2015/04/29

グーニーズ

 
【発売】コナミ
【開発】コナミ
【発売日】1986年2月26日
【定価】4,900円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】384Kbit
【ジャンル】アクション




キャラクターゲームの成功例


【ストーリー】 
 アメリカのグーンダックスという静かな港町。ここに自分達の事を「グーニーズ」と呼ぶ遊び仲間がいた。ある日、偶然にグーニーズは伝説の海賊「片目のウィリー」が印した宝の地図を見つけた。さっそく宝捜しへと出かけたグーニーズだが、海賊の亡霊や悪党「フラテッリー・ギャング」の一味に捕えられ、岩牢に閉じ込められてしまった。そこで君は捕えられたグーニーズを助けるため、危険な冒険に出発する。


【概要】
 スティーヴン・スピルバーグ製作総指揮、リチャード・ドナー監督の映画『グーニーズ』を原作としたアクションゲーム。映画公開の85年末にコナミ(現コナミデジタルエンタテインメント)からまずMSX版が発売。これをベースにしつつも大幅に内容を変更してブラッシュアップしたのが本作である。BGMにはシンディ・ローパーの歌う映画の主題歌「The Goonies 'R' Good Enough」が使用されている。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。全6ステージ。主人公「マイキー」を操り、ギャング一味にさらわれたグーニーズの仲間5人と女の子を助け出すのが目的。基本攻撃はキックのみで、敵を倒すと現れる爆弾でステージ内にある岩牢の扉を破壊し、その中に幽閉されている仲間&1ステージ内にある3つの鍵を探すのだ。中には飛び道具のパチンコやライフ回復のアイテムが隠されている事もある。鍵さえ集めて出口の扉に辿り着けば一応ステージクリアとはなるが、仲間が1人でも欠けていると女の子がいるステージ6へは進めず、再びステージ1へ戻されてしまうので注意。

 とは言っても、意地悪な仕掛けや難しいテクニックが必要とされるわけではなく、残り時間さえ気をつけてマップ内にある岩牢の扉をくまなく破壊していけばいい。ライフ制なのでそう簡単にやられる事もなく(爆弾の爆風に当たると一発アウト)、気楽に遊べる。宝探しが目的の原作に合わせ、隠れキャラや隠しアイテムも豊富だ。もちろん見つけなくてもクリアはできるが、中には便利なアイテムもあるので、いろんな場所でテキトーにキックしたりしゃがんだりすると吉。ゲームオーバーになった際には、タイトル画面に戻される前にコントローラーの上+Aボタンを押してスタートすれば、ゲームオーバー直前の状態から再スタートできるぞ。


【総評】
 後にも先にも粗製乱造のイメージが付きまとうキャラクターゲームの中で、本作は簡単過ぎず難し過ぎない絶妙な難易度と、ストレスのない操作性、軽妙なBGMで万人に勧められるアクションゲームに仕上がった。往々にして昔も今もキャラクターゲームの駄作が多い理由は、そのキャラクターに依存し過ぎてゲームとして出来損ないになるか、原作を無視し過ぎてキャラクター性が希薄になりファンからヒンシュクを買うかのどちらかのケースが多い。本作は「宝探し」という原作の本筋を避け、「仲間探し」に目的を変更したが、これが功を奏した。アクションゲーム単体としての完成度を十分に高めつつ、舞台設定や主題歌をアレンジしたBGMなどで『グーニーズ』らしさを加えた。この技量に裏付けされたバランスとセンスはさすがコナミと言えよう。今でこそもう心底アレな感じになってしまったが、昔のコナミはそれはもうすごかったのだ。結果として本作はこの時期のアクションゲームとしては頭ひとつ抜けた完成度となった。

 本作は88年にディスクシステムの書き換え専用として移植されたものの、短期間で終了となり、現在のダウンロード販売用などには移植されていない。これは原作の配給元との権利が切れているためだ。87年に発売された続編『グーニーズ2-フラッテリー最後の挑戦-』も同様。マイキーはコナミのキャラクターがわらわら登場する『コナミワイワイワールド』の主人公キャラの1人としても登場したが、こちらもモバイル版への移植は自社キャラクターの『バイオミラクルぼくってウパ』に置き換えられている。でも、今でも100円くらいで入手できるのであまり問題ない感じ。慣れれば30分くらいでエンディングに辿り着けるし、気楽に遊べていいゲームですぜ。



(C)Konami 1986
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