2026/05/21

ウルトラマン

 


【発売】バンダイ
【開発】ベック
【発売日】1991年4月6日
【定価】8,500円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】アクション




開発陣の徹底したこだわりが見えるウルトラ作戦第1号


【ストーリー】
 大宇宙。怪光を放って飛ぶ青い玉と、それを追う赤い玉。ビートルでパトロールしていた科特隊のハヤタ隊員は、地球に侵入したこの青い玉を追跡していた。だが、続いて現れた赤い玉にビートルは衝突。ハヤタを乗せたまま墜落し、そのまま爆発炎上してしまった。燃え盛る炎と、残骸の中で横たわるハヤタ。その身体がフワッと浮かび始めると、赤い玉に包まれ始めた。赤い玉の中、ハヤタは意識の底から問いかけた。

 「おい、誰だ、そこにいるのは。キミは一体何者だ」
 「M78星雲の宇宙人だ」

 宇宙人はハヤタと一心同体となり、地球の平和のために働きたいと、ベータ―・カプセルをハヤタに渡した。青い玉となって地球に侵入したベムラーがその姿を現した時、M78星雲の宇宙人からその命を託されたハヤタ隊員は、ベータ―・カプセルで宇宙人に変身した。マッハ5のスピードで空を飛び、強力なエネルギーであらゆる敵を粉砕する、不死身の男となったのだ。ベムラーを倒した宇宙人をハヤタは「ウルトラマン」と名付け、平和を乱す怪獣や宇宙人との戦いが始まった。それ行け!我らのヒーロー!!


【概要】
 円谷プロダクションによって制作され、66~67年に全39話放送された『ウルトラマン』は、60年経った現在でも特撮ヒーロー番組不動の金字塔的作品であり、本作はバンダイ(現バンダイナムコゲームス)のスーパーファミコン参入第1弾ソフトである。開発は『機動警察パトレイバー』『ゲゲゲの鬼太郎 復活!天魔大王』など、原作付きのゲーム化には定評があるベック(現B.B.スタジオ)。本作発売と同時にアーケードでも同時発売された(発売はバンプレスト)。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。1人プレイ専用。キックやパンチ、投げ技などで相手のパワーゲージを減らし、「FINISH」と表示されると「スペシウム光線」で相手を倒せる。逆に言えば、いくらダメージを与えても、スペシウム光線でしか止めを刺せず、相手のパワーも少しづつ復活してしまう。スペシウム光線は「必殺技ゲージ」を最大に溜めると発射できる他、「スラッシュ光線」、「ウルトラアタック光線」、「八つ裂き光輪」など、止めは刺せないが他の必殺技も選択できる。
 タイムリミットは3分間で、60秒を切るとウルトラマンのカラータイマーが青から赤に変わり、警告音が鳴る。更に残り30秒になると警告音の感覚が短くなる。相手にやられるか、3分間以内に勝負を付けられなければ敗北だ。コンティニューはないが、タイトル画面でセレクトボタンとスタートボタンを同時に押すとコンフィグ画面になり、難易度設定ができる。全10ステージ。


【総評】
 格闘アクションゲームとしてはやや粗削りで単調な部分もあるにはあるが、タイトル画面から全編に渡って開発陣の『ウルトラマン』に対するこだわりが随所に見られ、横で見ているだけでも楽しい。登場する怪獣や宇宙人の選択も「10体選ぶならこれ以外にない」という連中ばかりだ。


 ステージ1は、当然テレビ第1話「ウルトラ作戦第1号」より「宇宙怪獣 ベムラー」。動きも遅く、練習相手にちょうどいい。ステージ2は、第22話「地上破壊工作」より「地底怪獣 テレスドン」。尻尾が長く、火炎攻撃も放ってくる夜間ステージ。ステージ3では、こいつは外せない第23話「故郷は地球」の「水棲怪獣 ジャミラ」。残念ながらゲームでは「ウルトラ水流」は使えないが、これは初見のプレイヤーには分からないだろうという苦渋の決断らしいが、ステージクリア後のグラフィックは、他のステージとは違う特別仕様になっている。ステージ4は、第17話「無限へのパスポート」より「四次元怪獣 ブルトン」。独特の形をしており、こちらが攻撃を仕掛けても突如消えたり、「怪光線(金縛り)」でウルトラマンの体力を吸い取る(Aボタンの連打で脱出できる)など、このあたりから難しくなってくる。ステージ5、第25話「怪彗星ツイフォン」より「どくろ怪獣 レッドキング」は、投石をしてくるが、ブルトンよりは簡単に倒せるだろう。


 ステージ6は、第2話「侵略者を撃て」からお馴染み「宇宙忍者 バルタン星人」。こいつが前半戦の難敵と言ってもいいだろう。腕のハサミはリーチが長く、「赤色凍結光線」も発射される他、分身攻撃や回転大ジャンプなど、ここでつまづくプレイヤーも少なくないと思う。ここを乗り越えステージ7は、第26話及び第27話「怪獣殿下(前後編)」の「古代怪獣 ゴモラ」。大阪城の背景であるが、ゴモラの尻尾は生えてる。劇中ではこの時点で尻尾は切れているが、そう描くとファン以外へはミステリー要素になるため、ジャミラの倒し方と同じ「アクションゲームとしての見栄え」を採ったのであろう。その尻尾での巻き付き攻撃をしたり、長距離を突撃してくる。

 ステージ8は、これまた強敵、第33話「禁じられた言葉」の「悪質宇宙人 メフィラス星人」。ビームの他、ブルトンより早く頻繁に行われるテレポーテーションなど、場合によってはスペシウム光線を2回使うのも手だ。このステージでも通常と異なるステージクリア演出がある。ステージ9は、第37話「小さな英雄」より「怪獣酋長 ジェロニモン」。後半ステージでは比較的簡単な方だ。そして、最終ステージ10は、第39話「さらばウルトラマン」よりもちろん「宇宙恐竜 ゼットン」である。これまでの9ステージが前座ではないかと思わせるほど難関なステージであり、テレポーテーションでなかなか技が当たらない厄介な敵である。尚、ゼットンはウルトラマンでは倒せないが、要は劇中と同じ流れである。


 とにかく背景に至るまで、前述した様に開発陣のこだわりと『ウルトラマン』への愛情を感じる、キャラクターゲームとしては一流と言ってもいい作品である。『ウルトラマン』を題材にしたゲームは多々あるが、87年発売の第1作目ファミコン用ディスクカード『ウルトラマン 怪獣帝国の逆襲』以外は、ディフォルメ化された物ばかりで、リアルタイプのゲームは第1弾以来である。

 同システムを受け継いだ続編は、93年にスーパーファミコン用ソフト『ウルトラセブン』と海外版スーパーファミコンのスーパー・ニンテンドー・エンターテイメント・システム用ソフト『ウルトラマングレート』に、本作自体の移植はハードによって登場怪獣の増減はあるが、アーケード、メガドライブ、ゲームボーイ、ワンダースワンカラー、携帯電話のiモードにまで移植されている。こういったキャラクターゲームは版権の問題でなかなか実機以外でプレイする機会はないが、中古市場ではカートリッジのみだと1,000円以下なので、ファンはぜひプレイしよう!デュワッ!




Books
『ウルトラマン オフィシャル・バトル・ブック』
 








【著】ワークハウス
【監修】円谷プロ
【発売】小学館
【発売日】1991年5月10日
【定価】780円


 レイアウトデザインは凡百な攻略本と変わらないが、そこは信頼のおける小学館のワンダーライフシリーズ。
全10ステージの攻略法の他、テレビ全39話の登場怪獣&宇宙人の写真入りストーリー解説、科学特捜隊所有の全メカ兵器解説、ビデオ&レーザーディスク(当時はDVDなんかなかったんだよー)、歴代ゲーム及びレトロ玩具の紹介(全て写真付き)。また、ウルトラマン=「ハヤタ・シン」役の黒部進氏、円谷プロ常務取締役製作部長(当時)の満田穧(みつた かずほ)氏(『セブン』でのウルトラホーク1号の発進シーンで基地内に響く「Fourth Gate, Open!」の声も演った人だぜ!)、作家のいとうせいこう氏のインタビューも掲載。怪獣の出現マップや懐かしさを感じる図解、更には怪獣画家の第一人者で本作のボックスアートを手掛けた開田裕司氏のピンナップまで付属と、さすが充実の内容。買って損はないっつーかこれだけの内容ならお得ですな!




(C)円谷プロ (C)BANDAI 1990

2026/05/19

メガパネル


 



【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1990年11月22日
【定価】4,900円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】2M
【ジャンル】パズル




80年代のイラストが懐かしい「15パズル」の発展形


【ストーリー】
 「15パズル」というのを知っていますか?4×4のマス目の中でブロックを縦横に動かして絵を完成させたりするパズルです。キミも1度くらいは遊んだ事があるかも。で、『メガパネル』は、その15パズルを応用、発展させたもの。単純な、でも、実に奥深いゲームなのです。ブロックの織り成す不思議な世界へ、しばしキミを案内致しましょう。


【概要】
 ナムコ(現バンダイナムコゲームス)初のメガドライブ用オリジナルソフト。他機種や海外機への移植は行われておらず、22年発売の「メガドライブ ミニ2」に収録されているに止まる。原案は1874年にアメリカ人のノイス・チャップマン氏が、「GEM PUZZLE」として考案したもので、日本では明治40年(1907年)に出版された『世界遊戯法大全』(松浦政泰著)に「十五置き換え遊び」の名で紹介されている。ビデオゲーム化も多くされているが、このルールを応用、発展させてオリジナル要素を加えたのが本作である。


【ゲームシステム】
 15パズルの発展形パズルゲーム。「1人用練習モード」、「1人用ピンナップモード」、「2人用対戦モード」の計3モードが用意されている。練習モードは、ラウンドごとにスナフキン風の男がお題を出し、それをクリアしていく。メインのピンナップモードでは、右画面に隠されたイラストを見るため、ブロックを縦か横に4つ並べて消すと、上にある爆弾が落ちてパネルを壊し、イラストが徐々に見えてくる。共に全30ラウンド。対戦モードは知らぬ!だって、独り者のおじさんは人とこのゲームやった事ないんだもん。自分で調べれ。


【総評】
 一見すると落ち物パズルゲームの様だが、実際には逆で、画面下からブロックが競り上がって来る。空きマスは1つしかないため、ブロックを動かしようがない場合、通常は一定時間で競り上がってくるブロックを任意で1段競り上げる事もできる。ここが頭の使いようなのだ。





 パッケージにはバニーガールの女の子、ピンナップも女の子、説明書も女の子と女の子だらけだが、まだ「ギャルゲー」などという言葉もなかった時代。アーケードでは似た様な画面構成でパネルがめくれるとアッハーンなイラストや取り込み画像が出現するゲームはあったが、本作はそのあたりのセクシャル部分は一切排除し、どれも80年代後半を感じさせられるところがおじさんには好感が持てる。ナムコは一時期、『ワルキューレの伝説』『バーニングフォース』、『マーベルランド』、『カイの冒険』、『ワンダーモモ』など、女の子を主人公にしたゲームを多く輩出していたが、どれもなんつーか、セクシャルな要素はあまりなく、本作でもダボダボのセーターを着た女の子がネコと戯れているだけの、言ってしまえばなんつー事はないイラストが、今見るとノスタルジーを感じさせていいのだ。


 で、ゲームの内容だが、ある程度まで惰性でできる落ち物パズルゲームに比べ、最初から頭を使うのが本作だ。ジジイゲーマーは半年に1度ほどプレイすればボケ防止になるかもしれない。落ち物パズルゲームとはまた別の部分の脳みそを使う感じだ。


 あと、ナムコファンは他機種に移植されていない意味では貴重なソフトなので、コレクションに加えると吉である。


(C)1990 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2026/05/16

バーニングフォース

 


 



【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1990年10月19日
【定価】4,900円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】シューティング




トライアンドエラーが報われる良好なゲームバランス


【ストーリー】
 西暦2100年、地球大学・宇宙学部トップスペース専科において、今年も卒業試験が行われようとしていた。この日のために厳しいトレーニングを経て来た若者達であったが、6日間に渡って実施される過酷な実戦試験の前では、合格する者などほんの一握りしかいない。だが、それだけに、この卒業生達が手にできる名誉には計り知れないものがあるのだ。試験を見事に通過した証、それが「スペースファイター」の称号である。


【概要】
 オリジナル版は89年にナムコ(現バンダイナムコゲームス)がアーケードで発売した疑似3Dシューティングゲーム。メガドライブは回転、拡大、縮小機能未搭載のため、オリジナル版に比べてスケールダウンはしているものの、ライフ制の導入や無敵アイテムの追加など、コンシューマ用にローカライズし、可能な限り忠実な移植をしようと試みているのが分かる。サウンドは『リッジレーサーV』などの川元義徳氏が作曲しており、特に1面の「Bay Yard」は疾走感溢れる名曲で、『太鼓の達人』では「バーニングフォースメドレー」として、1面、2面、4面のサウンドがアレンジされ使用されている。


【ゲームシステム】
 疑似3Dのシューティングゲーム。十字キーの上を押すと加速、下を押せば減速する。通常弾はAボタン、ミサイルはBボタンと操作性は至ってシンプルである。無敵アイテムを5つ集めてCボタンを押すと、一定時間無敵となる。敵は後方からも迫ってくるため、画面右上のバックセンサーで確認する。試験は6日間で、「午前の部」と「午後の部」に分かれている。全6ステージ。


【総評】
 午前の部では横にしか移動できない「エアバイク」、「午後の部」ではボス戦を前に上下左右に動ける「エアプレーン」に乗ってプレイする(6面はエアプレーンのみ搭乗)。このため、午前の部では移動範囲が限定されているため、『スペースハリアー』(セガ・エンタープライゼス)の様に「逃げながら攻撃する」事ができない。ステージが進むに連れ、かわすのに理不尽さを感じる敵(岩柱がゴロゴロ崩れてきたり)もいるにはいるが、こちらも逆に同一線上にいる左右の敵攻撃のみに集中すればいいため、僕の様なジジイゲーマーには比較的やりやすい。

 一方、午後の部のボス戦手前では、ドック艦にはいり、エアバイクの上からスポンと飛行機みたいなパーツを被せられ、エアプレーンとして上下左右に敵味方動くため、よくあるタイプの3D視点シューティングとなり、僕の様な尻ばかり見ているジジイゲーマーには比較的いやーんである。

 ちなみに、主人公の名称は取扱説明書には「ひろみ」としか明記されていないが、フルネームは「天現寺ひろみ」であり、エアバイクには「SIGN DUCK(サインダック)10-B」という名称が付いている。この辺りはプレイステーション2用ソフト『ナムコクロスカプコン』での登場でも明らかになっている。また、本作もナムコのUGSFシリーズに組み込まれている。



 ゲームとしては特に問題もなく、コンフィグモードで「EASY」を選べば、初心者でも3面辺りまでは進めると思う。いわゆる「初見泣かし」もあるにはあるが、トライアンドエラーが報われるゲームバランスだ。秀逸なのは、やはり前述した様にSFの疾走感溢れるサウンドだろう。当然サウンド・トラックも発売されたが、名曲「Bay Yard」にいきなり激しいSEを重ねる残念バカ仕様だったので、とっとと売ってしまった。最もイメージに近いアレンジは、『ナムコクロスカプコン』なんだよなー。


 なんか文句で終わるのも如何なもんだと思いますんで(そもそも文句はサントラにだ)、初心者から上級者まで楽しめる無難だけどナムコらしいサウンドのバランスの取れたゲームだと思いますよ。僕は好きだなー。このメガドライブ版以外だと、コンシューマで遊ぶには09年のWiiまで待つ事になり、現在はハムスターからプレイステーション4及びニンテンドーSwitchでプレイできるが、全てがダウンロード専売であり、「物理的」な『バーニングフォース』はコンシューマ機ではこのメガドライブ版のみなので、メガドライバーは必携である。


(C)1989 1990 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED