【発売】アトラス
【開発】アトラス、遊企画
【発売日】1992年10月30日
【定価】9,800円
【媒体】スーパーファミコン用バックアップカートリッジ
【容量】12M+64Kbit
【容量】12M+64Kbit
【ジャンル】ロールプレイング
「人間」とは何者なのか
【ストーリー】
日本の首都、東京。その大都市東京の一角、吉祥寺に母親と二人暮らしの少年がいた。母親想いの心優しい少年は、平和な日々を過ごしていた。
ある夜、少年は奇妙な夢を見る。異次元世界の迷宮、喋る扉、十字架に掛けられた少年、悪魔に虐げられた少女、謎の女、そして、怪しい儀式…。
不思議な夢から目を覚ますと、井之頭公園で殺人事件が起こったらしく、街は騒然としている様だった。公園は警察によって閉鎖されており、他の街へ行く事も出来なくなってしまったらしい。しかも、目を覚ますと同時に、パソコン通信により、不可解なメッセージが送られて来た。そして、プログラムをダウンロードすると、それは悪魔を自分の「仲間」としていつでも召喚できる「悪魔召喚プログラム」であった...。
【総評】
『真・女神転生』シリーズの大きな特徴のひとつに、「徹底したドライ感」がある。グラフィックやサウンドもドライなら、ストーリーのシチュエーションもそうだ。例えば、序盤で最愛の母親が悪魔に襲われてしまい、人間の仲間「ロウヒーロー」&「カオスヒーロー」と3人で悪魔を倒すのだが、これだけの事態にも関わらず、仲間は2人とも主人公に一言かけるのみで、感傷的なサウンドや演出は一切ない。プレイヤーは「恐らくこの事が主人公が旅をする目的になったのかな?」と想像する。そう、全ては語らないのだ。このドライさは徹底的に貫かれている。あまりにドライなので、主人公は筆者の、2人のヒーローは友達の名前を勝手に付けて遊んだが(←事後承諾)、シビアな世界観の中でなかなかマヌケでよい。一緒に長く旅を続けてきた同士である仲魔をあっさりと悪魔合体の素材として使うのもドライだ。
【概要】
87年発売の『デジタルデビル物語 女神転生』及び90年発売の『デジタルデビル物語 女神転生II』は、共にアトラスが開発し、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)がファミコンで発売した3Dビュー形式のRPG。その流れを汲んだ本作は、アトラスが初めて自社ブランドで発売した作品である。現代を舞台にし、思想の違いによる決別、ドライなサウンドやシビアなシナリオなどが人気を博し、現在まで続編が作られているシリーズ1作目。尚、ストーリー的には前作までとの直接的な繋がりはない。
シリーズの大きな特徴に、敵キャラクターと戦闘に入る前の「会話」をきっかけに「仲魔」にでき、その仲魔と仲魔を「邪教の館」で「合体」させ、更に強力な悪魔=仲魔を造る事ができる。ただし、自分の属性が途中で変わると、相反する属性の仲魔は使えなくなる。が、あえて相反する悪魔を造り、「合体素材」にするという手もあるのだ。一定の法則もあり、ゲーム進行より「悪魔合体」に熱中するユーザーも多かった。世界中の様々な宗教の神や悪魔を一緒くたにして、それを「素材」として扱い、より強い悪魔を造り出す背徳性も魅力だ。
【ゲームシステム】
3Dビュー形式のロールプレイングゲーム。街マップ上を移動する時のみトップビューとなる。遭遇した敵(悪魔)とは、戦闘以外にも会話を行う事ができ、うまく交渉するとその悪魔を仲魔にできる。仲魔は通常は主人公の持つ携帯コンピュータ内にいるが、呼び出して共闘したり、合体素材としてより強力な仲魔を生み出す事もできる。合体には「2身合体」と「3身合体」があるが、仲魔の属性によっては逆に弱い悪魔になったり、合体できないケースもある。このあたりは攻略本や良質なウェブサイトに掲載されているので、各自で調べるよーに。
悪魔に影響を及ぼすのが月齢(=月の満ち欠け)だ。新月(NEW MOON)から満月(FULL MOON)までの間は9段階で表示されるが、まず、新月→満月の流れで悪魔の興奮度が上昇し、交渉成立が難しくなるだけでなく、FULL MOONになると問答無用で交渉不可となる。そのため、FULL MOONに近い月齢で強敵やボス戦などに挑むのは得策ではない。また、邪教の館での悪魔合体において、稀に起こる「合体事故」もFULL MOON時だ。
【総評】
『真・女神転生』シリーズの大きな特徴のひとつに、「徹底したドライ感」がある。グラフィックやサウンドもドライなら、ストーリーのシチュエーションもそうだ。例えば、序盤で最愛の母親が悪魔に襲われてしまい、人間の仲間「ロウヒーロー」&「カオスヒーロー」と3人で悪魔を倒すのだが、これだけの事態にも関わらず、仲間は2人とも主人公に一言かけるのみで、感傷的なサウンドや演出は一切ない。プレイヤーは「恐らくこの事が主人公が旅をする目的になったのかな?」と想像する。そう、全ては語らないのだ。このドライさは徹底的に貫かれている。あまりにドライなので、主人公は筆者の、2人のヒーローは友達の名前を勝手に付けて遊んだが(←事後承諾)、シビアな世界観の中でなかなかマヌケでよい。一緒に長く旅を続けてきた同士である仲魔をあっさりと悪魔合体の素材として使うのもドライだ。
登場キャラクターは悪魔を含め全て「ロウ」、「カオス」、「ニュートラル」の属性を持っている。単純に考えてしまうと、ロウ=善行、カオス=破壊と混沌、ニュートラル=中立と捉えてしまいがちだが、これは捉えた側の価値観であり、価値観や倫理観といったものは個人の立場や思想、もっとマクロに見れば歴史や社会情勢によって変わるものであり、そう単純なものではない。人間のために悪魔をバンバン倒していけば、人間側から見れば「善行」だが、神や悪魔側から見れば「蛮行」と捉えられる。映画監督の押井守氏の言葉を借りれば、「正義を行えば世界の半分を怒らせる」だ。便宜上「悪魔」と書いてはいるが、他国や他宗教では「神」として祀られていたりする敵キャラクターも大勢いる。押井さん、たまにはいい事言うじゃん!ニュートラルにしても「中立」という言葉は耳障りこそいいが、「自分の意見を持たない責任感がない」とも捉えられる。実際には「中立」という立場が一番難しく、相対する両方の「責任」を背負うのが本来であり、ただ傍観しているのは単なる「無責任」に過ぎない日和見な人間なのが分かる。まあ、人間ってのは結局はみーんな自分の好き勝手に生きており、それで世の中が成り立っているわけだ(暴論)。
お金と「マグネタイト」、「魔石」についても触れておかねばなるまい(←おかねシャレ)。どれも悪魔との交渉に必要なものだ。金を要求してくる悪魔ってのも俗世的だけど。武器や防具、アイテムを売ってる店はそう多くないため、仲魔になってほしい悪魔が要求してきた時は大盤振る舞いでパーっといこう!マグネタイトも要求される物質のひとつだが、これは悪魔の「エネルギー源」にもなっている。パーティに仲魔を連れて歩くだけで徐々に減っていくし、携帯コンピュータ内から仲魔を呼び出す時にも必要だ。魔石は、道具として使えばヒットポイントが回復するが、これも主に交渉手段のアイテムだ。いずれも敵を倒すと入手できる。
ストーリー的には「この国は腐っとるんで悪魔を復活させよりよい日本を新たに創る!」とうそぶく「ゴトウ」を崇拝する過激派「ガイア教」と、そうはさせんとする保守派「メシア教」が対立し、アメリカが内政干渉など知った事かとICBM(大陸間弾道ミサイル)を発射。東京は破壊され、ガイア教は少数派となり暴徒化。主導権を握ったメシア教だったが、組織が大きくなあると、これまたその中で過激派と保守派に分かれっつー人間の愚かさが浮き彫りになってくる。序盤以降は、この荒れ果て悪魔が我が物顔で闊歩する東京を舞台に、自分は何者なのかを探す旅だ。たぶん。つーのも、動機としてはちょっと弱いんだよね。ゲームは面白いけど。

難易度は高く、当時は途中で諦めてしまうユーザーも少なくなかった。『女神異聞録ペルソナ』同様、とりあえずセーブポイントが涙が出るほど少ないのが一因だ。全滅or人間が死んだら、ハイ、それまーでーよーであり、所持金だけ半分減るとかあまえ。戦闘画面では、敵1種のグラフィックしか表示されないが、実際の数は画面上部のアイコンで描かれている。同様に敵とのエンカウント率も高く、多勢の戦いが連続するなど、若干バランスがキツい。1度のエンカウントで連続の戦闘が行われる場合も多いため、これがなかなか油断できないのだ。人間はレベルアップすると、「体力」や「速さ」などのパラメーターにポイントを振り分けられる様になっていて、自分好みの主人公にできる。
ファミコンからスーパーファミコンに解像度が上がった&画面右上に表示されるオートマッピングのおかげで、3Dが苦手な筆者でもなんとかクリアする事ができた。いや、マップはやっぱ攻略本片手ですけどね。てへ☆また、「悪魔絵師」ことキャラクターデザイン担当の金子一馬氏の描く魅力的な悪魔の数々も前作よりかなりリアルタッチになり、時に迫力があり、時に魅惑的な悪魔の数々を見る事ができる。
増子司氏のドライでイカスサウンドもこれまた欠かせない。ファミコン版2作も秀逸なサウンドばかりだったが(これのアレンジ版サントラが最高なんだ、また)、本作ではより磨きがかかっている。戦闘曲がヘヴィ・メタルに固定されたのも本作からである。そんな中でのエンディング曲は、満足感と切なさと主人公の今後を明るく照らすシリーズ屈指の名曲だ。この曲を聴くためにプレイしたと言ったら過言だけど、それくらいいい。聴け。
ストーリーの終盤開始に自分の属性がロウかカオスかに決定されるが、ニュートラルには戻せる。筆者の場合、1度はカオスになったが、命令してくる悪魔の態度が気に入らなかったため、口の利き方を教えてやろうと倒したら、ニュートラルになった。が、これがキツかったー。なんせ、ロウ側とカオス側の両方のボスを倒さなければいけないので。エンディングは、ロウ、カオス、ニュートラルの3種あるが、やっぱね、人間は神や悪魔の力を借りずに未来を創らなくちゃねと思ったのと、個人的に人に命令されるのがキライだった結果だろうなーと。いやー、クリアするまで1ヶ月遊んだなー。これで苦手な3Dビューも克服できた気がする。いろいろ考えさせられる良作だ。
【発売】SME・ビジュアルワークス
【発売日】2003年3月5日
【定価】2,900円
【収録時間】約68分/約55分
【発売日】2003年3月5日
【定価】2,900円
【収録時間】約68分/約55分
だいぶ前に『真・女神転生』と『真・女神転生II』のオリジナル&アレンジ版を持ってたんだけど、オリジナル版はスーパーファミコンのハードの特性上、「音がこもる」のと、アレンジ版はどちらもハズレだったんで(『II』とか世界観に一番遠いオーケストラだったし)手放したが、プレイステーションに移植されたオリジナル版の『真・女神転生 サウンド・コレクション』(曲・増子司)の存在を今更知ったんで、購入。両作品全曲の他、『真・女神転生if…』、『真・女神転生 NINE スタンドアローン版』からのセレクションも収録。プレイステーション版のアレンジも邪魔にならないし、2枚組みで聴き応えあり。
【収録曲】
■DISC 1 プレイステーション版『真・女神転生』より
01. タイトルデモ
02. タイトル
03. 夢
04. 自宅
05.パスカル
06.吉祥寺
07.アーケード街
08.Neutral
09.大使館
10.店
11. ターミナル
12. 四天王の館
13. エンカウント
14.戦闘
15.レベルアップ
16. Law
17. 銀座
18. 邪教の館
19. 悪魔合体
20. 渋谷
21. ボス
22. ゲームオーバー
23, 廃墟
24. Chaos
25. カテドラル
26. エピローグ
27. エンディング
28. 魔人
■プレイステーション版『真・女神転生if…』より
29. タイトルデモ
30. エンカウント(アキラ編)
31. 戦闘(アキラ編)
32. レベルアップ(アキラ編)
33. ボス(アキラ編)
34. 宿敵
35. エンディング
36. スタッフロール
37. 軽子坂高校効果
■DISC 2 プレイステーション版『真・女神転生II』より
01. タイトルデモ
02. タイトル
03. ジム
04. 3D:ヴァーチャルバトラー
05. 店
06. 3D:ヴァルハラ
07. Neutral
08. 2D:フィールド
09. エンカウント
10. 戦闘
11. レベルアップ
12. 記憶回復
13. 3D:センター
14. Law
15. 邪教の館
16. 悪魔合体
17. 2D:セイレーン
18. 3D:地下世界
19. 中ボス戦闘
20. Chaos
21. カジノ
22. ターミナル
23. ディスコ
24. 2D:魔界
25. 3D:魔界
26. ヒロイン
27. 大ボス戦闘
28. ゲームオーバー
29. アリス
■プレイステーション版『真・女神転生 NINE スタンドアローン』より
30. ボス系戦闘
31. 吉祥寺
32. 原宿
33. 渋谷
34. ラスボス戦闘
Books
『真・女神転生のすべて 悪魔復活編』
【著】成沢大輔
【監修】アトラス、遊企画
【発売】JICC出版局
【発売日】1992年11月1日
【定価】1,000円
金子氏の天使や悪魔などのアナログ画が掲載された「画集」。現在はデジタル描写に移っているが、ペンとマーカーで描かれたアナログのキャラクター達は、デジタルにはない迫力がある。当時から細部までこだわって描かれているのが分かるファンならぜひ一読してほしい1冊。
(C)西谷史 / シップス (C)ATLUS / 遊企画




















