2015/04/15

ナムコミュージアムVOL.1



【発売】ナムコ
【開発】ナウプロダクション
【発売日】1995年11月22日(PlayStation the Best版:1999年10月28日)
【定価】5,800円(PlayStation the Best版:オープン価格)
【媒体】プレイステーション用CD-ROM
【ジャンル】オムニバス
【周辺機器】ネジコン対応
【受賞】1996年:CESA大賞'96ゲームジャンル別賞バラエティ賞




昔のナムコが好きだ!


【ストーリー】
 本日はナムコミュージアムへお越しいただきまして、誠にありがとうございます。当ミュージムは、歴史に残る数々の名作を当時そのままの形で体験する事ができるエンターテインメントミュージアムとしてオープン致しました。もちろん展示資料なども充実させ、ゲームだけでなく、当社の歩みについてもより深くご理解いただけるよう配慮致しております。今回は第1弾という事で、比較的初期のゲームを中心にご紹介させていただきましたが、第2弾以降もより素晴らしい作品を集めていく予定ですので、ぜひご期待下さい。

 尚、館内は全て禁煙。フラッシュによる撮影はご遠慮いただいております。また、指定された展示物以外には、決してお手を触れませんようご協力をお願い致します。それでは、ナムコミュージアムをごゆっくりお楽しみ下さい。


【収録作品】
01.パックマン(80年7月)
02.ラリーX(80年11月)
03.ニューラリーX(81年2月)
04.ギャラガ(81年9月)
05.ボスコニアン(81年11月)
06.ポールポジション(82年9月)
07.トイポップ(86年4月)





【概要】
 ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)が銀河系一輝いていた頃に発売されたアーケードゲームの数々を完全移植もしくは完全に近い移植で複数収録したオムニバスソフト。ゲームのみならず、多くの関連資料や同社の会社資料までも収録した最強に強まったプレイステーション用ソフトとして、全6本が順次発売された。移植の再現度、資料性、コストパフォーマンス、どれをとっても神のようなシリーズの第1弾。『ラリーX』、『ニューラリーX』、『ボスコニアン』、『トイポップ』は家庭用ゲーム機では初の移植である。また、『ポールポジション』のみ別売りの周辺機器「ネジコン」に対応している。買え。


【ゲームシステム】
 この『ナムコミュージアムVOL.1』では博物館風の建物に収録ゲームとその資料が展示されているという設定で、プレイヤーは館内を自由に見て回る事ができる。もちろん、すぐに目当てのゲームで遊びたい場合はタイトル画面から直接呼び出す事も可能だ。建物に入ると、ナムコファンにはお馴染みの「受付小町」が出迎えてくれるのが嬉しい。受付小町は85年に作られたナムコの受付案内ロボットで、合併後の現在も稼動している。画面右下に表示されている「パックマン」はナビゲーター。展示物などがあると頭上に出る「!」マークと共に身振り手振りでプレイヤーに教えてくれ、ほっとくと寝ちゃうとこがかわいい。

 館内は展示物が閲覧できる「ラウンジ」と、各ゲームをプレイする「ゲームルーム」に分かれており、貴重な資料の数々を見る事ができる。中にはビデオゲーム登場前のエレメカやロボット(顔がちょうこわい)の販促用パンフレットなんかもあるが、目玉は広報誌「namco COMMUNITY MAGAZINE NG」の表紙だろう。83年に季刊誌としてナムコ直営店のゲームセンターで無料配布された後、86年に月刊化され有料になるも(150円)、メーカーとファンとを繋ぐ貴重な雑誌として全52号が93年まで刊行された。僕が当時住んでたとこには直営店がなくて、ずいぶん後になってかーなーりー欲しくなったんだけど、この「NG」は一企業の単なる広報誌以上の魅力があり、ある意味ナムコファンのステータスグッズにもなっているため、今手に入れようとしたらかーなーりーお高くて買えないので、どなたかダブってたら1冊でもいいので譲って下さい!

 そんなわけで、インターネットが一般家庭にまだ普及していなかった95年当時において、これらの資料はナムコファンにとってはどれも垂涎モノばかりで、ゲームそのものよりもこの資料のために本シリーズを買い続けた人も多いはずだ。僕もその1人なんですけどね。

 ゲームルームに続く通路にも各ゲームの資料がたくさん展示されていている。グッズはもとより、インストラクションカードや基盤の写真までも見る事ができ、しばらく飽きない。あ、そうだ、ラウンジもゲームルームも共に一部の資料は拡大して見る事ができるんだけど、プレイステーションの解像度の関係上、「はっきりくっきり読みやすい」っつーもんではない。これはハードの仕様なんでどうしようもないところではある。

 ゲームルームに入ると、そこは各ゲームの世界観に沿った部屋になっており、3Dで再現された筐体に触れるとゲームをプレイできる。前述した様にタイトル画面で直接呼び出す事もできるが、こうしてじっくりと展示を見て回った後でプレイするのもまた楽しいのだ。

 部屋の中では各ゲームのBGMをアレンジしたナイスな曲を聴く事ができるのだが、このアレンジがまた秀逸で、これだけ集めてアルバム作って欲しいくらい。また、ラウンジにある「ジュークボックス」ではオリジナル版のサウンドテストができる隙のなさはさすがである。


【総評】
 80年代のゲームファンはイコールナムコファンでもあったので、どうナムコ作品を扱おうか5秒ほど考えていたのでした。というのも、この『ナムコミュージアム』シリーズが最強過ぎてファミコン版のカートリッジは軒並み手放してしまったし、ハードがいわゆる当時の「次世代機」だったり、複数収録のオムニバス形式だったりと、普段とはちょい勝手が違うなーと思って。でも、まあ、当ブログも今回で10回目なので、その記念(?)に本作を紹介し、収録されている各ゲームも今後は個別に「解禁」するって方針で進めようと思います。いや、収録ゲーム全部は書かないけど、いくつかはいずれ書く!かも!みたいな!

 さて、冒頭で「完全移植」と書いたものの、本作に関しては「完全に近い移植」というのが正しい。具体的には、『パックマン』ではアーケード版にあった「永久パターン」が使えない(らしい)。『ラリーX』と『ニューラリーX』は自機のスピードがアーケード版よりやや速い(らしい)。『ギャラガ』では自機の当たり判定が小さくなっている(らしい)。『ボスコニアン』は障害物の数や敵の配置が違う(らしい)。『ポールポジション』は版権の都合上、アーケード版では実在する企業の看板がナムコのキャラクターに置き換えられているそうだ。「らしい」とか「そうだ」っつーのは、僕にはそこまで詳しく分からないでインターネットさんに聞きました。

 この頃って、格闘ゲームでは特に顕著だったんだけど、家庭用ゲーム機の性能が格段に上がったぶん、「完全移植じゃなきゃダメ」みたいな風潮が確かにあるにはあったんですわ。でも、この収録内容なら文句ナシっつってもいいんじゃないでしょうか。少なくとも僕は全く文句ないです。この後、多くのプラットフォームでこの『ナムコミュージアム』という同じタイトルのソフトが発売されているが、このプレイステーション版を上回る完成度のものは個人的にはないと思っているので、何はなくともこれを買おう。99年には廉価版「PlayStation The Best」でもオープン価格(この廉価版シリーズはメーカーに関わらずだいたい2,800円)で発売されいる。ナムコばんざーい!うえーい!




Goods
ナムコ20周年記念シール&ロゴステッカー
 遊びをクリエイトしまくる有限会社中村製作所がクーソーしてから寝ていきたい株式会社ナムコになって20年経った年に販売店へ配られた20周年記念シール。これをゲームソフトのパッケージなんかに店がペタペタ貼ってたわけです。なんで持ってるかってーと、その数年後に一時期ゲーム屋でバイトしてたから。余って倉庫に眠ってた販促物なんかをよくもらってたけど、今はもうほとんど手許に残ってない。ロゴステッカーもその時もらったもの。



Produced by NAMCO LTD. (C)1995 NAMCO LTD.,ALL RIGHTS RESERVED

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