2026/04/19

悪魔城ドラキュラ

 





【発売】コナミ
【開発】コナミ(開発2課)
【発売日】1991年10月30日
【定価】8,800円
【媒体】スーパーファミコン用カートリッジ
【容量】8M
【ジャンル】アクション




ハードの新機能を巧く使ったシリーズ初期の名作ホラー


【ストーリー】
 「魔王は百年に一度、この世の力が弱まる頃、邪悪な心を持つ人間の祈りによって復活する。そして、その復活の度に彼の魔力は強くなる…」

 過去に幾度となく、魔王はあらゆる形でこの世に復活した。しかし、魔王の全世界を暗黒の雲で覆い、闇の世に君臨しようとする野望は、英雄「ベルモンド」一族によって打ち砕かれたのであった。魔王がベルモンドとの死闘に敗れ、人間界から追放されて百年が経とうとしていた頃、トランシルバニアでは干害が続き、かつての繁栄には陰りが訪れていた…。そんなある日、邪悪な雷雲が町を覆い、一筋の稲妻が沈黙の町を貫いた。その瞬間、暗黒の魔力を持つ過去最強の魔王が、この世に強力な魔物軍団と共に舞い戻ったのである。

 この危機を救おうと、ベルモンド一族の血を受け継ぐ青年「シモン」は、人間界の解放を誓った。圧倒的な勢力に不安を抱きながらも、先祖伝来の不思議な力を秘めた鞭を手に、悪魔城へと乗り込んで行ったのである…。


【概要】
 86年にコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)からファミコン用ディスクカードで発売された『悪魔城ドラキュラ』シリーズの8作目であり、スーパーファミコンでの第1作目。多くのシリーズではゴシックホラーの雰囲気だが、本作は特に「ホラー」の部分を強調している。また、スーパーファミコンの新機能「回転、拡大、縮小」機能をゲーム内に上手く取り入れている。サブタイトルは付いていないが、本作はファミコン版のリメイクではなく、完全新規作作である。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。主人公「シモン・ベルモンド」を操り、「ドラキュラ」を倒すため、悪魔城までの道のり、そして、場内を進んで行く。武器の「鞭」は2段階にパワーアップするが、本作の特徴として、鞭を「垂らす」事ができ、これによって簡易攻撃&防御ができる。他にサブウェポンとして、「十字架(クロス)」、「斧」、「聖水」があり、各所にあるロウソクを消すと出現する「ハート」を集めると、使える回数が増える。また、「しゃがんだまま歩ける」という特徴も本作ならでは。全11ステージだが、1ステージは数エリアに分かれており、道のりは長い。パスワード制。


【総評】
 「『ドラキュラ』シリーズにハズレなし」と思っているので、本作も現在の目で見ても充分に通用するグラフィックにゲーム性だと思う。前述したスーパーファミコンの新機能を他のメーカーがまだ使いこなせず、せいぜいが自社のロゴを拡大や回転させる程度だった頃、本作はハード発売から相当早い時期にその機能を作風に巧くマッチさせダイナミックに、ステージのギミックとして使用している。これはさすが黄金期のコナミと言えよう。


 シリーズの冗談として、嫌らしい場所で急降下からユラユラとシモンに突き進んで来るザコの「コウモリ」がおり、「最強の敵はコウモリ」と言うプレイヤーも少なくないが、本作の場合は鞭を垂らして簡易攻撃&防御でダメージを受ける前に倒せるため、本作ではこの冗談は通じない…っつっても、やられる時はやられるんだけどね。

 更に鞭の使い方は、それまで正面にしか打てなかったのが、本作では8方向に打てる様になった。また、『海腹川背・旬』(エクシング・エンタテイメント)の様に、ステージによってはラバーリングアクションのエリアがあるため、鞭を上手くリングに引っかけて進んで行く。この様にスーパーファミコン初期に発売されたにも関わらず、アクションゲームとしては一流の傑作に仕上げっている。





 『ドラキュラ』シリーズは秀逸なサウンドの数々も魅力だ。今作ではファミコン版や『悪魔城伝説』に比べて、静かで落ち着いた曲が多く、美しい。本作の新曲ではステージ1で流れる「シモン・ベルモンドのテーマ」がドラキュラ戦での演出と相まって、現在も後述の3曲と合わせて後のシリーズでも使用されている。終盤ステージに流れるファミコン版の「Vampire Killer」、『ドラキュラII 呪いの封印』の「Bloody Tears(血の涙)」、『悪魔城伝説』の「Beginning」という「ドラキュラ三大名曲」のメインテーマのアレンジが流れる。やっぱ、前作の曲が流れると燃えるよね!

 現在でもダウンロード販売やオムニバスソフトなどでプレーできる。また、実機でも中古市場では1,000円前後だ。面白いゾ!



(C)KONAMI 1991

2026/04/15

ドラゴンセイバー

 




【発売】ナムコ
【開発】ナムコ
【発売日】1990年12月13日
【媒体】アーケード
【容量】(システム基板:Namco System 2)
【ジャンル】シューティング




前作同様の秀逸なサウンドのロマンシング・シューティング


【ストーリー】
 遥か彼方の世界。人々は利己主義により戦争や環境破壊などの愚かな歴史を繰り返してきた。それにより世界の何処かで超進化した異次元の生命体が数多く産み出され、世界は瞬く間にその生命体に支配されていった。一方、その頃、かつて「聖龍ブルードラゴン」と共に魔王ザウエルを封じ込めた「太陽神アーリア」は、「ヒューイ」と「シリア」という勇敢なる2人の若者に「龍の力」を得られる聖剣を与え、諸悪の根源の討伐を託した。2人は巨龍に変身し戦いの旅に出たのであった。


【概要】
 87年にナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売されたシューティングゲーム『ドラゴンスピリット』の続編。約3年後に発売されたが、ストーリー的には「太陽神アーリア」以外、関連性は薄い。タイトルは「竜(Dragon)の力を与える剣(Saber)+ 救世主 (Savior)」に由来する。前作は1人プレイ専用だったが、今作は2人同時プレイが可能となった。
 本項では『ナムコミュージアムアンコール』収録作品として、収録されたオリジナル版(アーケード版)について記述する。


【ゲームシステム】
 トップビュー形式のパワーアップ型縦スクロールシューティングゲーム。自機のブルードラゴン&レッドドラゴンは8方向に操作でき、対空対地で敵を撃ち分けながらステージを進んで行く。ライフ制で、地上にある卵を割るとパワーアップ。青い卵は最初は1本だったブルードラゴンの首を最大3本まで増やす事ができる。赤い卵はパワーアップアイテムが出る。全9エリア。尚、『ナムコミュージアムアンコール』収録版では、タイトル画面で〇ボタンと×ボタンを押しながらスタートすると、前作のサウンドのアレンジ版でプレイできる。


【総評】
 まずは前作より更にパワーアップした細江慎治氏(現スーパースィープ代表取締役)の音楽だ。高揚感と爽やかさ溢れる魅力的な名曲揃いのサウンドは今回も健在であり、更に前作のNamco System 1」基板からNamco System 2」基板に容量が増えたため、前述通り、前作のサウンドのアレンジ版を聴く事ができる豪華仕様だ。これまたもはやサウンドを聴くためにプレイしていると言ってもいい。僕が。



 難易度は前作に比べ、エリア1から比較的高い。序盤は対地攻撃を無視して対空攻撃と放たれる敵の弾に集中すればある程度はなんとかなるが、対地攻撃もエリア1の終盤からは激しくなり、ある程度ではなんともならん展開となる。僕には。もちろん、首が3本になったフルパワーアップ状態だと、敵の弾への「当たり判定」も大きくなる。痛し痒しな感じ。

   

 それでも、下手の横好きなもんで、好きなんだよなー。『ドラゴンスピリット』の正統派続編として秀逸なサウンドと独特の世界観。「無理やろー!」と思わせながら何度も挑戦させる魅力が詰まったロマンシング・シューティングゲーム。名作だけあって、最初に移植されたPCエンジン版から現在まで各種移植&ダウンロードで気軽に遊べる、現在でも通用する作品だ。やれ。そして、聴け。




Music
『ナムコゲームサウンドエクスプレスVOL.4 ドラゴンセイバー』










【作曲】細江慎治
【編曲】細江慎治、米光亮
【演奏】ナムコグランドオーケストラ
【発売】ビクター音楽産業
【発売日】1991年3月21日
【定価】3,000円
【収録時間】約102分

 ビクター音楽産業(現ビクターエンタテインメント)からリリースされた『ナムコゲームサウンドエクスプレス』は、アーケード稼働から比較的早い時期にリリースされたオリジナル・サウンドトラックシリーズで、価格は基本的に1,500円。この『ドラゴンセイバー』はシリーズ唯一の2枚組で(なので定価も倍)、1枚目は『ドラゴンセイバー』、2枚目は前述したNamco System 2」版『ドラゴンスピリット』が収録されている。単なる基板からの録音ではなく、音源自体の出力に最も近い部分からFM、サンプリングとバラバラに録音して調整してあるため、音質は非常によい。生音に限りなく近いので、ぜひ聴いていこう!

【収録曲】
■DISC 1  DRAGON SABER SIDE
01.ストーリー・オブ・ドラゴンセイバー
02.COIN
03.オープニング ヴィジュアル
04.水没都市
05.親玉A
06.火山
07.親玉B
08.化石
09.エイリアンキング
10.地じん
11.渓谷
12.コンティニュー
13.ネームランキングA
14.氷穴
15.魔界
16.ドラゴンゾンビ
17.暗黒
18.ウルティマ
19.カオス
20.エンディング
21.ネームランキングB

■DISC 2  DRAGON SPIRIT II SIDE
01.COIN
02.海上(未使用)
03.ROUND 1
04.ROUND 2
05.ROUND 3
06.ROUND 4
07.ROUND 5
08.ROUND 6
09.ENDING
10.裏ネームランキング
11.水没都市(アレンジ・バージョン)
12.火山(アレンジ・バージョン)
13.氷穴(アレンジ・バージョン)


Produced by NAMCO LTD. (C)1990 1997 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

2026/04/11

星のカービィ 夢の泉の物語

 


【発売】任天堂
【開発】任天堂(開発第2部)、HAL研究所
【発売日】1993年3月23日
【定価】6,500円
【媒体】ファミコン用バックアップカートリッジ
【容量】6M
【ジャンル】アクション
【受賞】2015年:日本ゲーム大賞2015経済産業大臣賞




ファミコン晩年にミリオンセラーを記録した丁寧な作り


【ストーリー】
 「アレッ? きょうはゆめを見なかったなあ…?」

 地球から遠く離れた小さな星の小さな国、呆れかえるほど平和な「プププランド」でのお話です。

 お昼ご飯の後のお昼寝から目覚めたカービィでしたが、ちょっと気分がよくありません。いつもなら楽しい夢を見て幸せな気持ちになれるのに、今日は夢を見る事ができなかったのです。カービィもプププランドの人々も、みんな食いしん坊。そして誰もがお昼寝が大好きで、夢を見ることを楽しみにしていました。お昼寝から目覚めた後、人々はお互いに見た夢の事を語り合い、そして、その夢が叶う様にと励まし合うのです。プププランドの果てには「ゆめのいずみ」という、宝石の様に輝く「夢」が湧き出る所があります。それはプププランドの全ての生き物の夢の集まりであり、希望の源でもあるのです。夢の泉に湧いた夢は水の様に流れ落ち、輝きながらプププランドを包みます。そして、眠りについた生き物達に、楽しい夢と安らぎを与えます。泉の不思議な力は、この国に伝わる秘宝のひとつ「スターロッド」によって生み出されていました。ロッドの先にあるキラキラ輝く星は、遠い昔にプププランドに流れ落ちた星屑の欠片だと言われています。泉の中央に備えられたスターロッドは、平和なプププランドの象徴でもあるのです。けれども…。夢のないお昼寝は次の日も、また次の日も、そのまた次の日も続きました。夢を見ていないのはカービィだけではなく、全てのプププランドの生き物も一緒でした。夢を見る事のできなくなった人々は、みんな元気がありません。プププランドから楽しそうな笑い声が聞かれなくなってしまいました。

 「これはきっと、夢の泉に何か起こったに違いない」

原因を突き止めるために、カービィは勇敢にもひとりで泉へと向かいました。すると、そこにはなんと、あの「デデデ大王」が水浴びをしているではありませんか!以前、プププランドの食べ物を泥棒をした、あの大王です。そして、いつもそこにあるはずのスターロッドは消えてしまっていたのでした。

 「またおまえの仕業か、デデデ大王!」
 「ボウズ、何を言ってるんだい。ワシはみんなのためにと思ってだな…」
 「うるさい!スターロッドをどこへやった!」
 「あぁ、あれなら7本に分けて、子分達に預けておいたゾ」

 いったい、デデデ大王は何を考えているのでしょうか。とにかくカービィは、みんなの楽しいお昼寝タイムを取り戻すため、スターロッドを集め、夢の泉の輝きを取り戻す旅に出かけるのでした。


【概要】
 92年に任天堂がゲームボーイ用ソフトとして発売した『星のカービィ』の続編で、シリーズ2作目。敵の能力を「コピー」できる要素は本作からで、以降のカービィの基本能力となっている。ファミコン晩年に発売されたが、前作からの人気とやり込み要素で好評を博し、国内だけで100万本、全世界では約175万本を売り上げた。15年にはシリーズ1作目からWii U用ソフト『タッチ!カービィ スーパーレインボー』までの開発チームが日本ゲーム大賞経済産業大臣賞を受賞した。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。全7レベルで、ひとつのレベルはいくつかのステージに分かれており、ステージ最後にはボスがいる。カービィは下ボタンで敵を吸い込み、Bボタンで吐き出せば行く手を阻む敵やブロックを崩す事ができる。また、特殊な敵を吸い込むと、相手の能力を「コピー」して使える。ダメージを受けるとコピー能力は消えてしまうが、この際に吐き出した「星」を再度吸い込む事でコピー能力は復活する。ステージ中には残機を増やすミニゲーム3種もある。


【総評】
 本作の最大の特徴は、「コピー能力」というシステムの導入である。敵を吸い込んだ状態で敵を飲み込むと、敵の能力をコピーし、その能力を使って敵を攻撃する事ができる(コピーできない敵もいる)。また、コピーできる敵を2匹以上同時に吸い込むと「ミックス」となり、能力がスロットを始め、止まるまで放置すると、敵の組み合わせによって決まった能力がコピーされるが、任意のタイミングで止めることもできる。尚、コピーした状態でダメージを受けると、そのコピー能力は星となってカービィから飛び出し、画面内を飛び跳ねた後、一定時間で消える。その星を飲み込むと再びコピー能力を復活できる。

 また、「ダッシュ」と「スライディング」の2つの基本アクションが追加され、カービィが走る様になり、スライディングしながらキックで攻撃して、吸い込む事ができる敵であれば倒せる様になった。この2つの基本アクションは、以後のシリーズにも受け継がれている。ファミコンの少ない容量においてカービィの表情は実に多彩だ。

 ステージやレベルは1度クリアすればいつでも行き来できる。最初は行けなかった場所でも、ステージを進み、戻る事で行ける様になる。そのまま「おりゃー」っと進んでもクリアできるが、「100%クリア」(タイトル画面に現在までの「%」が表示される)を目指すためには、いろいろな場所にある「スイッチ」を押すやり込み要素がある。また、レベルをクリアすると、闘技場やクレーンゲーム、ワープスター発着場といった隠し面が出現する。

 難易度的にはそこまで難しくない、序盤は緩いくらいだが、ステージが進むに連れてゆっくりと難易度も上がる。前述のカービィのアクションなど、非常に丁寧に作り込んであり、ゲームボーイアドバンスからニンテンドーSwitchまで歴代任天堂ハードの多くに移植またはダウンロード販売されており、現在でも容易に遊ぶ事ができる。


 余談だが、『星のカービィ』は元々HAL研究所が『ティンクル☆ポポ』というタイトルでほぼ完成しており、既に3万本の受注と広告も打っていた。だが、任天堂のチェックで「もう少し手を加えればもっと面白くなる」と言われ、また、今やプレミアソフトの代表格とも言える『メタルスレイダーグローリー』(HAL研究所)の宣伝費などで倒産寸前(その後、1度倒産)だったため、任天堂の傘下に入り、1作目は任天堂から発売。国内で約172万本、全世界では約513万本の売り上げを記録した。そして、本作では再建したHAL研究所と任天堂が共同開発し、ミリオンセラーを目指して作られた。

 近年では低学年層向けの「任天堂の顔」として扱われる事が多いカービィだが、「100%」を目指すなら、ひとかどのゲーム野郎にも充分に満足するだろう。


(C)1993 HAL LABORATORY INC. (C)1993 Nintendo