2026/07/01

ガンスターヒーローズ

 


  



【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】トレジャー
【発売日】1993年9月10日
【定価】6,800円
【媒体】メガドライブ用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】アクション
【受賞】2012年:アメリカ国立スミソニアン博物館アート・オブ・ビデオゲーム展選出




トレジャー、鮮烈なデビュー作!


【ストーリー】
 時は未来…。地球ははびこる悪で荒廃し、地上の人々は混乱をきたし、秩序は失われていた。しかし、その様な中で、真実と正義を貫く集団が世界中をまたに駆け、活躍していた。その名は「ガンスターヒーローズ」!人々から、「ガンスターズ」と呼び讃えられ、悪者を次々と倒していく彼らの戦いは、時を超え、どこまでも続く。世界に真の平和が訪れるまで...。


【概要】
 コナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)の元社員達が独立して起ち上げた新会社「トレジャー」の第1作。コミカルなキャラクターと斬新なアイデア、メガドライブの能力を最大限に発揮したアクションゲーム(終盤はシューティングゲームにもなる)で、その完成度の高さからデビュー作ながら一躍「トレジャー」の名を知らしめた傑作である。12年には膨大な収蔵品数と展示数を誇るアメリカの国立スミソニアン博物館が世界中の優れたビデオゲームを特別展示した「アート・オブ・ビデオゲーム展」にも選出された。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。主人公の「レッド」と「ブルー」は、「投げる」、「スライディング」、「ダッシュ」、「ぶら下がり」、「拾う」、「投げる」などの多彩なアクションと、移動しながら一方向に撃てる銃or8方向に撃てるが移動中には撃てない銃に、「フォース」、「ライトニング」、「ファイアー」、「チェイサー」の4種の合成武器を組み合わせ、多種多様な攻撃がいずれも簡単な操作でできる。2人同時プレイ可。全7ステージ。




【総評】
 まず目に行くのは、各キャラクターの細かなアクションで、これは敵キャラクターや無害な「原住民」なども同じだ。キャラクター全てがモニターの中で生き生きしている。そして、有機物から無機物まで凝った敵キャラクターのデザイン。アニメ『ふしぎの海のナディア』の敵3人組みたいな連中だったり、多関節や移動しながら変形するロボットだったり、商業デザインではなくアーティスティックなキャラクター(初見だと頭が一瞬混乱する)だったり、プレイヤーキャラの半分の背丈しかない敵キャラクターが肉弾戦を得意とする難敵だったりと、横で見ているだけでも楽しいグラフィックだ。ホント、敵キャラクターデザイナーは天才だと思う。


 プレイヤーもボスキャラクターもライフ制だが、グラフィックではなく、数字で表れるのがちょっと見難いかな。まあ、本作の欠点らしい欠点はそれくらいだ。4種の合成武器は1度に2種類持て、単発or2種の合成による計10種類の攻撃の組み合わせがある。難易度は3種から選択でき、歯応えのある本来の難しさを堪能するもよし、ザコキャラを蹴散らす爽快感を楽しむもよしだ。全7ステージ中序盤の4ステージは任意に選べる。ステージ5から7までも趣向の凝った作りだ。


 セガ・エンタープライゼス(現セガ)社内では当初、新規のデベロッパーによる完全オリジナル作品が売れるのか懐疑的な意見もあり、「保険」として、マクドナルド社のキャラクターを使った『マクドナルド・トレジャーランドアドベンチャー』を同時開発させたが、トレジャー側から「どうしてもオリジナルの本作を先に出したい」という強い申し出から、開発の終わっていた『マクドナルド・トレジャーランドアドベンチャー』より先に発売された。ていうか、もうパッケージデザインからして安っぽいマクドナルド社のキャラクター使うとか、なぜセガはこーゆー明らかにユーザー受けしなさそうなモンを選ぶのか?





 爽快感のあるアクションと多彩な武器、派手な演出のステージ、バラエティ豊かな敵、優れたゲームバランスなど、「横スクロールアクション」という見慣れ過ぎたジャンルの中で、これ以上はない良質なゲームだ。一時期はプレミアが付いていたが、06年にプレイステーション2で発売された『SEGA AGES 2500シリーズVol.25 ガンスターヒーローズ~トレジャーボックス~』(←長い)を機に、各種ハードに移植され、Wiiのバーチャルコンソールでの配信では、10万ダウンロードを超えるヒットを記録。現在でも19年発売の「メガドライブ ミニ」への内蔵やニンテンドーSwitchでの「メガドライブ for Nintendo Switch Online」に収録されており、気楽に遊ぶ事ができる。やりなはれ。


(C)1993 SEGA

2026/06/28

キャプテンコマンドー

  

【発売】カプコン
【開発】カプコン
【発売日】1991年11月
【媒体】アーケード
【容量】CPS-1
【ジャンル】アクション




昔のカプコンが好きだ!ベルトアクションも好きだ! その3


【ストーリー】
 西暦2026年、地球上には犯罪が満ち溢れていた。地球はもとより宇宙全体の犯罪を一掃するため、キャプテンコマンドーは3人の勇敢な戦士と共に立ち上がった。しかし、彼らが追う犯罪の奥には、隠された秘密があった。犯罪者の多くは常人にはない特殊な能力を持つ「犯罪超人」と呼ばれる者達だった。



【概要】
 91年にカプコンから発売されたベルトスクロール型アクションゲーム。同社のベルトスクロール型アクションゲームとしては『ファイナルファイト』に続く第2弾となる。当時は海賊版対策などのため、設定は店舗や個人でできる「ディップスイッチ方式」ではなく、サービスモードで行う「バッテリーバックアップ方式」の基板が各社から登場し始めた時期である。本作は、そのメンテナンスに手間がかかる代表例としても挙げられていた。主人公「キャプテンコマンドー」はカプコンU.S.A.社のイメージキャラクターであり、また、「CAPTAIN COMMANDO」の綴りからそれぞれ頭3文字を取ると「CAPCOM」になる。世界観は『ストリートファイター』や『ファイナルファイト』と同じであり、本作もまた著作権はカプコンU.S.A.社が所有している。
 本項では『カプコンベルトアクションコレクション』の収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。



【ゲームシステム】
 ベルトスクロール型アクション。アメコミ風のキャラクターのスピーディーな動きが特徴。横ボタンを2回連続で推せば「ダッシュ」が可能。『ファイナルファイト』と比べてステージ数は少ないが、ボスまでの道のりはそれに比べて短く、テンポのよさに一役買っている。仕様できるキャラクターは主人公「キャプテンコマンドー」、自作したロボットに乗って戦う2歳の赤ちゃん「ベイビーコマンドー フーバー」、『ファイナルファイト』の「ガイ」の弟子である忍者「ニンジャコマンドー 翔」、全身包帯ぐるぐる巻きの宇宙人「マミーコマンドー ジェネティー」の4人。4人同時プレイ可。全9ステージ。


【総評】
 ダッシュ機能のおかげと前述した各ステージの程よい長さでテンポはいいが、『ファイナルファイト』に比べてキャラクターがやや小さくなってしまった。また、刀を持つ翔が通常攻撃を行う場合、ヒットした敵からは血飛沫があがったり、ジェネティーが敵に止めを刺す場合は、謎の液体でドロドロに溶かして骸骨にしてしまう。一方、敵の攻撃も、刀を持ったキャラクターに止めを刺されてると、上半身と下半身が真っ二つになるなど、残虐描写が多い。これはいいのか>U.S.A.社?


 難易度は『ファイナルファイト』に比べて高いが、コンシューマ機ではガンガンコンティニューしてストレス発散!命はうなるほどあるぜ!それでも、ボウガンを連射してプレイヤーを半分ハメてきて、移動も左右にスピードのあるジャンプで倒すのに苦労するステージ2の中ボス「シュトルムJr.」、そして、ステージ6では同型の「シュトルム」と「ドラック」が2匹同時に登場して、お金がドンドン減る。ステージ8ではプレイヤーキャラクターに変身する「ドッペル」にはこれといった行動パターンがないため、相手に合わせてアドリブで攻撃するしかない。そして、最終ボス「ジェノサイド」は、こちらの攻撃が届かない場所に浮遊しており、長期戦になるのは必至で、これまたお金がガシガシ減る。


 ザコキャラで特徴的なのは筋肉隆々の大女「マーディア」。ザンバラ長髪で顔は見えず、通常のザコキャラの10倍の攻撃力があり、緑のゲロを吐いて攻撃してくるのがいやーん。前述の残虐描写が唯一されないのは、電撃攻撃をしてくるラバースーツを着た「キャロル」と「ブレンダ」だ。倒れた時の姿なんかはセクシーだが、最大で1画面に8人一斉に登場して前後から一気に電撃を放出してくる。


 『ファイナルファイト』を多く引き合いにしたが、ベルトスクロール型アクションゲームの基本はやはり同作であり、プレイしていて楽しいが、あまり奇抜な事はできない=ベルトスクロール型アクションゲームではなくなるため、底が深くない一面もこのジャンルにはある。

 95年にはスーパーファミコンに移植されているが、こちらはゲロも吐かないし、ドロドロにも溶けないし、キャロルの露出度も減っている。現在では各種ダウンロード販売もされており、入手しやすい。あ、2026年って今年の話じゃん!そっかー、未来の今年はこんな感じなのかー。暴力には暴力で対抗するぜ!みたいな。


(C)CAPCOM CO.,LTD. 2018,  (C)CAPCOM U.S.A.,INC 1991,2018 ALL RIGHTS RESERVED.

2026/06/24

アール・タイプ Δデルタ





【発売】アイレムソフトウェアエンジニアリング
【開発】アイレムソフトウェアエンジニアリング、USP
【発売日】1998年11月19日(R's BEST版:2001年10月25日)
【定価】5,800円(R's BEST版:2,940円)
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】シューティング
【周辺機器】アナログコントローラ(振動のみ)対応




良質シューティングの条件を満たした久しぶりのシリーズ新作


【ストーリー】
 休息―西暦2163年。バイド帝国の中心域に存在する悪の根源を破壊した異層次元戦闘機R9「アローヘッド」は、任務遂行後、空間の歪みに漂っていたところを巡洋艦クロックムッシュによって回収された。クロックムッシュは、次元トンネルを抜けて太陽系へ戻り、地球の衛星軌道にある宇宙要塞アイギスに無事帰還した。バイド壊滅とR9帰還のニュースを聞き、ある者は歓声を挙げ、また、ある者は安堵の息をついた。2か月後、アイギスでは、対バイド兵器の凍結作業に入った。傷付いた「英雄」R9アローヘッドは、修復もされずアイギス内の格納庫に保管された。翌年3月、宇宙要塞アイギス一時封鎖。残存部隊として残されたのは、僅か1個小隊だけであった。

 観測―中央アジアの山岳地帯にある天文台は、大気圏突入で燃え尽きる隕石群の中に、異常高温に達しながらも大きさが変化する事なく落下する幾つかの物体を捕捉した。観測員達は一瞬どよめいたが、物体の元々のサイズがあまり大きくない事と、地上から1,500mの高さに達した辺りで小さくなりだした事とで、彼らに感心外の事となった。事実、その16秒後にはセンサーで捉えれらなくなっていた。

 異変―幾つかの都市で電子制御兵器が暴走。山岳部では異常熱反応あり。更に、R9アローヘッドと共に宇宙要塞で封印されていた殲滅ユニット「モリッツG」の地上への投下が確認された。

 出撃―モリッツGは、アジアのとある市街地に落下。惑星破壊プログラムは現在のところ機能していないものの、それ自体が備える自己防衛システムにより何者も寄せ付けない。第1級非常態勢となり、戦闘機が向かうも歯が立たず、テスト機である「R9 delta」までもが作戦に駆り出された。



【概要】
 87年にアーケードでアイレム(現アピエス。以降は便宜上「旧アイレム」と表記)から発売された『アール・タイプ』は、エネルギーを一定時間溜めて放つ「溜め撃ち」や、半無敵状態に近い「フォース」システムで大ヒットを博したサイドビュー形式のシューティングゲームの名作である。PCエンジン発売時には容量の関係から『アール・タイプ』、『アール・タイプII』の2本(ハドソン)に分けて発売されるも、その移植度の高さから、PCエンジンの代表ソフトのひとつとなった。各パソコンからゲームボーイまで数多くのハードに移植されるが、旧アイレムは94年に開発中のゲームを次々に発売中止とし、ゲーム事業から撤退。三洋物産のパチンコやパチスロ関連の内臓ソフト開発を中心とした事業展開に営業方針が大きく舵を切られた。ゲーム開発を再開するにあたっては、旧アイレムが100%子会社として「アイレムソフトウェアエンジニアリング」を設立し、ゲーム事業及び版権は同社に譲渡された。その後、ゲーム開発は「アイレム」ブランドから発売再開され、本作も久しぶりのシリーズ新作となる。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のシューティングゲーム。プレイヤーは特徴の異なる「R9 Delta」、「Rx」、「R13」の計3機種から乗機を選択する。通常攻撃(連射ショットあり)、自機のスピードアップorダウンを行う。ショットボタンを押し続けるとゲージにエネルギーが溜まり、途中状態でも「溜め撃ち」ができる。また、無敵生命体「フォース」を装備しており、前方合体で前方攻撃or後方合体で後方攻撃が可能であり、敵弾を吸収する。更に、フォースで敵を倒したり、敵弾を吸収すると「Δ(デルタ)ウェポン」ゲージが溜まり、最大値になると画面上の敵を一掃できる。全7ステージ。


【総評】
 シリーズ初のフルポリゴンで描かれた『アール・タイプ』独特のグラフィックは、自機の「当たり判定」などは2D、ポリゴンは敵、特にボス機の動きに迫力を与える演出だ。また、搭乗する機体は特徴の違う「R-9 aII Delta」、「RX アルバトロス」、「R-13 ケルベロス」の3機種から選べる。難易度は3段階で、最も易しい(と言ってもそれなりに難しい)「KIDS」モードなら、「頑張ればなんとなかなる」という絶妙さで、いいシューティングゲームの条件が揃っていると言えるだろー。更に今作では地形に接触してもミスにならず、大胆な動きが行えるのも特徴だ。

 ラウンドセレクトやクレジットの増加など、裏技も多いが、簡単にコマンド入力でできるものは少なく、プレイ時間の長さや出撃回数の多さによるものが多く、条件は厳しい。あ、そうそう、ゲーム開始前のセッティング画面にある項目の中の「パイロット名(REGISTER PILOT)」は、ゲーム終盤に関係するので、きちんと名付けておいた方がいい。ロールプレイングゲームの主人公を「ああああ」で始めちゃうみたいなのはやめよう!


 サウンドはゲームサウンド専門の製作会社であるUSPが担当。『アール・タイプ』シリーズは、その独特のグラフィックが話題になるが、サウンドもまた秀逸なのだ。91年にスーパーファミコンで発売された『スーパーアール・タイプ』(旧アイレム)なんかはそのサウンドのよさを手紙にしたため当時のファミコン通信(現週刊ファミ通)に送ったら「読者クロスレビュー」に採用されたりしたのを今思い出した!金のガバスをもらったぜ!あの頃のファミコン通信はよかったよねー←また脱線する。


 しっかし、本作に限らずジジイになるとシューティングゲームは集中力が続かないのと動体視力が弱まっているので、それでも何度もトライするシューティングはいいシューティングゲームなのだ。ゲームシステム、グラフィック、サウンドなど、全てが高い水準の本作もその中の1作だ。


(C)1998 IREM SOFTWARE ENGINEERING INC.