え式の探索型の2通りに分かれており、どちらもよくできている。ただ、探索型ステージでミニーがさらわれると(フツーの鳥さんとさらっていく鳥さんのグラフィックは全く一緒)、ランダムの隠しアイテムである「鍵」を見つけ、その上でこれまたランダム要素のあるミニゲームの部屋で、4つあるオブジェクトの内、ダミーの3つを全て取らなければ救出できない。これが、何の説明もなしに急に部屋に放り出され、変なオブジェなうえ、一発で当てなければ再度外に出て、また鍵探しからやり直しっつーのがしゃらくせえ。また、ステージ3「Woods Land」は春夏秋冬の森が舞台だが、ループにハマりやすいうえに、一部では「わざと」ループしなければいけないなど、こいつもしゃらくせえ。そんでもって、ミニーが一緒でなければ、例えボスを倒してもそのステージからは出られない。更にステージ5「Queen's Palace」など、段差が多いステージでは、ミッキーとミニーの間合いが取り辛く、場合によってはミニーを先行させたり別の場所から遠隔操作しなければならないなど、張っ倒したくなるほど手のかかるガールフレンドである。
そんな足手まといっぽいミニーだが、ミニー用の消しゴムを取ると、敵の当たり判定がないため、「ミニー無双」でミッキーはノーダメージのままボスを倒せる。人間もネズミもいい面と悪い面があるのだ。ていうか、今までミニーは「ミッキーの妹」だと思ってたくらいおじさんはディズニーには疎いゼ!

全5ステージとややボリューム不足なうえ、特にやり込み要素もないが、同時期のキャラクターゲームの中では頭1つ分抜けた佳作である。余談だが、他機種他メーカーのミッキーマウスを題材にしたゲームもどれもいい出来でねぇ。やっぱ版元が自分とこのキャラクターや世界感を大切にしたいとチェックを厳しくしている結果かもしれない。妥協しないキャラクターゲームとして、「ディズニーゲームにハズレなし」と言ってもいい。個人的にはディズニー作品は好みじゃないんだけど、ゲームだけは別なのだ。
CHARACTERS (C)1987 The Walt Disney Campany. PROGRAMMING (C)1987 HUDSON SOFT


























