2026/07/20

機動戦士Zガンダム ホットスクランブル

 



【発売】バンダイ
【開発】ゲームスタジオ
【発売日】1986年8月28日
【定価】5,500円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】160Kbit
【ジャンル】シューティング




こんなゲーム、修正してやるっ!


【ストーリー】
 宇宙世紀0085―宇宙は一見平和を取り戻したかの様だった。しかし、「地球の引力に魂を引かれた人間達」=エリート意識の集団「ティターンズ」は、地球連邦政府を手中に収め、スペース・ノイド達の再度の反乱を防止する名目で、半連邦組織活動を弾圧していった。それが遂に「30バンチ事件」という大量虐殺の悲劇に繋がる。しかし、それは、半連邦政府活動を更に拡大させた。コロニー住人や、連邦政府に疑問を抱く軍人も参加して、半地球連邦政府活動組織「エゥーゴ」が誕生。宇宙世紀0087、主人公のZガンダムのパイロットであるカミーユ・ビダンは、旧サイド7(グリーン・ノア1)の住人であったが、ジャブロー降下作戦と同時にエゥーゴに参加。そして、激しい戦いが始まった。


【概要】
 富野由悠季氏、日本サンライズ(現サンライズ)原作のアニメ『機動戦士Zガンダム』は、85年から86年に放送された、『機動戦士ガンダム』シリーズの第2作目である。「ジオン公国軍対地球連邦軍」という前作から7年後を描いた物語で、「エゥーゴ対ティターンズ」という地球連邦軍の内紛を描いた。05年から06年にはリメイク版劇場用映画3部作『機動戦士Ζガンダム A New Translation』も公開。数ある『ガンダム』シリーズの中でも未だに人気が高い作品である。

 本作は、『ゼビウス』や『ドルアーガの塔』など、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)の代表作を生み出してきた遠藤雅伸氏(現東京工芸大学芸術学部ゲーム学科客員教授)が独立して開発した。ナムコはキャラクターゲームを作らないため、遠藤氏は退社し、自ら本作をバンダイ(現バンダイナムコエンターテインメント)に売り込んだ。そのためか、TVCMでは『Zガンダム』よりも遠藤氏を大きく採り上げたものとなり、パッケージも通常のファミコン用ソフトの2倍の大きさとし、プロモーションにも力を入れた。結果的に売り上げ本数は約40万本だったが、それでも黒字であった。


【ゲームシステム】
 疑似3Dのシューティングゲーム。1ステージは、「地上作戦」、「宇宙作戦」、「要塞内部」の3つで構成されており、迫り来る敵モビルスーツ(MS)相手にZガンダムのビームライフルの砲身を操作して地上戦と宇宙戦を戦い、要塞ではサイドビュー形式のシューティングゲームに変わる。ここではZガンダムの全身グラフィックが描かれ、時に飛行形態「ウェイブ・ライダー形態」に変形しながら、要塞最深部にある「コア」を目指して進む。
 サウンドは「ゲーム作曲家の先駆者」と呼ばれ、ナムコで『ギャラガ』『マッピー』を手掛け、遠藤氏と共にゲームスタジオを設立した大野木宜幸氏。タイトル画面からMSの紹介デモ画面は鮎川麻弥氏が歌う「Ζ・刻を越えて」、ゲーム内は森口博子氏の歌う「水の星へ愛をこめて」、ゲームオーバー&エンディングはこちらも鮎川氏の歌う「星空のBelieve」の3曲のアレンジを手掛けた。作曲者のニール・セダカ氏が『Ζガンダム』を題材にしたゲームにこの3曲をの使用許可を出したのは、本作だけである。ポーズボタンを押すとアニメの「アイキャッチ」の曲が鳴る。全16ステージで、17ステージ以降にゲームオーバーになるとエンディングとなる。


【総評】
 ナムコ時代の遠藤氏の作品に比べると、ヒッジョーに単調であり、奥深さもない。また、対象ユーザーの年齢層を考えると、ストーリーが長々と英語表記で流されても、意味が分からないだろう。ステージが変わっても敵MSが変わるくらいで、どちらも大した変化はない。MSはティターンズ及び途中から参戦する第3勢力「アクシズ」の全機が細かく描かれており、スペックと並んでデモ画面で紹介されるが、そのスペックはあくまでアニメの設定であり、ゲーム内ではどれも一撃で倒す事ができる(ステージ16の要塞内部に登場する「キュベレイ」のみ無敵)。地上では推力増進用戦闘機「ベースジャバー」にMSが乗っていたり、コロニーの他にも戦艦「アレキサンドリア」や「ドゴス・ギア」らも登場するなど、グラフィックや設定的にはこだわりが見える。しかし、ゲームとしては、一定時間経つか、一定数の敵MSもしくは特定のMSを倒すと地上から宇宙に場面変化するも、背景のグラフィックが違うだけで、特に意味を感じない。よくも、よくもこんなやり方をっ!


 要塞内部(コロニーや戦艦)は、前述した様にサイドビュー形式に大きく変わる。Zガンダムも全身が描かれ、ボタンひとつで飛行形態に変形できるが、鉄骨で組まれた無駄に広いマップで、敵MSは無限に湧いて来る。要塞最深部にあるコアは自ら攻撃はして来ないが、こちらの攻撃を受けると、それを2倍の威力の複数扇情弾に分かれ、跳ね返して来る。これをウェイブ・ライダー形態でかわすのがなかなか難しいんだ。と言うのも、ウェイブ・ライダー形態は鉄骨に触れると自動的に解除され、MS形態になっちゃうからだ。


 延々と「水の星へ愛をこめて」が流れる中、1ステージ内でも、ステージが進んでも延々と似た風景が繰り返される。要するに全くメリハリがないのだ。どうした、遠藤雅伸27歳(当時)!?MSのグラフィックの凝り方、アニメ同様のサウンド、全て英語表記と、単なるマニアが作ったまるで独創性のない作品になってしまった。あなたって人はっー!

 発売後、キャンペーン用のプレゼントとして、製品版とはディテールの違う「ファイナル版」が約1,000本製作された。また、04年にはプレゼント企画としてゲームボーイアドバンス用ソフトがこちらも非売品として作られた。ゲームとしてはイマイチだが、不思議と今でも人気があるんだよなー。


(C)相通エージェンシー・日本サンライズ (C)BANDAI 1985

0 件のコメント:

コメントを投稿