2021/12/01

サイドポケット

  


【発売】ナムコ
【開発】データイースト
【発売日】1987年10月30日
【定価】3,900円
【媒体】ファミコン用カートリッジ
【容量】1M+256Kbit
【ジャンル】テーブル




ビリヤードの教本的ソフト


【概要】
 オリジナル版は86年にデータイーストがアーケードで発売したビリヤードゲーム。ファミコン版はデータイーストが開発し、ナムコ(現バンダイナムコエンターテインメント)から発売された。球を撞くポイント、クッションの使い方からマッセまで、ビリヤードの奥深さを再現している。パッケージアートは冨士宏氏によるもの。


【ゲームシステム】
 トップビュー形式のオーソドックスなビリヤードゲーム。主なモードは、街のハスラーとして順番に関係なく的球を落とし、「CITY」、「JAPAN」、「U.S.A.」、「WORLD」の各ステージをクリアしていく本作のオリジナルモード「ポケットゲーム」と、球を撞くポイント(撞点=どうてん)などを基礎から学ぶ「トレーニングモード」の2種類。また、2人プレイによる対戦時のみ「ナインボール」をプレイする事ができる。

 トレーニングモードは「レッスン」と「プラクティス」に分かれており、レッスンでは、中心突き、押し球、引き球、右ひねり、左ひねりという手球の撞点と、クッションの使い方を丁寧に教えてくれる。プラクティスになると、手球と的球を自由に配置して、ショット時のパワー、撞点、クッションの関係をより実践的に練習する事ができる。両モード共、ミスした際に活用できる「再現プレイ」が備わっており、ひとかどのハスラーを目指す煤けたオトナへの階段の上り方がレクチャーされるって感じ。


【総評】
 マーティン・スコセッシ監督、ポール・ニューマン主演の映画『ハスラー2』が公開された86年以降、日本でもビリヤードブームが起こり、本作もその流れによって製作された…かどうかは知らないが、画面は地味でオーソドックスでも、丁寧なビリヤードゲームとして仕上がっている印象だ。球の挙動も当時のゲームとしてはよくできており、挙動不審な点も目立たない。ビリヤード初心者なら、教本を買うよりも本作をプレイした方が実際に役に立つ部分が多いと思う。地味だけど。



 ポケットゲームでは、5つの持ち球があり、誤って手球を落とすorミスショット2回で1つ減るのだが、ステージをクリアしてもこの持ち球の数は前ステージからの持ち越しなのがちょっといやーんな点かも。ステージが進むにつれ難易度が上がっていく要因のひとつになっているからだ。プレイ中はただひたすら地味な画面だが、ステージをクリアするとパツキンのおねーちゃんに惚れられ、ドライブに行ったりする寸劇が披露される←「寸劇」って言うなよ。

 本作は後に他機種にも移植され、95年には続編『サイドポケット2 伝説のハスラー』(データイースト)も作られている。が、やはりここは血迷ったデータイーストが脱衣ビリヤードゲームとしてアーケードで発売した『ポケットギャル』について述べていきたい!「勝てば脱ぐ!相手が!」という脱衣麻雀と同様の万国共通システムであるが、既にタイトル画面でバニーガールが脱がされている。早い!相手のギャル(←死語)は負けると「ビリヤードのテクニックはすごいけど、アッチのテクニックはどうなのかしら?」などと直球ベタセリフで挑発してくるので、その後はおじさんのキューで突いたりするのであろーか←減点。

 ビリヤード、学生時代や社会人初期の頃はたまにやってたなー。オッシャレーなプールバーを横にグラスを傾けたおねーちゃんがいたりはしない質素なビリヤード場で。まあ、完全に下手の横好きだったんですけどね。これやってまたビリヤード場に行きたくなってきたぜー!そしておじさんのキューさばきを披露していきたい!←マイナス5億点。



(C)1987 DATA EAST CORP. / NAMCO LTD.

0 件のコメント:

コメントを投稿