2026/04/11

星のカービィ 夢の泉の物語

 


【発売】任天堂
【開発】任天堂(開発第2部)、HAL研究所
【発売日】1993年3月23日
【定価】6,500円
【媒体】ファミコン用バックアップカートリッジ
【容量】6M
【ジャンル】アクション
【受賞】2015年:日本ゲーム大賞2015経済産業大臣賞




ファミコン晩年にミリオンセラーを記録した丁寧な作り


【ストーリー】
 「アレッ? きょうはゆめを見なかったなあ…?」

 地球から遠く離れた小さな星の小さな国、呆れかえるほど平和な「プププランド」でのお話です。

 お昼ご飯の後のお昼寝から目覚めたカービィでしたが、ちょっと気分がよくありません。いつもなら楽しい夢を見て幸せな気持ちになれるのに、今日は夢を見る事ができなかったのです。カービィもプププランドの人々も、みんな食いしん坊。そして誰もがお昼寝が大好きで、夢を見ることを楽しみにしていました。お昼寝から目覚めた後、人々はお互いに見た夢の事を語り合い、そして、その夢が叶う様にと励まし合うのです。プププランドの果てには「ゆめのいずみ」という、宝石の様に輝く「夢」が湧き出る所があります。それはプププランドの全ての生き物の夢の集まりであり、希望の源でもあるのです。夢の泉に湧いた夢は水の様に流れ落ち、輝きながらプププランドを包みます。そして、眠りについた生き物達に、楽しい夢と安らぎを与えます。泉の不思議な力は、この国に伝わる秘宝のひとつ「スターロッド」によって生み出されていました。ロッドの先にあるキラキラ輝く星は、遠い昔にプププランドに流れ落ちた星屑の欠片だと言われています。泉の中央に備えられたスターロッドは、平和なプププランドの象徴でもあるのです。けれども…。夢のないお昼寝は次の日も、また次の日も、そのまた次の日も続きました。夢を見ていないのはカービィだけではなく、全てのプププランドの生き物も一緒でした。夢を見る事のできなくなった人々は、みんな元気がありません。プププランドから楽しそうな笑い声が聞かれなくなってしまいました。

 「これはきっと、夢の泉に何か起こったに違いない」

原因を突き止めるために、カービィは勇敢にもひとりで泉へと向かいました。すると、そこにはなんと、あの「デデデ大王」が水浴びをしているではありませんか!以前、プププランドの食べ物を泥棒をした、あの大王です。そして、いつもそこにあるはずのスターロッドは消えてしまっていたのでした。

 「またおまえの仕業か、デデデ大王!」
 「ボウズ、何を言ってるんだい。ワシはみんなのためにと思ってだな…」
 「うるさい!スターロッドをどこへやった!」
 「あぁ、あれなら7本に分けて、子分達に預けておいたゾ」

 いったい、デデデ大王は何を考えているのでしょうか。とにかくカービィは、みんなの楽しいお昼寝タイムを取り戻すため、スターロッドを集め、夢の泉の輝きを取り戻す旅に出かけるのでした。


【概要】
 92年に任天堂がゲームボーイ用ソフトとして発売した『星のカービィ』の続編で、シリーズ2作目。敵の能力を「コピー」できる要素は本作からで、以降のカービィの基本能力となっている。ファミコン晩年に発売されたが、前作からの人気とやり込み要素で好評を博し、国内だけで100万本、全世界では約175万本を売り上げた。15年にはシリーズ1作目からWii U用ソフト『タッチ!カービィ スーパーレインボー』までの開発チームに日本ゲーム大賞経済産業大臣賞を受賞した。


【ゲームシステム】
 サイドビュー形式のアクションゲーム。全7レベルで、ひとつのレベルはいくつかのステージに分かれており、ステージ最後にはボスがいる。カービィは下ボタンで敵を吸い込み、Bボタンで吐き出せば行く手を阻む敵やブロックを崩す事ができる。また、特殊な敵を吸い込むと、相手の能力を「コピー」して使える。ダメージを受けるとコピー能力は消えてしまうが、この際に吐き出した「星」を再度吸い込む事でコピー能力は復活する。ステージ中には残機を増やすミニゲーム3種もある。


【総評】
 本作の最大の特徴は、「コピー能力」というシステムの導入である。敵を吸い込んだ状態で敵を飲み込むと、敵の能力をコピーし、その能力を使って敵を攻撃する事ができる(コピーできない敵もいる)。また、コピーできる敵を2匹以上同時に吸い込むと「ミックス」となり、能力がスロットを始め、止まるまで放置すると、敵の組み合わせによって決まった能力がコピーされるが、任意のタイミングで止めることもできる。尚、コピーした状態でダメージを受けると、そのコピー能力は星となってカービィから飛び出し、画面内を飛び跳ねた後、一定時間で消える。その星を飲み込むと再びコピー能力を復活できる。

 また、「ダッシュ」と「スライディング」の2つの基本アクションが追加され、カービィが走る様になり、スライディングしながらキックで攻撃して、吸い込む事ができる敵であれば倒せる様になった。この2つの基本アクションは、以後のシリーズにも受け継がれている。ファミコンの少ない容量においてカービィの表情は実に多彩だ。

 ステージやレベルは1度クリアすればいつでも行き来できる。最初は行けなかった場所でも、ステージを進み、戻る事で行ける様になる。そのまま「おりゃー」っと進んでもクリアできるが、「100%クリア」(タイトル画面に現在までの「%」が表示される)を目指すためには、いろいろな場所にある「スイッチ」を押すやり込み要素がある。また、レベルをクリアすると、闘技場やクレーンゲーム、ワープスター発着場といった隠し面が出現する。

 難易度的にはそこまで難しくない、序盤は緩いくらいだが、ステージが進むに連れてゆっくりと難易度も上がる。前述のカービィのアクションなど、非常に丁寧に作り込んであり、ゲームボーイアドバンスからニンテンドーSwitchまで歴代任天堂ハードの多くに移植またはダウンロード販売されており、現在でも容易に遊ぶ事ができる。


 余談だが、『星のカービィ』は元々HAL研究所が『ティンクル☆ポポ』というタイトルでほぼ完成しており、既に3万本の受注と広告も打っていた。だが、任天堂のチェックで「もう少し手を加えればもっと面白くなる」と言われ、また、今やプレミアソフトの代表格とも言える『メタルスレイダーグローリー』(HAL研究所)の宣伝費などで倒産寸前(その後、1度倒産)だったため、任天堂の傘下に入り、1作目は任天堂から発売。国内で約172万本、全世界では約513万本の売り上げを記録した。そして、本作では再建したHAL研究所と任天堂が共同開発し、ミリオンセラーを目指して作られた。

 近年では低学年層向けの「任天堂の顔」として扱われる事が多いカービィだが、「100%」を目指すなら、ひとかどのゲーム野郎にも充分に満足するだろう。


(C)1993 HAL LABORATORY INC. (C)1993 Nintendo

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