2026/08/10

ナイツ ~into Dreams…~

 

 



【発売】セガ・エンタープライゼス
【開発】セガ・エンタープライゼス(ソニックチーム)
【発売日】1996年7月5日(サタコレ版:1997年6月20日)
【定価】5,800円(セガマルチコントローラー同梱版:7,800円)(サタコレ版:2,800円)
【媒体】セガサターン用CD-ROM
【ジャンル】アクション
【周辺機器】セガマルチコントローラー対応
【受賞】1996年:CESA大賞'96プログラミング賞受賞
【受賞】1996年:CESA大賞'96グラフィック賞受賞
【レーティング】全年齢




セガサターンを代表する傑作


【ストーリー】
 人は眠りにつくと、「ナイトディメンション」という異次元空間へ旅立ちます。そこには、私達の「楽しい」という意識が投影されて創り出された夢の世界「ナイトピア」と、「暗くて恐ろしい」夢の世界「ナイトメア」という2つの世界が存在していました。ナイトピアは、「ビジター」という夢の訪問者が、「イデア」と呼ばれる光に自分の意識を投影する事で創り出されていました。

 「純粋」を表す「ホワイトイデア」、「成長」を表す「グリーンイデア」、「知性」を表す「ブルーイデア」、「希望」を表す「イエローイデア」、そして、勇気ある者だけに宿る「レッドイデア」。イデアは全部で5つありましたが、今では全てを持つビジターは珍しく、特に勇気のイデアを持つビジターは、ほぼいなくなったと言われていました。この物語の主人公「エリオット」や「クラリス」もイデアによってナイトピアを楽しむビジターでした。しかし、彼らは、まだ気付いていなかったのです。2人は勇気のイデアを持っているという事を。そして、それぞれ大きな事件に関わる事も…。

 その頃、夢の世界では危機的な異変が生じていました。ナイトメアの支配者「ワイズマン」がビジターから全てのイデアを奪い取り、ナイトピアを片っ端から消滅させ始めたのです!数々の「ナイトメアン」を創り出し、続々とナイトピアに送り込みました。その中には、「ファーストレベル」と呼ばれる「魔人」2体も含まれていたのです。あっと言う間に4つのイデアを奪われ、次々に消滅していきました。

 エリオットもクラリスも、それぞれのナイトピアでこの大事件に巻き込まれ、ナイトメアン達は彼らのイデアを4つ全て奪い取りました。しかし、ナイトピアは消滅しなかったのです。2人は襲い来るナイトメアン達を払い除け、恐怖と戦いながらも何とか自分達のナイトピアを救おうと勇気を振り絞っていました。その時です、彼らの頭上に勇気のレッドイデアが出現したのは…。

 昨夜出会った勇気のイデアを持つクラリスの事を思い出しながら、外を眺めていた「ナイツ」は、再び勇気のイデアを持つエリオットを見つけ、叫びました。「やい、オマエ、すぐにオレをココから出せ!」。ナイツはワイズマンが送り出した魔人の1人でしたが、自由を好み、誰の指示にも従おうとしなかったため、夢の狭間に閉じ込められていたのでした。

 自由の身となったナイツは、エリオットの手を取り、地面を蹴って天高く舞い上がりました。すると、エリオットは一瞬でナイツと同化し、自らの意思で空を自由に飛べる様になったのです。「ようし、それじゃ、手始めに奪われた4つのイデアを取り戻そうぜ!5つのイデアが集結すれば、ワイズマンのいるナイトメアまでひとっ飛びだ!」。ワイズマンを倒し、何事にも恐れない真の勇気を掴むため、ナイツ、エリオット、クラリスの3人が挑む「夢」と「勇気」の冒険が始まったのです。


【概要】
 96年にセガ・エンタープライゼス(現セガ)が発売した「夢の世界」を舞台に3D空間を飛び回る新感覚のアクションゲーム。メガドライブでは『ソニック・ザ・ヘッジホッグ』という看板キャラクターが生み出されたが、セガサターンの看板キャラクターは本作の「ナイツ」となる。結果的にナイツはソニックの知名度には及ばなかったが、ゲームとしてはセガサターンを代表する傑作となった。ナイツのキャラクターデザインは、ソニックのデザインをした大島直人氏(現アーゼスト代表取締役社長)。エンディングテーマ「DREAMS DREAMS」も話題となり、キャメロン・アール・ストローザーくんとジャスミン・アレンちゃんの子供2人が歌うバージョンと、カーティス・キング・ジュニア氏&ダナ・カリトリ氏の大人の男女のデュエットが、このゲームを非常に「素敵」なものとしている。ビデオゲーム史上に残る名曲である。96年のCASA大賞(現日本ゲーム大賞)では、プログラミング賞とグラフィック賞をダブル受賞した。


【ゲームシステム】
 3Dビュー形式のアクションゲーム。プレイヤーはエリオットとクラリスのどちらかを選び、夢の世界でナイツと同化して、それぞれ4つのドリームを縦横無尽に飛び回ってクリアしていく。ただし、4つ目のドリームは、他のドリームで「C」以上の評価を得ていないと出現しない。また、ナイツと同化できるのは120秒で、タイムアップになると同化が解けてしまい、エリオットorクラリスは歩いてナイツのいる場所へ行き、再び同化しなければならない。各コースで20個以上集めた「カラーチップ」を「イデアキャプチャー」のドームに入れると、イデアが1つ解放される。奪われたイデアを全て取り戻すとボス戦となる。

 エリオットとクラリスそれぞれ3ドリーム(ステージ)+共通1ドリームの全7ドリーム。ナイツの基本動作はAボタン(A、B、C各ボタンは共通)と十字キーのみで、実質的には2Dビューのゲームと同じであるため、操作方法は簡単だ。本作のために開発された周辺機器「セガマルチコントローラー」でプレイすれば、更に自然な動きでプレイできる…かもしれない(持ってないから分かんないの)。5パターンのマルチエンディング。


【総評】
 言いたい事はだいたい『クリスマスナイツ-冬季限定版-』の項で書いたので、そちらもよかったらご参照あれ。ナイツのアクションはAボタン1つで「ドリルダッシュ」や「タッチダッシュ」、「パラループ」など、様々な空中ジャンプアクションができる。何も考えずにいろんなアクションをしながら飛ぶのは気持ちがいい。この簡単な操作で空中を縦横無尽に飛び回る爽快感は、他のゲームでは味わえないと言ってもいい。



 ゲーム内には「A-LIFE」という人工生命が導入されており、ナイトピアン達はこの「A-LIFE」によって生物の様に生活や繁殖、学習などを行い、独自の生態系を作っている(ホントかなぁ)。プレイヤーもこいつらに間接的に関与でき、行動によってナイトピアン達に変化が起こり、新しい種族が生まれたりするんだって。このナイトピアンのプレイヤーへの好感度によってゲーム内のBGMが変わるのだった。



 プログラムは『ソニック』シリーズのメインプログラマーの中裕司氏(22年に金融商品取引法違反の疑いで逮捕←おーい)、ゲームデザインは『ソニック・ザ・ヘッジホッグ3』を手掛けた飯塚隆氏(現セガ執行役員兼クリエイティブオフィサー)、音楽は『リスター・ザ・シューティングスター』を手掛けた佐々木朋子氏(現フリーランス)や『ソニック・ザ・ヘッジホッグCD』の幡谷尚史氏、本作が入社後初参加作品となった熊谷文恵氏ら、当時のソニックチームのみならずセガが総力を挙げて「キラーソフト」として売り出した。ある意味では実験作だが、セガサターン用ソフトの中でも随一の良作だ。

 できる事なら、タイム制限やランク制度のない、ステージ内を自由に飛び回れるフリースタイルのモードも欲しかったところだ。「C」以上の評価を出すのが案外難しいので、実際にプレイするとどうしても評価を気にしながらの動きになってしまい、爽快感が半減してしまう。それでも、とにかくセガサターン本体を持っているなら手元に置いて損はない1作だ。



Books
『ナイツ・ナイス・ナイト・ツアーズ』




 




【著】スタジオベントスタッフ、
ファミ通編集部責任編集
【発売】アスペクト
【発売日】1996年8月15日
【定価】980円

 スタジオベントスタッフによる「徹底攻略」と銘打った1冊。内容は全ドリームの俯瞰図と横から見たマップによる攻略法解説が主体で、小ネタも多く掲載されている。終盤は逮捕された人の開発インタビューもあり、そつのない作りだが、表紙のイカスデザインに対し、本文内のデザインや色使い、レイアウトなど、全体的に低学年層向けの様に取っ散らかってしまってるのが残念。古本屋で見かけて安かったら買ってもいいくらいな感じ。


(C)SEGA ENTERPRISES,LTD.1996

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