2015/04/26

ポピュラス


【発売】イマジニア
【開発】インフィニティー
【発売日】1990年12月6日
【定価】8,800円
【媒体】スーパーファミコン用バックアップカートリッジ
【容量】4M
【ジャンル】シミュレーション




見ろ、人がゴミのようだ(違


【ストーリー】
大いなる地に降り立つ二つの種族あり
意思の集合をもって大地を創造せん
空に太陽ひとつ輝くならば
地上に支配者はただ一人
見えざる野心という名の衣をまといしより隙生じ
かくして両者互いに旗を翻す
剣を交えること無数なれど未だ雌雄を分かたず
後世の者、この時代を指して神と悪魔の時代と呼ぶ
…『創世記』序章



【概要】
 89年にイギリスのブルフロッグ社が開発したパソコン用シミュレーションゲーム。プレイヤーは「全能の神」となり、敵対する2つの種族の一方に力を貸して地上世界を統一させるという独創的なシステムにより、世界中で大ヒットした。このスーパーファミコン版は、PC-9801やFM-TOWNS、X68000などで日本語版を制作したインフィニティーが移植を担当。世界観が純和風の「大江戸」、お菓子の国の「ケーキランド」、ファミコンやゲームボーイといった任天堂製ハードを模した「ビットプレーン」などのオリジナル地形が追加されている。全1,000ステージ。


【ゲームシステム】
 すんげえ大雑把に言ってしまえば、壮大な「陣取り合戦」だ。一方の種族に肩入れする神=プレイヤーは、人間が繁栄しやすく土地を開墾するのが主な仕事。窪んだ所は埋め立てて、盛り上がった所は削って整地。そうして平地を大きくすれば、人間はその土地に建物を作る。整地面積が広ければ広いほど建物は大きくなって人も増えるってわけ。敵対するもう一方の種族はコンピューターが神(プレイヤー側から見ると悪魔)として君臨しているので、どちらの勢力が先に繁栄して相手を滅ぼすかで勝敗を決める。まさに神々の戯れですな。


 人間は放っておいても勝手に建物を作って勢力を広げようとする。「敵を見つけたら戦え」とか「味方を見つけたら合体してキングスライムみたく強くなれ」といったいくつかの指示はできるが、プレイヤーが人間を直接操る事はできない。そこで、神という立場を活かして天変地異を起こし、敵の勢力に打撃を与えて間接的に繁栄を助けるのだ。もちろん、敵も同じ事をしてくるので、殺られる前に殺るのが神々の掟である(うそです神様ごめんなさい)。

 人間の発展に寄与すれば自然と「信仰心」が増し、画面右上の「サイコ・フレーム」が上昇。その上がり具合に応じて「地震」、「沼地」、「火山」、「洪水」などの天変地異が使える様になる。逆に敵側から天災を受ければ信仰心が減少し、最悪の場合は開墾さえできなくなる事もある。これらの天災で敵を滅ぼす事も可能だが、本作の真髄は最終的に「ハルマゲドン=最終戦争」の発動だ。これを使用すると、敵味方全ての建物は地上から消えてなくなり、人間だけが残される。そして、残された人間は「合体」を繰り返しながら世界の中心地へ向かい、最後は敵味方それぞれ1対1となって殴り合うのだ。ここで相手を倒せばステージクリアとなる。

 負ければ種が絶たれ、勝ったとしても「そして誰もいなくなった」であり、次のステージでは再び何もないところから人類の繁栄を手助けし、滅ぼす。全1,000ステージという冗談みたいな長さは、人の輪廻転生を表しているのかも。あ、でも、「輪廻転生」って概念はキリスト教にはないんだっけ?いや、宗教の話は深く突っ込むとアレなんでいいや。あと、1ステージずつ順繰りクリアってわけじゃなく、ステージによって数ステージ先に飛ばされる仕組み。


【総評】
 スーパーファミコン発売から約1ヶ月後にリリースされた本作は、当時のいわゆる「洋ゲー」を代表するゲームが日本の家庭用ゲーム機で手軽に遊べる様になった嬉しさがあった(もちろん既にメガドライブとPCエンジンではいくつも移植されてはいたが)。ファミコン市場が飽和状態になっていた事もあり、90年前後からゲーム雑誌でも海外産ゲームの記事が採り上げられる様になった。『シムシティ』(マクシス社)や『ダンジョンマスター』(FTL社)、『レミングス』(シグノシス社)など、後にスーパーファミコンに移植される作品も、初見は全て海の向こうで動くパソコン版の雑誌記事だった。頭のネジが2、3本抜けた様な独創的なゲーム達にちょっとした憧れを抱いていた時期だったなあ。
 
 ただ、いかんせんあっちのゲームは見た目が取っ付きにくい。日本製のゲームはよくも悪くも「ユーザーフレンドリーこそ正義」みたいな感じだけど(今では輪をかけて過保護になってますな)、海外のゲームは「遊びたきゃ自分でなんとかしな。アタシはあんたのママじゃないのよ?」的なスタンス。この『ポピュラス』にしても、レイアウトからしてこれまであまり馴染みのないクォータービューだし、とにかく小難しくて色気もケレン味もない。でも、やっと憧れていた海外のゲームができる期待からどうにかこうにか遊んでみると、海外産ゲームはその取っ付きにくささえ乗り越えれば国産ゲームにはない面白さがある事を教えてくれたのだった。

 この手の海外産ゲームは、得手不得手というよりも、肌に合うか合わないかってのが大きくて、本作に限らず、「すげー面白い!」か「クソつまんねえ!」のどっちかに二分される場合がよくある。でもね、それでいいと思うんですよ、ゲームって。他人やネットの評判で分かった気になるより、とりあえずやってみれ。そういうプレイヤーが増えたから、今や日本のゲームはシリーズ物ばっかの安牌連発でなんともつまんない事になってしまったのだ。ゲームくらいてめえで面白いか面白くないか判断しろっつーの。以上、懐古主義者のタワゴトでした☆でもさ、この頃はまだ一部のパソコン用ゲームが取り上げられるだけで、家庭用ゲームは日本の独壇場だったのに、いつの間にか逆転してしまったのはちょっと寂しいですばい。

 本作は海外での評判やパソコンでの日本語版の人気と、スーパーファミコン本体が発売されてすぐのリリースだった事もあり、約40万本を売り上げた。僕は発売から半年くらいして中古で2,000円くらいで買ったけど、心臓の鼓動音と時折聞こえる風の音以外にBGMがないあの雰囲気がとても好きだ。また、日本語版のバラエティに富んだ追加ステージは、ずいぶん取っ付きやすいイメージになっている。このさすがのアレンジはインフィニティーのセンスと、日本のゲーム会社の面目躍如といったところ。ただ、今改めてやるとマウスで遊びたいですな。当時はパソコンなんて持ってなかったんでそんな事思わなかったけど、コントローラーでクォータービューのアイコン群を操作するのはなかなかもどかしい。

 以降も移植作や続編が多くのプラットフォームで発売されているが、本作は現在でも入手しやすく、カセットのみなら100円以下でも売っている。でも、取扱説明書がないとアイコン群の意味やボタンのショートカットがさっぱり分からないと思うので、なるべく説明書付きを買おう。それでも400円くらいで足りるはず。



(C)1990 IMAGINEER CO.,LTD. (C)1989 / 1990 Electronic Arts / Original by Bullfrog / Japanese Version by Infinity

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